公益財団法人日本医療機能評価機構は、11月28日、「薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業」平成24年年報を公表しました。
事業参加薬局は7,225薬局で、平成24年の新規参加薬局は、1月155軒、2月125軒、3月124軒、4月121軒、5月104軒、6月106軒、7月141軒、8月58軒、9月48軒、10月85軒、11月77軒、12月61軒で、都道府県別参加薬局数は東京都493軒、神奈川県493軒、北海道480軒、福岡県458軒、山口県457軒、大阪府426軒、兵庫県285軒、栃木県221軒、新潟県217軒、宮城県214軒、愛知県202軒の順となっています。
平成24年1月~12月の事業参加薬局数は7,242薬局で、このうち報告のあった薬局は798薬局、公表件数は7,166件。月別の参加薬局数と報告件数・公表件数は1月=6,190薬局、743件、2月=6,314薬局、644件、3月=6,437薬局、743件、4月=6,558薬局、536件、5月=6,661薬局、541件、6月=6,767薬局、700件、7月=6,907薬局、506件、8月=6,965薬局、477件、9月=7,012薬局、391件、10月=7,095薬局、609件、11月=7,168薬局、615件、12月=7,225薬局、661件です。
報告された7,166件に対し、各項目の集計を行った結果の主なものは以下の通りです。
◇発生月
発生月別の報告は、1月739件、2月634件、3月538件、4月695件、5月632件、6月658件、7月541件、8月492件、9月469件、10月601件、11月621件、12月546件。
◇発生曜日
発生曜日別の報告件数及びその割合は、日曜日30件、0.4%、月曜日1,412件、19.7%、火曜日1,286件、17.9%、水曜日1,283件、17.9%、木曜日1,134件、15.8%、金曜日1,386件、19.3%、土曜日635件、8.9%。
◇事例の概要
事例の概要別の報告件数及びその割合は、調剤6,424件、89.6%、疑義照会730件、10.2%、特定保険医療材料9件、0.1%、医薬品の販売3件、0.0%。医師へ疑義照会を行った事例は、前年と比較すると7.4%から10.2%に増加していた。
◇調剤に関する項目
調剤に関する項目については、前年同様「数量間違い」(1,827件)が最も多く、次に「薬剤取違え」(1,005件)、「規格・剤形間違い」(948件)が多かった。なお、「その他(調剤)」として報告された事例では、レセプト用コンピュータの入力間違いに関する事例が多かった。
◇疑義照会に関する項目
疑義照会に関する項目について、仮に変更前の処方通りに服用した場合の影響、疑義があると判断した理由、変更内容別の報告件数は、仮に変更前の処方通りに服用した場合の影響では、「患者に健康被害があったと推測される」事例が62.6%(457件)であり、前年と比較して増加(51.4%→62.6%)していた。疑義があると判断した理由では、「当該処方せんと薬局で管理している情報で判断」した事例は52.2%(381件)であり、前年と比較して増加(45.9%→52.2%)していた。変更内容では、前年と同様に「薬剤変更」が35.5%(259件)と最も多く、次に「薬剤削除」が32.3%(236件)と多かった。
◇発見者
発見者別の報告件数及びその割合は、前年と同様、「同職種者」が37.0%(2,648件)で最も多く、次に「他職種者」が26.7%(1,914件)、「当事者本人」が22.8%(1,635件)と多かった。前年と比較して、同職種者の割合(41.9%→37.0%)や他職種者の割合(31.1%→26.7%)は減少し、当事者本人の割合(16.0%→22.8%)が増加していた。
◇当事者
当事者別の報告件数及びその割合は、薬剤師が59.2%(6,239件)と最も多く、前年と比較して薬剤師の割合が増加し(53.4%→59.2%)、事務員は37.0%(3,898件)で、事務員の割合は減少(43.3%→37.0%)していた。
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