matsuda's blog

2011年11月

医療コストへの意識と医師・薬剤師への要望 沢井製薬が認知症介護者の意識調査

沢井製薬は、このほど、認知症介護者の意識調査を実施しました。

これは、高齢者人口の伸びに伴い、2005年には169万人であった患者数も、2015年には250万人にまで達すると言われる認知症について、認知症介護者の医療コストに対する意識や医師・薬剤師への要望を、全国の認知症介護者206名、比較対象として生活習慣病患者206名、合計412名を対象に調査を実施しましたものです。

調査対象は全国の40歳以上の男女412名で、認知症介護者206名は認知症(アルツハイマー型/脳血管性)を患い、処方薬を服用している患者の介護者(同居家族に限る)、生活習慣病患者206名は高血圧症・糖尿病・脂質異常症を患い、処方薬を服用している患者で、インターネット調査により、614~15日に実施しました。

結果の概要は次の通りで、施設利用料・ヘルパー代、薬代の全て負担に感じることが明らかになっています。

      月にかかる薬代は、平均すると、認知症介護者6,418円、生活習慣病患者4,456円で、約2,000円の差がある。生活習慣病患者が気にする医療コストの1位は「薬代」だが、認知症介護者は、「薬代」のみならず、「福祉施設利用料」「介護ヘルパー代」なども含めたあらゆる医療コストに負担を感じている。

      処方薬について重視することは、認知症介護者、生活習慣病患者とともに「効果」「安全性」「医師・薬剤師の薦め」である。さらに認知症介護者は、「飲みやすさ」「剤形」に関する重視度も高い。

      薬剤師に望む情報提供として、認知症介護者、生活習慣病患者ともに「副作用」「飲み方・飲み合わせ」と合わせ、「ジェネリック医薬品の有無」のスコアが高い。

      服用している処方薬のジェネリック医薬品への変更希望意向は、生活習慣病患者で41.7%と高く、認知症介護者では26.2%にとどまっている。認知症介護者、生活習慣病患者とともに、「医師・薬剤師に相談してから考える」のスコアが61.2%46.6%と一番高く、医療従事者からの積極的な情報提供が望まれている。なお、変更したい理由としては「同じ効き目であれば、安く抑えたい」が多く、変更したくない理由としては、「現在服用中の薬で満足している」が多い。

 

http://www.sawai.co.jp/

 

2011/11/30(水) 16:42

日本薬剤師会が薬剤師の将来ビジョンに係る基礎調査実施

日本薬剤師会は、「薬剤師の将来ビジョンに係る基礎調査」を実施しています。1124日の記者会見で明らかにしました。

日本薬剤師会では、現在「薬剤師の将来ビジョン」の策定を進めていますが、今般、同ビジョン策定の基礎調査として、各都道府県薬剤師会から推薦されたサポート薬局の協力を得て、調査を実施するもので、①薬局薬剤師に対し、薬剤師の現状や将来に向けての課題等について調査し、②患者・消費者に対し、薬局の利用状況や薬剤師に対する期待・希望などを調査し、その結果を分析して、ビジョン最終案に反映させる計画です。調査は、㈱矢野経済研究所に委託して実施します。

 

1.薬剤師の将来ビジョンに関する薬局薬剤師向けアンケート調査

1)実施時期:1117~127

2)調査対象:日本薬剤師会サポート薬局(2,500薬局)

3)調査方法:矢野経済研究所のHPにアクセスし、インターネットを通じて回答

 

2.来局患者向け「薬局利用等に関するアンケート調査」

1)実施時期:1117~127

2)調査対象:日本薬剤師会サポート薬局(2,500薬局)に来局された患者

3)調査方法:矢野経済研究所からサポート薬局に「お願い状」「調査票」「返信用封筒」を各4部郵送。サポート薬局で患者4名に配布。

4)回収方法:返信用封筒で患者から矢野経済研究所に直接返送

 

 

http://www.nichiyaku.or.jp/

 

2011/11/29(火) 15:34

後発医薬品521品目を薬価基準収載 厚生労働省

厚生労働省は、1128日、診療報酬において加算等の算定対象となる後発医薬品を官報に告示し、薬価に収載しました。官報は1128日号外第254号で、使用薬剤の薬価(薬価基準)の一部を改正する件(厚生労働省告示第四百四十三号)として収載されました。

今回の収載医薬品は、内用薬が84成分139規格369品目、注射薬が44成分87規格115品目、外用薬が11成分13規格37品目の合計135成分239規格521品目で、会社数は72社です。

後発品が初めて収載され算定された品目は、内用薬が6成分16規格156品目、注射薬が2成分5規格10品目、外用薬が1成分1規格20品目、合計9成分22規格186品目となっています。

収載の多い品目は、その他の中枢神経系用薬・塩酸ドネペジル(先発品はエーザイのアリセプト)が合計101品目(30)、その他のアレルギー用薬・ロラタジン(先発品はMSDのクラリチン)が合計38品目(22)、眼科用剤・レボフロキサシン水和物(先発品は参天製薬のクラビット)が合計20品目(20)などです。

なお、塩酸ドネペジルはアルツハイマー型認知症治療薬、ロラタジンは抗アレルギー薬、レボフロキサシン水和物は抗菌薬です。

 

http://www.mhlw.go.jp/

http://www.mhlw.go.jp/topics/2010/04/tp0423-1.html

 

2011/11/28(月) 16:46

24年度診療報酬改定で意見 中医協で支払側と診療側が

中央社会保険医療協議会の第208回総会は、1125日に開催され、平成24年度診療報酬改定に関する基本的な見解として、1号側(支払側)委員と2号側 (診療側) 委員がそれぞれ基本的な考え方や意見を表明しました。

内容は次の通りです。

 

1号側委員(7)

       わが国の経済・社会情勢は、低成長が長期化する中で、急激な円高の進行により景気や雇用情勢が悪化し、賃金・物価も依然として低下傾向が続いている。さらに、今後は、高齢化に伴う社会保障負担の増大や東日本大震災の復興増税により、国民生活は一層厳しさを増すことが見込まれる。

       こうした中で医療保険財政は、保険料収入を上回る医療費の伸びや高齢者医療制度に対する支援金・納付金の増加により急速に悪化しており、安定的な運営をはかることが極めて重要な課題となっている。一方、第18回医療経済実態調査によると、医療機関の経営状況は急性期病院の収支が改善しているほか、慢性期病院や診療所、薬局も黒字が続いているなど、概ね安定的に推移している。

       以上の状況を踏まえると、平成24年度に患者負担や保険料負担の増加につながる診療報酬全体の引き上げを行うことは、とうてい国民の理解と納得が得られない。

       今回の改定では、医療機能の分化と強化、介護報酬との同時改定を踏まえた医療・介護の連携、高齢化に対応した在宅医療の充実などへの対応が求められている。また、前回改定で実施した救急・産科・小児や在宅医療、病院勤務医対策等、必要度の高い分野に対しては、引き続き重点的な評価を行うことにより、財源を効率的かつ効果的に配分すべきである。

       一方、一般病床における長期入院の是正、療養病床から在宅医療への移行等による平均在院日数の縮減などの取組みのほか、後発医薬品のさらなる使用促進等の適正化対策を講じるべきである。

       なお、東日本大震災における被災地へのインフラ整備策は、主に政府予算上の措置として実施し、診療報酬はこれを補完する算定要件の緩和措置等で対応することとし、救急などの不採算となる医療に対しては、引き続き補助金による支援を継続すべきである。

       さらに、改定に当たっては、診療報酬改定結果検証部会や調査専門組織の報告書、医療経済実態等の結果を考慮するとともに、患者の視点、納得性の観点から、診療報酬体系の簡素・合理化、医療の透明化、ICTの利活用も推進すべきである。個別項目に対応する考え方については、今後の審議の進捗状況も踏まえ、改めて意見を提示することとしたい。

 

2号側委員(7)(要旨)

我が国では、国民皆保険の下、低水準の医療費の中で世界一の医療レベルを達成してきた。しかし、長年にわたる医療費抑制政策、とりわけ今世紀に入ってから4度にわたる診療報酬の引き下げにより、医療提供に必要なコストは抑えられ続け、国民が求める医療の質の高さとの矛盾は一方的に現場に押し付けられてきた。そして、心ある医療従事者の疲弊や医療機関の縮小・倒産等を招き、いわゆる「医療崩壊」と呼ばれる事態が引き起こされた。前回改定では実に10年振りのプラス改定となったが、その改定率はわずか+0.19%にとどまり、過去のマイナス改定分を回復するものではなかった。実際、先般の第18回医療経済実態調査の結果においても、急性期医療を引き受ける大規模病院では、ある程度の収支の改善が見られたものの、依然として赤字が続いており、地域医療を支える中小病院や一般診療所も損益分岐点比率は90%を超える危険水準にあり、歯科診療所、保険薬局も含め、経営がなお不安定であることが示されている。つまり、これまでやっとの思いで生き残ってきた医療機関が、国民のための質の高い医療の提供にとって不可欠な設備投資を行い、更に勤務医等の負担軽減・処遇改善を進めるためには、前回のプラス改定のみでは不十分ということである。こうした厳しい状況において、今回の診療報酬改定は、財政中立の下での財源の付け替えで済ませられるようなものではない。

民主党は、診療報酬を増額し、医療崩壊を食い止めると政権公約に掲げて政権を獲得した。また、本年630日にまとめられた「社会保障・税一体改革成案」には幾つかの問題点が含まれているものの、医療を含む社会保障の「機能強化」を実施するとし、相当の資源を投入する方向性を打ち出している。そのためには診療報酬の引き上げが不可欠であると考えるが、問題は、国家財政も保険者財政も厳しいと言われている中で、それに必要な財源を如何にして確保するかという点である。相応のコストの負担なくして、国民に対する良質な医療の提供は不可能である。しかし、我が国の場合、国際的に見て患者負担は重いが、税と保険料の負担割合は低く、低所得者に配慮しながらも、税と保険料の負担を引き上げる余地はある。医療の機能維持・強化につながる負担増には国民からの理解も得られるであろう。さらに、医療費を単なる負担としてだけで捉えるべきではない。医療は人々の健康回復・保持・増進をもたらし、それが社会的にも経済的にも多くの価値の創出につながっている。しかも将来にわたって安定した雇用を地域に生み出すことで、デフレ経済下にあっても、医療は地域経済を下支えしている。診療報酬改定に当たっては、医療のこうした側面も総合的に評価する必要がある。

もちろん我々も専門家集団としての自律性を発揮し、自己改革に取り組んでいなければならないが、医療機関の経営は依然として、医療従事者の過重労働をはじめとする現場の代償の上に辛うじて成り立っているというのが現実である。こうした状況にあって、医療従事者のみならず国民が広く抱いている将来不安を払拭するためには、根拠に基づいた適切な技術評価を反映した診療報酬改訂を行い、医療再生を図ることが不可欠である。国民の生命および健康を守るために、平成24年度診療報酬改定に当たっては、診療報酬の引き上げによる医療費全体の底上げを強く求めるものである。                                         

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001vpkq.html

2011/11/28(月) 12:53

心筋梗塞にならないための脂質管理 来年1月に薬学会近畿支部市民公開講座

日本薬学会近畿支部は、平成24121日午後1時半から大阪市中央区の薬業年金会館で市民公開講座を開催します。

テーマは、「心筋梗塞にならないための脂質管理」で、講師は久米典昭京都大学大学院医学研究科内科学講座循環器内科学分野講師です。

LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の血中での増加が、心筋梗塞(および他の動脈硬化性疾患)の発症リスクとなります。これ以外にも、喫煙、糖尿病、血中トリグリセリド(中性脂肪)の増加や、HDLコレステロール(善玉コレステロール)の減少が発症リスクを高めます。講演では、これらの脂質異常症に対する、最新のガイドラインに基づく、リスクに応じた管理方法と、薬の効き方についてわかりやすく解説します。

定員は150名で、参加費不要。申し込みは往復はがき、FAXE-mailのいずれかで、住所・氏名・電話番号を明記の上、申し込むこと。

申し込み先は、〒606-8501 京都市左京区吉田下阿達町 京都大学薬学部内 日本薬学会近畿支部市民公開講座係、E-mailykinki@pharm.kyoto-u.ac.jpTEL&FAX075761-7849(電話受付:火・木・金曜日10:00~15:00)。申し込み締め切りは119(必着)

2011/11/21(月) 15:37

「お医者さんありがとう!ハートにあったかメッセージ」受賞者決定 滋賀県

滋賀県は、1117日、「お医者さんありがとう!ハートにあったかメッセージ」受賞者を決定し発表しました。

これは、医師不足が社会問題となる中、地域の医療福祉を充実させるためには、県民と医療従事者がともに地域の医療福祉を守り育てていくという意識を持つことが大切であることから、医師のモチベーションを喚起するとともに、医師と県民との相互理解、信頼関係の構築を図ることを目的に、使命感を持って働く医師へ県民から激励や感謝のメッセージおよび標語を募集したものです。

募集は、県内在住または通勤・通学している人を対象に、81日から930日まで、医師に対する激励・感謝のメッセージ(400字程度)、標語(形式は自由)を郵送、FAXまたはパソコン・携帯からのネット受付サービスで行いました。

応募は合計210(メッセージ76件、標語134)で、年齢は最年少5歳から最高齢88歳まで(10歳代まで11%20~30歳代14%40~50歳代30%60歳以上37%)でした。

審査は1031日に行われ、最優秀賞としてメッセージ部門・標語部門各1点、優秀賞としてメッセージ部門2点、標語部門1点、入賞としてメッセージ部門・標語部門各4点を決定しました。

表彰式は123日に行われます。

今後、これらの作品をもとに、メッセージ集や、ポスター等の啓発用媒体を作成し、医師や関係機関等に届けるとともに。広く県民にも広報します。

詳細は滋賀県ホームページで確認できます。

 

http://www.pref.shiga.jp/

 

2011/11/21(月) 14:51

医療経済実態調査結果報告で見解 診療側委員が中医協で

207回中央社会保険医療協議会総会は、1118日に開催されましたが、第18回医療経済実態調査(医療機関等調査)の結果報告に関する見解が示され、2号委員は「これまでの6月単月・非定点調査の信頼性が否定された」とし、「経営が依然として不安定であることが示された」と見解を発表しました。2号委員は診療側、つまり医師・歯科医師・薬剤師を代表する委員で、見解は6名の連名となっています。

見解では、

18回医療経済実態調査では、二号委員がかねてより指摘してきた、6月単月調査(非定点)データの正確性に対する疑義から、直近2事業年度の決算データの調査(定点)が追加されることになった。今回の結果を見ると、やはり6月単月データと年間決算データの乖離を確認することができ、これまでの6月単月・非定点調査の信頼性が否定されたと言える。

とし、

 

今回の年間決算データ(定点)の結果から、医療機関の経営状態を示す損益率を一般病院、一般診療所、歯科診療所、保険薬局のそれぞれについて示すほか、職種別の給与年()額で民間病院の医師の平均給与が減少していることを指摘するとともに、各種報道機関が信頼性に欠ける従来型の6月単月データを採用した報道や開業医と勤務医の給与を単純比較した報道を行うなど、「依然として恣意的な報道を繰り返しており、極めて遺憾である」と批判した上で、

 

以上見てきたように、今回の医療経済実態調査からは、10年振りのプラス改定となった前回診療報酬改定を受けて医業収益(保険薬局は収益)にある程度の伸びが見られたものの、これまでの相次ぐ診療報酬のマイナス改定によって経営状態が大きく悪化したところから少しばかりの改善を見せたに過ぎない。しかも、国民のための質の高い医療の提供にとって不可欠な設備投資等を行い、さらに勤務医の処遇改善等を進めるためには、一定の黒字幅を持続的に確保することが必要であること等も考えると、経営は依然として不安定であることが示されたと考える。

としています。

 

※保険薬局については、費用の7割以上を医薬品費が占めるという特有の収支構造に加え、処方日数の長期化傾向の影響を受けて、医薬品費等の伸び率が収益の伸び率を上回ってしまっているために、損益率は若干悪化もしくは横ばいの状態が続いており、依然として改善している様子は見えない。

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001vfw2.html

2011/11/21(月) 12:34

血糖測定器等に係る添付文書改訂で通知 厚生労働省

厚生労働省は、1117日、医薬食品局安全対策課長・審査管理課医療機器審査管理室長の連名で、「血糖測定器等に係る添付文書の改訂」について、血糖測定器等の製造販売業者に通知するとともに、各都道府県衛生主管部()長に対して通知しました。

各都道府県宛の通知は次の通りです。

 

自己検査用グルコース測定器、自己検査用グルコースキット、血液検査用グルコースキット及びグルコース分析装置は、採血用の穿刺器具等を用い、指先、耳朶等より得た血液から、血中のブドウ糖濃度を分析できる医療機器又は体外診断用医薬品です(以下血糖測定器等)

これまでに、果物をむいた後、手洗いをしなかった患者の指先から採血した場合、測定した血糖値が偽高値を示すとの報告や、抹消循環が不良な状態における患者の指先から採血を行った場合、静脈血又は耳朶から採血した場合と比較し、血糖値が低値を示した事例の報告があり、このような事例においては、誤った治療の実施や適切な治療の遅延の恐れがあります。

これらのリスク等について、使用者及び医療関係者に周知する必要があると考えられ、血糖測定器等の製造販売業者の代表者に対し、添付文書の使用上の注意の改訂について通知いたしましたので、お知らせします。

本通知の内容については、血糖測定器等を使用している貴管下医療機関の医療安全に係る安全管理のための委員会の関係者、医療安全管理者、医療機器の安全使用のための責任者等に対しても周知されるようご配慮願います。

 

なお、製造販売業者に対しては、添付文書の改訂を行うよう具体的に指示するとともに、医療機関への情報提供の徹底を実施するよう求めています。

2011/11/18(金) 16:09

バイオシミラー医薬品の開発・製造の合弁会社設立 富士フイルムと協和発酵キリン

富士フイルムと協和発酵キリンは、1116日、2012年春を目処に合弁会社を設立することで基本合意しました。新会社は、高い成長が見込まれるバイオシミラー医薬品市場において、高信頼性・高品質で競争力のある製品を開発・製造していきます。

現在、医薬品市場において、化学合成では達成できない薬理作用がある複雑な構造を持ったタンパク質などの生体分子を活用した、副作用が少なく高い効能が期待できるバイオ医薬品の比率が高まっています。バイオシミラー医薬品は、先行バイオ医薬品と同等・同質の効果を持つ医薬品として、それらの特許満了後に、異なる製造販売業者より販売される医薬品です。

今後、バイオシミラー医薬品市場は、医療費の高騰問題や、2020年にかけて先行バイオ医薬品が特許満了を迎えることを背景に、世界的に拡大していくと予想されていますが、バイオシミラー医薬品の普及拡大には、先行バイオ医薬品と同等の高信頼性・高品質と、コストの低減が求められます。

今回、富士フイルムと協和発酵キリンは、両社折半出資によるバイオシミラー医薬品の開発・製造の合弁会社を設立。新会社では、富士フイルムが長年写真フィルムなどの事業で培った高度な生産技術や品質管理技術、解析技術と、協和発酵キリンがバイオ医薬品の研究・開発・製造で蓄積してきた独自技術・ノウハウを融合させて、バイオシミラー医薬品の画期的な生産プロセスの創出やコスト低減を行っていきます。

また、開発のスピードも重視し、2013年を目標に最初の候補品の臨床試験を開始できるように取り組んでいきます。これらにより、高信頼性・高品質でコスト競争力にも優れたバイオシミラー医薬品を開発・製造し、適切なタイミングで市場に導入することで、主導的ポジションの獲得を目指します。

富士フイルムは、医薬品事業を重点・成長分野として位置付け、事業展開を行っており、中でもバイオ医薬品分野においては、「ペルセウスプロテオミクス」によるバイオ新薬の開発や「FUJIFILM Diosynth Biotechnologies(英・米)」によるバイオ医薬品受託製造を通じて、取り組みを加速させています。今後、合弁会社を加えて、バイオ医薬品事業の基盤をさらに強化し、先端的な独自技術とリソースを活かして、人々の健康の維持・回復や解決されていない病気の治療に貢献する医薬品を提供していきます。

また、協和発酵キリンは、バイオテクノロジーを主要技術とした新薬の創出を行っており、合弁会社において、富士フイルムの技術との融合という新たなビジネスモデルを展開するとともに、合弁会社で開発した革新的な生産技術を自社の抗体医薬をはじめとした新薬の生産にも活用することで、より高品質な医薬品の製造コストのさらなる低減に取り組み、がん、腎、免疫疾患を中心に画期的な新薬を創出することにより、人々の健康と豊かさに貢献していきます。

 

http://www.kyowa-kirin.co.jp/
2011/11/17(木) 17:01

高血糖に関するサイト開設 大日本住友製薬

大日本住友製薬は、世界糖尿病デーである1111日に合わせて、このたび、同社医薬情報サイト内に、患者・ご家族向けコンテンツ「気になりますね、高血糖」を新規開設しました。

糖尿病治療の目的は、心筋梗塞や脳卒中などの大血管合併症や、腎症、網膜症、神経障害といった糖尿病に特有の細小血管合併症の発症・進展を抑制し、患者さんの健康寿命を確保することにあります。しかしながら、一般に糖尿病の発症早期では自覚症状を伴うことが少ないことから、患者さんの医療機関への受診が遅れるケースが多いのが現状です。

「気になりますね、高血糖」では、ひとりでも多くの糖尿病患者さんの健康寿命を目指して、患者さんとご家族の方々に糖尿病に対する理解を深めていただくための様々な情報を提供します。

主なコンテンツは次の通りです。

     2型糖尿病の治療~血糖値を正しくコントロールするために~

 -「糖尿病ってどんな病気?」「血糖値が高い状態が続くとどうなるの?」「どんな治療方法があるの?」など患者さんの疑問についてイラストを交えがなら分かりやすく解説するコンテンツです。

     糖尿病の合併症

-糖尿病の合併症について詳しく知りたいという方に、糖尿病の専門医の先生方から解説していただく動画コンテンツ(全7)です。

     糖尿病疾患啓発シネマ「ブライとミライ-ふたりの漫画家をとおして糖尿病を考えます-」

 -糖尿病の病態や治療の重要性について理解していただくためのドラマコンテンツ(22)です。

     お手軽で美味しい!健康レシピ

-糖尿病患者さんの日常の食事について、参考としていただけるレシピを掲載しています。

 

Webサイト「気になりますね、高血糖」のURL.は次の通りです。

http://kanja.ds-pharma.jp/health/diabetes/index.html

http://www.ds-pharma.co.jp/

2011/11/17(木) 15:05