matsuda's blog

2019年5月

30年12月の調剤医療費の動向を公表 厚生労働省

厚生労働省は、529日、最近の調剤医療費(電算処理分)の動向として平成3012月分を公表しました。

(1)   平成3012月の調剤医療費(電算処理分)6,565億円(伸び率:対前年度同期比▲4.1%)で、処方箋1枚当たり調剤医療費は9,054(伸び率▲3.6%)であった。調剤医療費の内訳は、技術料が1,694億円(伸び率▲0.1%)、薬剤料が4,859億円(伸び率▲5.5%)で、薬剤料のうち、後発医薬品が928億円(伸び率▲1.8%)であった。

(2)   薬剤料の多くを占める内服薬の処方箋1枚当たり薬剤料5,415(伸び率▲5.3%)を、処方箋1枚当たり薬剤種類数、投薬日数、1種類1日当たり薬剤料の3要素に分解すると、各々2.85種類(伸び率▲0.2%)24.4(伸び率+1.8%)78(伸び率▲6.8%)であった。

(3)   薬剤料の多くを占める内服薬3,926億円(伸び幅:対前年度同期差▲243億円)を薬効大分類別にみると、総額が最も高かったのは「循環器官用薬」の728億円(伸び幅▲132億円)で、伸び幅が最も高かったのは「腫瘍用薬」の+37億円(総額322億円)であった。

(4)   処方箋1枚当たり調剤医療費を都道府県別にみると、全国では9,054(伸び率▲3.6%)で、最も高かったのは石川県10,767(伸び率▲4.3%)、最も低かったのは佐賀県7,826(伸び率▲0.5%)であった。また、伸び率が最も高かったのは沖縄県(伸び率+0.9%)、最も低かったのは福井県(伸び率▲6.2%)であった。

後発医薬品の使用状況については、後発医薬品割合は数量ベース(新指標)77.0%(伸び幅+6.2%)、薬剤料ベースが19.1%(伸び幅+0.7%)、後発品調剤率が74.2%(伸び幅+3.5%)であった。なお、数量ベース(旧指標)では53.3%(伸び幅+4.7%)であった。数量ベース(新指標)は、「後発医薬品の数量」/「後発医薬品のある先発医薬品の数量」+「後発医薬品の数量」で算出。

後発医薬品の都道府県別状況をみると、処方箋1枚当たり後発医薬品薬剤料は全国1,280円で、最高が北海道1,669円、最低が福岡県1,096円、処方箋1枚当たり後発医薬品薬剤料の伸び率は全国▲1.3%円で、最高が佐賀県+2.1%、最低が福井県▲5.9%、新指標による後発医薬品割合(数量ベース)は全国77.0%で、最高が沖縄県86.3%、最低が徳島県70.0%、後発医薬品割合(薬剤料ベース)は全国19.1%で、最高が鹿児島県22.8%、最低が徳島県16.7%、後発医薬品調剤率は全国74.2%で、最高が沖縄県81.9%、最低が東京都68.9%、旧指標による後発医薬品割合(数量ベース)は全国53.3%で、最高が沖縄県62.6%、最低が徳島県48.9 %となっている。

 

https://www.mhlw.go.jp/topics/medias/c-med/2018/12/

2019/05/29(水) 15:22

皮膚症状の情報サイト「ひふ研」を開設 第一三共ヘルスケア

第一三共ヘルスケアは、日常生活で起こる皮膚症状とその対処方法について、生活者自身が調べることができる皮膚症状の情報サイト「ひふ研」(https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/site_hifuken/)を524日に開設しました。

皮膚症状は実際に目で見て確認できるものの、その対処法は分かりにくいことから、「ひふ研」は生活者にとって分かりやすい情報を提供できるように設計しました。生活者が自身の症状と比較できるよう各症例画像を配置するとともに、医師監修の下、19の皮膚症状に関する原因や特徴、対処・予防法について掲載しました。

また、OTC医薬品の皮膚用薬に関する情報も掲載することで、セルフメディケーションの一助となるWEBサイトを目指しました。

 

2019/05/24(金) 15:59

ベージニオ錠投与患者における間質性肺疾患に関する注意喚起 厚生労働省

厚生労働省は、517日、抗悪性腫瘍剤「ベージニオ錠」について、間質性肺疾患が発現し死亡に至った症例が報告されていることを踏まえ、添付文書の「使用上の注意」を改訂し、警告欄に必要な注意事項を追記するとともに、「安全性速報(ブルーレター)」により、医療関係者等に対して速やかに注意喚起を行うよう、製造販売業者に指示しました。

なお、「ベージニオ錠」は、承認申請時に提出された臨床試験を踏まえ、既に平成309月の承認当初から、添付文書により間質性肺疾患に関する注意喚起がなされています。また、本剤の医薬品リスク管理計画書において、間質性肺疾患は重要な潜在的リスクに設定されており、通常の医薬品安全性監視活動及びリスク最小化活動のほか、追加のリスク最小化活動として市販後調査、及び本剤投与と間質性肺疾患の関連を評価するため、製造販売後データベース調査が実施されています。

<安全性速報の概要>

【今回の医療関係者に対する注意喚起のポイント】

本剤投与により間質性肺疾患が発現し、死亡に至った症例が報告されているので、次の事項に注意すること。

1. 本剤の投与にあたっては、間質性肺疾患の初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)を確認し、胸部X線検査の実施等、患者の状態を十分に観察すること。

2. 異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、必要に応じて胸部CT、血清マーカー等の検査を実施するとともに、適切な処置を行ってください

3. 患者又は家族に対して、間質性肺疾患の初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)が発現した場合には、速やかに医師・薬剤師にご連絡いただくよう指導ください。

【ベージニオ錠を服用中の患者の皆様へ】

○息切れ、息苦しい、から咳、発熱等の間質性肺疾患の初期症状があらわれた場合は、すぐに医師・薬剤師に相談して下さい。

 

https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000073061_00003.html

2019/05/18(土) 15:12

病理診断報告書(上部消化管内視鏡検査)の確認忘れで医療安全情報 日本医療機能評価機構

公益財団法人日本医療機能評価は、515日、医療事故情報収集等事業 医療安全情報No.150「病理診断報告書の確認忘れ-上部消化管内視鏡検査-」を提供しました。「病理診断報告書を確認しなかったことにより治療が遅れた事例が再び報告されている」ことを明らかにしています。

「病理診断報告書の確認忘れ」を医療安全情報No.71201210月)で取り上げましたが、その後類似の事例が35件報告されています。そのうち26件は上部消化管内視鏡検査の生検組織診断の事例です(集計期間:201291~2019331日)。今回の情報は、第55回報告書「再発・類似事例の分析」の内容をもとに作成しました。

事例1:大腸癌の術前検査のため消化器内科医師は上部消化管内視鏡検査を施行し、生検を行った。外科に転科後に病理診断所が作成され、消化器内科医師は結果を確認しなかった。外科医師は、生検が行われていたことを把握していなかった。両診療科間では病理診断報告書の確認や患者への説明について取り決めがなかった。大腸癌の手術から4年後、貧血の精査のため、上部消化管内視鏡検査が行われた。その際、4年前の病理診断報告書に胃癌と記載されていることに気付いた。

事例2:喉頭癌の患者に重複癌の検査目的で上部消化管内視鏡検査を施行し、生検を行った。病理診断報告書が作成されると、病理検査を依頼した内視鏡検査担当医に通知が出される。しかし、内視鏡検査を依頼した主治医には通知されず、病理診断報告書を確認しなかった。4年後、患者から物が飲み込みにくいという訴えがあり、上部消化管内視鏡検査を行った。検査結果を確認した際、4年前の病理診断報告書に食道癌と記載されていることに気付いた。

<事例が発生した医療機関の取り組み>

・病理診断報告書を誰が見て誰が患者に説明するかを明確にする。

・病理検査を行ったことと後日結果を説明することを患者に伝えておく。

<総合評価部会の意見>

・病理診断報告書の確認と説明の手順を決めて実施しましょう。

2019/05/15(水) 15:47

喘息治療サポートサイトをオープン アストラゼネカ

アストラゼネカは、58日、喘息治療サポートサイト「ぜん息外来.jp」のオープンを発表しました。これは、呼吸の日の59日に合わせ、喘息の症状や治療の正しい知識を提供するウェブサイトをオープンするものです。

「ぜん息外来.jp」は、「ぜん息について」「あなたのぜん息タイプは?」「知ろう、あなたのぜん息コンディション」「専門医からのメッセージ」「医療機関検索」の5つのコンテンツで構成され、喘息患者さんに知ってもらいたい疾患が起こるメカニズムや検査、重症化の原因によって分けられる喘息のタイプなど、喘息に関する最新情報を提供します。特に、喘息の患者さんの5~10%を占める重症の喘息については、昨今の研究によって喘息を悪化させる原因として、好酸球などの存在があることが分かってきました。

本サイトでは、ご自身の喘息と向き合い、治療しても抑えきれない症状をいつものこととあきらめず、喘息治療の目標である"喘息がない人と変わらない日常生活を送ることができる"状態を目指して、医師に相談することを提案しています。

アストラゼネカが重症喘息患者さんに対して行った意識調査では、喘息が重症化している患者さんの9割は、ご自身の喘息を重症と認識されていないことが分かりました。また、「風邪を引けない」、「いつ喘息の発作が起きるかわからない」など、日常で不安を抱えていながらも、7割の患者さんは「辛さや不安を抱えていても現在の生活の改善を考えていない」と答えています。このような調査結果から、重症喘息の患者さんは、継続治療をしていても喘息症状があらわれてしまった際に、"いつものこと"とあきらめてしまう心境が推察されます。

一方で、同調査において重症喘息患者さんは、「期待に応える新しい治療法があれば挑戦したい」という意欲が高いことも明らかになっています。アストラゼネカは、今回開設した「ぜん息外来.jp」によって、"喘息がない人と変わらない日常生活を送ることができる"ことを改めて目指すきっかけになることを願っています。

アストラゼネカは、患者さんのアンメットニーズに対応する呼吸器疾患治療の向上に取り組むべく、喘息患者さんとそのご家族の疾患理解を深めるとともに、患者さんを取り囲む社会における理解促進を目指した情報発信に努めています。

「ぜん息外来.jp」:https://www.539zensoku.jp/

 

2019/05/09(木) 15:31