matsuda's blog

第10回日本新薬子ども文学賞募集開始

日本新薬は、「第十回日本新薬子ども文学賞」を開催し、絵本の原作となる「物語」と「絵画」を71日から930日まで募集します。

日本新薬では、未来を担うこどもたちの"ゆめ"を彩り、健やかな"こころ"の成長へ貢献したいとの願いを込め、2009年より「日本新薬こども文学賞」を開催しています。今年も、「物語部門」「絵画部門」の2部門で広く作品を公募し、各部門の最優秀作品をともに1冊の絵本を制作します。

審査員に日本児童文芸家協会の岡信子氏や聖路加国際病院特別顧問の細谷亮太氏らを迎え、毎年2,000編を超える応募作品の中から、各部門の最優秀賞を含む17編を選出しています。プロ・アマ・年齢・職業を問わず、大人からこどもまで応募できます。第十回の入賞作品は201712月に発表し、翌年10月に絵本が完成する予定です。

同社は、これまで、各回の最優秀をもとに絵本8作品を制作しおており、全国の社員の手を通じて小児科病院などの医療機関や公立図書館、各市教育委員会、震災被災地などへ寄贈し、計20万冊をこどものもとへ届けました。絵本は非売品ですが、「きらきら未来こども募金」(1500円)に協力をいただいた一般の方にもお譲りしています。募金は、「世界の子どもにワクチンを日本委員会(JCV)」など、未来のこどもたちの健やか成長や夢に貢献する団体に全額送金しています。

■賞

【物語部門】

最優秀賞(1点)賞金30万円

<こどもの部>優秀賞(1点)図書カード5万円分、佳作(3点)図書カード3万円分)

<おとなの部>優秀賞(1点)図書カード5万円分、佳作(3点)図書カード3万円分)

【絵画部門】

最優秀賞(1点)賞金50万円

<こどもの部>優秀賞(1点)図書カード5万円分

<おとなの部>優秀賞(1点)図書カード5万円分、佳作(3点)図書カード3万円分)

応募・問い合わせ先は、〒601-8550 京都市南区吉祥院西ノ庄門口町14「日本新薬こども文学賞」事務局、TEL075321-9177http://kodomo-bungaku.jp/まで。

 

http://www.nippon-shinyaku.co.jp/

2017/07/08(土) 12:16

「有床診療所の日」記念講演会開催 日本医師会と全国有床診療所連絡協議会

日本医師会と全国有床診療所連絡協議会は、111913時から「有床診療所の日」記念講演会を開催します。

全国有床診療所連絡協議会では、国民に有床診療所の存在や役割を広く知ってもらうため、日本で最初に病床を併設した診療所「小石川養生所」が設立された124日を「有床診療所の日」と定めています。

記念講演会は111913~16時に日本医師会館大講堂で開催します。一般市民、医療関係者、介護関係者、医学生、看護学生など誰でも参加できます。参加費は無料です。リーフレットを印刷のうえ、参加申込書に必要事項を記入し、日本医師会地域医療第1課宛にFAXで申し込むこと。ハガキ・Eメールによる申し込みも受け付けています。ハガキ・Eメールには①郵便番号、②住所、③氏名、④電話・FAX番号、⑤所属(医師・医療/介護関係者・学生・一般)を記入すること。

113-8621 文京区本駒込2-28-16 日本医師会地域医療第1

FAX03-3946-2140

E-mailyushin1204@po.med.or.jp

 

◇基調講演:「Drコトーの真実!離島の有床診療所での39年間」

      薩摩川内市下甑手打診療所前所長 瀬戸上 健二郎

◇熊本地震について報告

      全国有床診療所連絡協議会常任理事 松原 三郎

◇シンポジウム「地域包括システムにおける有床診療所の役割」

 シンポジスト 日本医師会総合政策研究機構主席研究員 江口 成美

        厚生労働省保険局医療課課長 迫井 正深

        国民健康保険中央会理事長 原  勝則

        産経新聞論説委員 河合 雅司

        衆議院議員 冨岡 

        日本医師会有床診療所委員会委員長 齋藤 義郎

 特別ゲスト  薩摩川内市下甑手打診療所前所長 瀬戸上 健二郎

 

http://www.med.or.jp/

2017/07/07(金) 16:07

コデイン類含有医薬品の12歳未満使用禁忌で通知 厚生労働省

厚生労働省は、74日、コデインリン酸塩水和物又はジヒドロコデインリン酸塩を含有する医薬品に関して、「鎮咳去痰薬の製造販売承認基準」、「かぜ薬の製造販売承認基準」、「薬局製造販売医薬品の取扱い」の一部改正などを通知しました。

今般、コデインリン酸塩水和物又はジヒドロコデインリン酸塩を含有する医薬品(コデイン類含有医薬品)の安全対策について、平成29年第3回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会で検討が行われ、呼吸抑制のリスクを低減するため、12歳未満の小児の用法及び用量の承認を受けているコデイン類含有医薬品について、当該用法及び用量を削除するための承認事項一部変更承認申請を行うこととされました。

12歳未満の者を対象とする用量は認められない」とされ、薬局製造医薬品に関しては、「薬局製剤指針」のうちジヒドロコデインリン酸塩散1%又は皮エキスAを含む処方の用法及び用量を改正し、薬局製剤製造販売承認書の用法及び用量欄に12歳未満の小児の用法及び用量の記載があるものについては、平成301231日までに一変申請により、12歳未満の小児の用法及び用量を削除すること、薬局製剤指針に基づかない処方のコデイン類含有医薬品についても同様に平成301231日までに一変申請により、12歳未満の小児の用法及び用量を削除すること、とされています。

 

http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/new/tsuchi/new.html

2017/07/06(木) 12:11

「第6回健康寿命をのばそう!アワード」応募受付を開始 厚生労働省

厚生労働省は、73日、「第6回健康寿命をのばそう!アワード」(生活習慣病予防分野)の応募受付を開始することを発表しました。募集期間は73日から831日までです。

厚生労働省では、国民の生活習慣を改善し、健康寿命をのばすことを目的として取り組んでいる「スマート・ライフ・プロジェクト」の一環として、「スマート・ライフ・プロジェクト」が掲げる4つのテーマ(適度な運動・適切な食生活、禁煙、健診・検診の受診)について、生活習慣病予防の啓発や健康増進のための優れた取り組みを行っている企業・団体・自治体を表彰するものです。昨年度は、応募総数108件の中から、18件の企業、団体、自治体を表彰しました。受賞した取り組みについては、紹介冊子を作成し、「スマート・ライフ・プロジェクト」の公式ウェブサイトなどの各種メディアで紹介します。また、受賞企業などでは、アワード受賞ロゴマークを使用することができます。

募集部門は①企業部門、②団体部門、③自治体部門で、募集対象は、生活習慣病予防の啓発活動、健康寿命をのばすことを目的とした取組みを行っている企業・団体・自治体(平成2891~平成29831日までに実施した活動)です。表彰は、厚生労働大臣/最優秀賞(1件)、優秀賞(企業部門、団体部門、自治体部門各1件)、厚生労働省局長/優良賞(企業部門、団体部門、自治体部門各5件程度)、みんなのスマートライフ賞(一般投票にて1件)で、11月に都内で表彰式を開催予定です。

 

※スマート・ライフ・プロジェクト:「健康寿命をのばそう!」をスローガンに、国民全体が人生の最後まで元気に健康で楽しく毎日が遅れることを目標とした国民運動。プロジェクトに参画する企業・団体・自治体と協力・連携しながら、運動、食生活、禁煙、健診・検診の受診について、具体的なアクションの呼びかけを行い、更なる健康寿命の延伸を推進しています。賛同企業・団体・自治体は平成2973日現在3769団体です。

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000169839.html

2017/07/04(火) 15:11

28年度ジェネリック医薬品シェア分析結果を発表 日本ジェネリック製薬協会

日本ジェネリック製薬協会(GE薬協)は、629日、平成28年度第4四半期(平成291~3)のジェネリック医薬品(GE医薬品)の数量シェア分析結果及び平成28年度(284~293)の数量シェア分析結果を発表しました。

4四半期の数量シェア(速報値)67.1%です。

四半期ごとの数量シェア分析結果(速報値)の推移をみると、平成27年度第4四半期が62.3%で、平成28年度第1四半期63.7%、第2四半期65.1%、第3四半期66.4%、第4四半期67.1%となっています。

平成28年度(284~293)のGE医薬品の数量シェアは65.5%(前年度59.5%)となりました。

因みに、27年度通年は59.5%です。

なお、数量は製販業者からの出荷数量で、四半期ごとのシェア数値は、GE薬協理事・監事会社等のデータ及び一部IMSのデータを基に推計した速報値です。年度の数値は、GE薬協全会員会社のデータ及び一部IMSのデータに基づく数値です。

シェアは「GE医薬品のある先発医薬品の数量+GE医薬品の数量」分の「GE医薬品の数量」です。

 

http://www.jga.gr.jp/

2017/07/04(火) 14:09

立入検査等の徹底の一部改正を通知 厚生労働省が都道府県に

厚生労働省は、630日、「医薬品に係る立入検査等の徹底について」の一部改正について都道府県に通知したことを発表しました。

これは、今般、原薬の製造所が、承認書と異なる製造方法で医薬品を製造する等の不正行為があり、医薬品医療機器等法に基づく行政処分の対象となったことを受けて、各都道府県に対して原薬製造業者などへの無通告での立入検査を求める旨の通知を629日に発出したものです。

医薬品製造所への立入検査等の手法については、「医薬品に係る立入検査等の徹底について」(平成28115日付通知)(無通告立入検査通知)により取り扱われていますが、今般、原薬の製造に係る製造所において承認書と異なる製造方法で医薬品の製造を行う等の不正行為が認められ、過去の都道府県による立入検査や製造販売業者等による監査において、偽造した記録等を提示していたことが明らかになったことから、無通告立入検査通知の一部を改めるものです。

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000169679.html

2017/07/03(月) 12:28

カフェイン含有医薬品の適正販売・使用で注意喚起 日本OTC医薬品協会

日本OTC医薬品協会は、629日、ホームページで、カフェイン含有医薬品の販売者・利用者に対して、「カフェイン含有医薬品(眠気防止薬等)の適正販売及び適正使用のお願い」を掲載しました。

 

最近、眠気防止薬などカフェイン含有医薬品の不適正使用による健康被害が報告されております。医薬品には、健康被害を避けて有効に使用していただくために用法・用量などの使用方法が定められています。

特に、カフェイン含有医薬品の使用において、用法・用量を超えて服用したり、コーヒーやお茶、さらにカフェインを多く含む飲料と併用した場合には、カフェインの過量服用となり、重大な健康被害につながるおそれもあります。

つきましては、カフェイン含有医薬品のご使用に際しては、使用方法等が記載された『添付文書』をよくお読みいただき、また、販売される際には使用上の注意をよく読んで、用法・用量を遵守するよう説明していただきたく、お願い申し上げます。

特に以下の点について注意喚起をお願い申し上げます。

●用法・用量を遵守すること。

●コーヒーやお茶窓のカフェインを含有する飲料と同時に服用しないこと。

 

http://www.jsmi.jp/

2017/06/30(金) 14:30

受動喫煙防止対策の徹底で談話 厚生労働大臣

厚生労働省は、620日、「受動喫煙防止対策の徹底」に関する大臣談話を公表しました。

 

受動喫煙の防止については、これまで我が国は、平成15年以降14年もの間、健康増進法に基づき、施設の管理者に受動喫煙防止の「努力義務」を設け、自主的な取組みを推進してきました。しかしながら、たばこを吸わない人が8割を超えているにもかかわらず、未だに多くの国民が飲食店や職場等の「公衆の集まる場」において深刻な受動喫煙の被害に遭っています。

国民全体の健康に責任を負っている厚生労働省としては、「全ての国民の命を守り、子どもたちの未来を守る」ため、「原則屋内禁煙の実現」を最優先課題の一つと位置づけ、第193回国会(常会)での法案提出に向け、検討を進めてまいりました。

これまでの議論を通じ、「望まない受動喫煙をなくす」という法案の目的をはじめ、多くの点では関係者の意見の一致をみることができました。その一方で、受動喫煙被害の最大の現場となっている飲食店の取扱いについては、前提となる客観的データに関する周知不足やこれらエビデンスに基づく議論が十分できず、国民の多くが成立を望んでいた法案の中身につき、残念ながら結論に至っていません。

厚生労働省としては、この度の法案協議過程の議論及び報道等を通じて、受動喫煙対策の必要性及び重要性につき国民的な理解が深まったことは、公衆衛生の観点からは大きな進展と捉えています。

今後、できるだけ早期の法案提出に向けて、以下に掲げるような受動喫煙対策の必要性を巡る科学的データや海外での実例等につき、飲食店団体その他の法案関係者への一層の周知に努め、理解を深めていく考えです。

●国立がん研究センターの発表によれば、受動喫煙を受けなければ亡くならずに済んだ方は、国内で少なくとも年間15千人とされています。

●厚生労働科学研究班の推計によれば、受動喫煙による超過医療費は年3,000億円以上とされています。

●国民健康・栄養調査によれば、非喫煙者が受動喫煙被害に遭遇する機会として一番多いのは飲食店です。

●世界保健機関(WHO)によれば、間仕切りやエリア分けなどによる多くの「分煙」措置は、受動喫煙被害の防止効果が乏しいことが、様々な研究で明らかとされています。

●世界保健機関(WHO)と米国国立がん研究所が共同でまとめた報告書によれば、受動喫煙防止政策によりバーやレストランなどサービス業部門に負の影響は与えないことが示されています。また、愛知県や大阪府の調査でも、自主的に全面禁煙した店舗のほとんどで経営に影響がなかったことが示されています。

●屋内での対策以前に、国内では「野外(路上)での喫煙が規制されている」との意見もありますが、全国1,741の市町村のうち、路上喫煙を何らかの形で規制する条例があるのは243(全体の14%)に留まり、条例の具体的な内容を見ると、私有地を含めた屋外でまったく喫煙できないという自治体はありません。

2010年のWHOIOCによる「たばこのないオリンピック」の合意以降、全ての開催国(英国、ロシア、ブラジル、韓国)では、国レベルで、飲食店を含む「公衆の集まる場」で罰則付きの法制度が導入されています。

なお、一定規模以下の飲食店については「原則屋内禁煙」の例外措置として、「喫煙店」であることの表示義務や、「未成年者を立ち入り禁止とする」という義務を課すことにより、喫煙専用室がなくても喫煙可能とするべきという意見があります。

厚生労働省としては、こうした例外措置の導入を全面的に否定するものではありません。しかし、かかる施策の受動喫煙防止効果はあくまでも限定的なものであることから、広範な例外措置を恒久的に認めることは受動喫煙被害を助長・容認する結果となりかねません。したがって、例外措置を認めるとしても、あくまで小規模飲食店を対象とし、かつ、時限を明確にした激変緩和措置としての位置づけとすべきであるとの立場です。

受動喫煙に伴う深刻な健康被害の実態は、世界的にも科学的に証明されています。したがって、感染症対策など他の社会的規制同様に、あくまで科学的・客観的な視座に基づいた議論を基軸に対策の在り方も検討されなければなりません。喫煙者の方々も、飲食店営業者の方々も、「望まない受動喫煙をなくす」という法案の趣旨自体に反対される方は多くありません。厚生労働省としては、これら受動喫煙対策に関わる関係者の皆様の不安や心配に真摯に向き合い、安心してご協力いただける環境を整えていく努力を続けてまいります。

2020年のオリンピック・パラリンピック競技大会は我が国で開催されます。過去の開催国が大事に紡いできた「たばこのないオリンピック・パラリンピック」という伝統を継承する責任があります。海外から訪れる多くの観光客を気持ちよく「おもてなし」する責任があります。厚生労働省としては、国民の健康を第一に、世界に恥じない受動喫煙対策の法案を出来るだけ早期に提出すべく、引き続き全力で取り組んでまいります。

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000168103.html

2017/06/22(木) 10:31

「経済財政運営と改革の基本方針2017」について見解を公表 日本ジェネリック製薬協会

日本ジェネリック製薬協会は、612日、「経済財政運営と改革の基本方針2017」について見解を公表しました。ジェネリック医薬品に係る事項について協会としての見解を明らかにしたものです。

1. 後発医薬品の数量シェア80%目標の到達時期について

〇「2020年(平成32年)9月までに、後発医薬品の使用割合を80%とし、できる限り早期に達成」することについては、当協会としてなお一層全力を挙げて取り組みます。

〇なお、本目標達成に向けては、経営の予見可能性が確保され、企業努力(安定供給のための投資、患者利便性・医療安全等のための製剤工夫等)が報われる薬価制度が前提となりますので、以下の23について十分斟酌していただくことを要望します。

2. 後発医薬品の価格帯を集約化していくことを検討することについて

〇現行の3価格帯及びさらなる価格帯の集約化は、銘柄ごとの市場実勢価格と改定薬価に乖離を生じさせることになり、薬価と市場実勢価の差を適切に国民に還元するという薬価改定の本旨に反します。

〇薬価制度の大原則は銘柄別であり、薬価改定の際には、薬価の集約をせず、銘柄ごとの市場実勢価格を適切に反映した制度とすべきと考えます。

〇価格帯の集約化の是非については、「メーカーが担う安定供給などの機能や後発医薬品産業の健全な発展・育成」に十分配慮した議論を要望します。

3. 毎年薬価調査、その結果に基づく薬価改定について

〇中間年改定については、価格乖離の大きな品目だけを、その市場実勢価格を適切に反映した形で行う制度とし、価格乖離の小さな品目と大きな品目をひとまとめにしない等、適切に実施すべきと考えます。

〇また、その際、薬価の低い成分・規格については、安定供給や適正な流通に必要な経費確保等の観点から一定の配慮を要望します。

 

http://www.jga.gr.jp/

2017/06/13(火) 11:38

骨太方針2017、未来投資戦略2017の閣議決定で見解 日本医師会

日本医師会は、69日、「経済財政運営と改革の基本方針2017」(いわゆる「骨太の方針2017」)、「未来投資戦略2017」が閣議決定されたことを受けて見解を表明しました。

「現在、わが国では厳しい財政状況を是正するために、「骨太の方針」などに基づいた予算編成が行われていますが、憲法に基づき、国民が必要とする医療・介護を中心とした社会保障について、国はしっかりと適切な財源を確保すべきです」として、次の通り表明しています。

まず、「骨太の方針2017」についてですが、第1に、62日に示された素案では、いわゆる参照価格制度の記述がありました。いわゆる参照価格制度の導入につきましては、医療保険部会や中医協をはじめとする関係審議会で慎重に議論を行う必要があり、併せて政府の成長戦略も勘案することが重要であることから、自由民主党厚生労働部会をはじめとする自民党内の良識ある判断等によって最終的に削除されたことは、高く評価したいと思います。日本医師会は、今後もこうした提言がなされることがないよう、強く求めてまいります。

2に、素案では「看護師の行う特定行為の範囲の拡大などタスクシフティング、タスクシェアリングを推進する」とありましたが、この点についても、自民党内の良識ある判断等によって、最終的には「看護師の行う特定行為の範囲の拡大など十分な議論を行った上で、タスクシフティング(業務の移管)、タスクシェアリング(業務の共同化)を推進する」と、「十分な議論を行った上で」が加筆されました。看護師の行う特定行為の範囲の拡大などについては、医療安全や医療の質の向上の視点に立ち十分かつ慎重に議論することが必要と考えます。

3に、今回の「骨太の方針2017」に記載はありませんが、経済財政諮問会議における議論では、民間議員から「かかりつけ医の普及が課題となっており、総合診療専門医との関係も含め定義を明確にしていく必要がある」という資料提出もあったようですが、日本医師会ではかかりつけ医を「何でも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、必要な時には専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師」と定義しています。日本医師会は、わが国の特徴であるフリーアクセスは守りつつ、大病院と中小病院・診療所の外来機能の分化・連携の推進について引き続き検討を進めるとともに、かかりつけ医機能の評価を高め、さらなる普及と定着を図ってまいります。

4に、「健康増進の観点から受動喫煙対策を徹底する」とされました。現在、日本医師会は、非喫煙者、特に働く若い人を受動喫煙による健康被害から完全に守るために、「国民の健康を守る専門家集団」として、国民の健康を第一に考え、例外既定や特例を設けることなく受動喫煙の防止対策を強化・実現するための署名活動を行っており、受動喫煙の防止に向けた活動をさらに進めてまいります。

今回、「未来投資戦略2017」も閣議決定されましたが、未来投資会議に出席し、日本医師会の考え方を度々ご説明するとともに、未来投資会議の下に設置された構造改革徹底推進会合における議論では、日本医師会から今村聡副会長、石川・鈴木両常務理事も出席し、会議の場で積極的に意見を述べてまいりました。

「未来投資戦略2017」等において、遠隔診療について触れられています。診療は対面が原則であり、遠隔診療はあくまでも補完的な役割であることから、初回は必ず対面診療とすべきです。長期処方の問題として、患者が自己判断で服薬を中止したなどして容態の変化に気づくのが遅れたことや、薬剤による健康障害などのケースもあり、その問題解決として、かかりつけ医がICTを活用して経過観察や指導を行う遠隔診療は有効です。診療報酬上の評価については、現在、「電話・テレビ画像等による再診」が認められており、その評価を参考にし、中医協で議論すべきです。

その際、遠隔診療充実のための財源は、財政中立ではなく、政府の成長戦略として別途手当てが必要です。

今後は今回の閣議決定を受けて、各省庁で概算要求要望に向けた議論が本格化しますが、「国民の安全な医療に資する政策か」「公的医療保険による国民皆保険は堅持できる政策か」という判断基準の下に、日本医師会としての考えを毅然として主張し、国民が必要とする医療を安心して受けられるよう、最善を尽くしてまいります。

 

http://www.med.or.jp/

2017/06/13(火) 10:11