「経済財政運営と改革の基本方針2017」について見解を公表 日本ジェネリック製薬協会
日本ジェネリック製薬協会は、6月12日、「経済財政運営と改革の基本方針2017」について見解を公表しました。ジェネリック医薬品に係る事項について協会としての見解を明らかにしたものです。
1. 後発医薬品の数量シェア80%目標の到達時期について
〇「2020年(平成32年)9月までに、後発医薬品の使用割合を80%とし、できる限り早期に達成」することについては、当協会としてなお一層全力を挙げて取り組みます。
〇なお、本目標達成に向けては、経営の予見可能性が確保され、企業努力(安定供給のための投資、患者利便性・医療安全等のための製剤工夫等)が報われる薬価制度が前提となりますので、以下の2,3について十分斟酌していただくことを要望します。
2. 後発医薬品の価格帯を集約化していくことを検討することについて
〇現行の3価格帯及びさらなる価格帯の集約化は、銘柄ごとの市場実勢価格と改定薬価に乖離を生じさせることになり、薬価と市場実勢価の差を適切に国民に還元するという薬価改定の本旨に反します。
〇薬価制度の大原則は銘柄別であり、薬価改定の際には、薬価の集約をせず、銘柄ごとの市場実勢価格を適切に反映した制度とすべきと考えます。
〇価格帯の集約化の是非については、「メーカーが担う安定供給などの機能や後発医薬品産業の健全な発展・育成」に十分配慮した議論を要望します。
3. 毎年薬価調査、その結果に基づく薬価改定について
〇中間年改定については、価格乖離の大きな品目だけを、その市場実勢価格を適切に反映した形で行う制度とし、価格乖離の小さな品目と大きな品目をひとまとめにしない等、適切に実施すべきと考えます。
〇また、その際、薬価の低い成分・規格については、安定供給や適正な流通に必要な経費確保等の観点から一定の配慮を要望します。