日本薬学会近畿支部は、9月30日14時~16時に大阪市北区・大阪工業大学梅田キャンパスOIT梅田タワー・セミナー室で市民公開講座を開催します。
講演は、国立がん研究センター先端医療開発センター新薬開発分野長松村保広氏の「新しい概念に基づく抗体医薬開発」です。
Enhanced Permeability and Retention(EPR)効果はDDSの基本的支柱として動物レベルでは世界的に証明されましたが、DDS製剤自体の臨床応用が少ない。がん組織の中の間質形成がDDS製剤のバリアとなり、ヒトでは効きにくいとの結論に至り、その克服にためのがん間質ターゲティング、Cancer stromal targeting(CAST)療法を提唱しています。
特殊な方法で見出した新規大腸がん特異分子TMEM180の抗体はヒト化にも成功し、Phase1めざして非臨床開発を行なっている。TMEM180は新規のがん幹細胞マーカーの可能性があり、その抗体療法は初めてのがん幹細胞療法となることを期待しています。
参加費は不要で、定員は120名(先着順)。申し込みは、9月27日までにホームページ、E-mail、FAX、往復はがきのいずれかで、「9月30日聴講希望」と記載し、氏名・電話番号(FAXで申し込む場合はFAX番号も)を明記の上、連絡先へ申し込むこと。
連絡先:〒606-8501 京都市左京区吉田下阿達町 京都大学薬学部内 日本薬学会近畿支部事務局
E-mail:ykinki@pharm.kyoto-u.ac.jp
TEL/FAX:075-761-7849
http://shibu.pharm.or.jp/kinki/
2018/07/25(水) 12:35
公益財団法人神戸医療産業都市推進機構 医療イノベーション推進センター(TRI)は、この度、希少・難治性疾患の海外情報を国内に届ける"Orphanet Japan Website"(http://www.orphanet.jp)を開設しました。
TRIは日本医療研究開発機構(AMED)からの推薦を受けて、昨年10月、希少疾患情報を収集・管理している国際的な機関であるOrphanet(本部:フランス)にアジアから初めて加盟しました。本加盟は、国内における難病情報の充実と、海外への情報共有からもたらされる難治性疾患の克服を目的としています。
"Orphanet Japan Website"は、この加盟を受けて創設に至りました。
今後は、Orphanet加盟国として、以下の活動を予定しています。
① Orphanetが保有する難病情報等を日本語に翻訳し、Orphanet Japan Websiteより発信
② 日本国内の難病領域に関する医療・検査施設等の情報をOrphanetデータベースに登録(Orphanet International Websaitから閲覧可能)
これらの活動は世界のあらゆる人々へ高品質な難病情報を提供し、診断・治療を向上するため、Orphanet加盟各国にて同様に実施されており、Orphanet Japan Websiteは日本への発信ツールとして位置付けられています。
※Orphanet:1997年、フランス国立医学研究所Insermによって設立。世界のあらゆる人々へ高品質な難病情報を提供し、診断・治療の向上を目指しています。現在、ヨーロッパを中心に、約40カ国が参加。6,000を超える難病情報を保有。
https://www.tri-kobe.org/
2018/07/21(土) 16:54
日本製薬工業協会は、7月20日、小中学生向け「夏休み自由研究サイト」での情報提供について発表しました。
日本製薬工業協会(製薬協)は、学研プラスが運営する学研キッズネット「夏休み!自由プロジェクト2018」に製薬産業に関連する自由研究テーマ「くすりのヒミツを大研究」(https://kids.gakken.co.jp/jiyuu/medicine/)を掲載しました。
製薬協では、研究開発型製薬産業について広くステークホルダーの方々からの理解を得ていくために様々な活動を行っています。学研キッズネット「夏休み!自由プロジェクト」を活用した情報提供はその一環として、小中学生などの若年層に製薬産業やくすりのことを身近に感じてもらうことを目的に2010年より続けています。
掲載コンテンツ(新規)
・ 「くすりのもとの見つけ方」
・ 「世界でいくつ?新しいくすりをつくれる国/日本の研究開発力」
・ 「実験でくすりの形の特ちょうを調べよう」(動画)
※「学研キッズネット」とは、学研プラスが、小・中学生たちに楽しくインターネットを体験してもらうことを目的に1996年4月にスタートさせたサイトで、「学習」「科学」など学研の雑誌との連動、フォーラムやチャットなどのオンラインコミュニティの設置など、小・中学生に留まらず、子供たちと関わる全ての人を対象にした豊富なコンテンツが紹介され続けています。本サイト内にて、小・中学生向け「夏休み!自由プロジェクト2018」サイト(公開期間:2018年7月2日~8月31日)が運営されています。
http://www.jpma.or.jp/
2018/07/20(金) 12:23
日本医療機能評価機構は、7月17日、医療事故情報収集等事業 医療安全情報No.140「腫瘍用薬の総投与量の上限を超えた投与」を提供し、注意喚起をしました。
添付文書に記載された総投与量の上限を超えて腫瘍用薬を投与した後、患者に影響があった事例が2件報告されています(集計期間:2014年1月1日~2018年5月31日)。総投与量は、患者の生涯にわたって投与する累積量です。
薬剤はドキソルビシン塩酸塩(販売名アドリアシン注用10、ドキソルビシン塩酸塩注射用)で、添付文書に記載された総投与量は500㎎(力価)/㎡(体表面積)以下です。事例は、2年前に子宮体癌の再発でAP療法を6コース実施。1年前に癌が再発し腫瘍摘出術の施行後にAP療法を3コース実施。この時点でドキソルビシン塩酸塩の総投与量は470mg/㎡であった。医師はドキソルビシン塩酸塩の総投与量の上限は500mg/㎡であることを知っていたが、正確な記録はなく、さらにAP療法を6コース実施した。その後、患者は心筋障害を発症し、ドキソルビシン塩酸塩の総投与量を調べたところ、620mg/㎡であった。
事例が発生した医療機関の取り組み
・他院からの紹介状や患者からの情報などで過去の治療歴を確認し、記録する。
・電子カルテのシステムを改善し、医師が処方する際に添付文書の総投与量の上限を超えるとアラートが出るようにする。
・薬剤師は、レジメンのチェックリストに総投与量を記載し、確認する。
・患者へ情報を提供するために、お薬手帳に総投与量を記載し、説明する。
2018/07/18(水) 12:59
武田テバファーマ及び武田テバ薬品は、7月17日、27成分48品目の販売中止を発表しました。更なる安定供給体制の強化に向けて、両社が製造販売しているジェネリック医薬品合計27成分48品目について販売中止するものです。
販売中止するのは、主に同一成分で武田テバグループ内での製造が重複している製品で、一部は将来的な安定供給が困難であると判断した製品です。対象製品は在庫消尽をもって販売を終了します。
なお、武田テバは、武田薬品工業株式会社とテバファーマスーティカル・インダストリーズ・リミテッドが2016年4月1日に設立した合弁会社で、主にジェネリック医薬品を取り扱う武田テバファーマ株式会社と、武田薬品から継承した長期収載品を取り扱う武田テバ薬品の2社で構成しています。
http://www.takeda-teva.com/
2018/07/17(火) 15:10
検体測定室連携協議会は、7月9日、6月30日現在の検体測定室運営件数を明らかにしました。6月30日現在で1,601件と初めて1,600件を突破しました。厚生労働省医政局地域医療計画課のデータをまとめたものです。
都道府県別件数を見ると、石川県158件、東京都141件、福島県123件、埼玉県103件、千葉県103件、大阪府77件、茨城県73件、神奈川県71件、愛知県67件、佐賀県65件、静岡県63件の順です。
http://www.yubisaki.org/
2018/07/10(火) 17:08
日本製薬工業協会(製薬協)は、7月4日、「患者の声を活かした医薬品開発-製薬企業によるPatient Centricity-」をホームページに掲載しました。
製薬協の臨床評価部会では、患者と共に進める医薬品開発を目指し、「患者の声を活かした医薬品開発(Patient Centricity)」というテーマに2016年度より取り組んでいます。
初年度は、製薬企業の医薬品開発におけるPatient Centricity活動の必要性を検討することを目的として、同活動の定義、日米欧の規制当局及び官民連携組織、製薬企業の現状を調査しました。引き続き2017年度には、製薬企業による具体的事例の調査、それに伴い見出された課題や効果を分析しました。更に、製薬協患者団体連携推進委員会との協働によりインタビュー調査を通じて患者や患者団体の声を実際に確認し、部会資料として報告書にまとめました。
具体的には、①規制当局による患者の声を活かした医薬品開発、②製薬企業による患者の声を活かした医薬品開発、③患者団体による医薬品開発への活動について、日米欧の状況を比較しながらまとめています。
タスクフォースの最終的な目標は、製薬企業での患者の声を活かした医薬品開発の実装であり、製薬企業が日本で同活動を開始する際の一助として、今回の報告書を活用することを希望しています。
http://www.jpma.or.jp/
2018/07/10(火) 15:38
あすか製薬は、7月6日、高血圧症治療剤バルサルタン錠20㎎・40㎎・80㎎・160㎎「AA」の自主回収を発表しました。回収開始日は7月5日です。
回収理由は、同製品が、中国の製造所「Zhejiang Huahai Pharmaceutical
Co.,Ltd.」で製造された原薬を使用していましたが、同原薬にN-ニトロソジメチルアミンが混入しているとの海外規制当局の情報を入手したためで、当該物質はWHOにおいてヒトに対しておそらく発がん性がある物質であると分類されています。当該物質の混入の程度や原因等については現在調査中です。
なお、当該製品は2018年4月1日に薬価基準から削除されていますが、あすか製薬は納入した卸及び医療機関はすべて把握しています。対象となる卸及び医療機関に対して文書をもって通知し、速やかに自主回収を実施します。当該製品はあすかActavis製薬からあすか製薬が承継を受けていますが、回収対象商品は承継前のあすかActavis製薬の製造販売品です。あすか製薬では、当該製品の服用中止による治療中断のリスクがあると考えられるため、自己判断によって服用を中止せず直ちに医師に相談するよう訴えています。
医療機関・服用者向け問い合わせ先は、あすか製薬くすり相談室(東京都港区芝浦二丁目5番1号、電話:0120-848-339)です。
http://www.aska-pharma.co.jp/
2018/07/09(月) 15:28
厚生労働省は、7月2日、検疫所における「明治150年」関連イベントの実施を発表しました。
平成30年(2018年)は明治元年(1868年)から起算して満150年に当たる年であることから、改めて明治期を振り返り、将来に繋げていくことを目的として、政府一体となって関連施策を推進しています。
厚生労働省では、明治150年関連施策の一環として、検疫所で、「海港虎列刺(コレラ)病伝染予防規則」の交付された日(明治12年7月14日)を記念した検疫記念日(7月14日)を中心に、様々なイベントを実施することとしています。
また、検疫所では明治期から残る歴史的資料のデジタルアーカイブ化を進めており、7月14日以降順次各検疫所のホームページにおいて公開する予定です。
2018/07/05(木) 12:11
第一三共は、7月4日、WWFジャパンが実施する「『企業の温暖化対策ランキング』~実効性を重視した取り組み評価~Vol.7」において1位になったことを発表しました。
WWF(World Wide Fund
for Nature:世界自然保護基金)は世界約100カ国で活動している環境保全団体で、WWFジャパン(公益財団法人世界自然保護基金ジャパン)は日本企業の温暖化防止の取り組みを促すため「企業の温暖化対策ランキング」プロジェクトを展開し、2014年以降、6回にわたり業種別の調査結果を発表してきました。
2018年6月12日、その第7弾として、「医薬品」業種に属する23社を対象に温暖化対策の取り組みについて、『目標及び実績』、『情報開示』など21の指標を評価したものです。
総合得点は100点満点で、第1位は第一三共(73.6点)で、アステラス製薬(71.2点)、エーザイ(69.4点)、塩野義製薬(69.0点)と続いています。WWFジャパンでは、医薬品業種は特に「情報開示」の面で取り組みレベルが非常に高く、総合得点の平均点も過去最高となったことを明らかにしています。
2018/07/04(水) 16:45