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平成29年12月分調剤医療費の動向発表 厚生労働省

厚生労働省は、52日、「最近の調剤医療費(電算処理分)の動向」として平成2912月分を公表しました。

(1)   平成2912月の調剤医療費(電算処理分)6,848億円(伸び率:対前年度同期比+3.3%)で、処方せん1枚当たり調剤医療費は9,392(伸び率+3.5%)であった。調剤医療費の内訳は、技術料が1,696億円(伸び率+2.1%)、薬剤料が5,141億円(伸び率+3.7%)で、薬剤料のうち、後発医薬品が945億円(伸び率+19.2%)であった。

(2)   薬剤料の多くを占める内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料5,719(伸び率+2.9%)を、処方せん1枚当たり薬剤種類数、投薬日数、1種類1日当たり薬剤料の3要素に分解すると、各々2.86種類(伸び率▲1.3%)24.0(伸び率+4.1%)83(伸び率+0.2%)であった。

(3)   薬剤料の多くを占める内服薬4,170億円(伸び幅:対前年度同期差+113億円)を薬効大分類別にみると、総額が最も高かったのは「循環器官用薬」の860億円(伸び幅▲28億円)で、伸び幅が最も高かったのは「その他の代謝性医薬品」の+49億円(総額618億円)であった。

(4)   処方せん1枚当たり調剤医療費を都道府県別にみると、全国では9,392(伸び率+3.5%)で、最も高かったのは石川県11,256(伸び率+3.2%)、最も低かったのは佐賀県7,866(伸び率+1.9%)であった。また、伸び率が最も高かったのは秋田県(伸び率6.0%)、最も低かったのは沖縄県(伸び率+1.2%)であった。

後発医薬品の使用状況については、後発医薬品薬剤料が945億円(伸び率+19.2%、伸び幅+152億円)で、後発医薬品割合は数量ベース(新指標)70.9%(伸び幅+3.0%)、薬剤料ベースが18.4%(伸び幅+2.4%)、後発品調剤率が70.7%(伸び幅+2.4%)であった。なお、数量ベース(旧指標)では48.6%(伸び幅+3.5%)であった。数量ベースの新指標は、「後発医薬品のある先発医薬品」+「後発医薬品」を分母とした「後発医薬品」の数量シェアで、旧指標は「全医薬品」(経腸栄養成分剤、特殊ミルク製剤、生薬、漢方を除く)を分母とした「後発医薬品」の割合である。

後発医薬品の都道府県別状況をみると、処方せん1枚当たり後発医薬品薬剤料は全国1,296円で、最高が北海道1,721円、最低が佐賀県1,077円、処方せん1枚当たり後発医薬品薬剤料の伸び率は全国+19.3%円で、最高が富山県+24.0%、最低が鹿児島県+14.8%、新指標による後発医薬品割合(数量ベース)は全国70.9%で、最高が沖縄県81.2%、最低が徳島県63.2%、後発医薬品割合(薬剤料ベース)は全国18.4%で、最高が鹿児島県22.8%、最低が徳島県15.8%、後発医薬品調剤率は全国70.7%で、最高が沖縄県80.7%、最低が山梨県64.7%となっている。

 

http://www.mhlw.go.jp/topics/medias/c-med/2017/12/index.html

2018/05/07(月) 16:09

「生命を見つめるフォト&エッセー」第2回コンテストを開催 日本医師会

日本医師会は、人間や動植物のいのちの輝く一瞬をとらえた写真や、医師や看護師、患者との交流をつづったエッセーを募集する第2回「生命(いのち)を見つめるフォト&エッセー」コンテストを開催します。

本コンテストは、これまで長年にわたり開催されてきた「生命(いのち)を見つめるフォトコンテスト」と「『心に残る医療』体験記コンクール」を統合、リニューアルしたもので、見た方、読んだ方が、生命(いのち)を見つめるきっかけとなるような作品を募集します。

コンテストは、医師及び医療従事者も応募可能で、応募期間は510~104日です。

賞は、〇フォト部門が、厚生労働大臣賞(1点):賞金10万円及び賞状、日本医師会賞(1点):賞金10万円及び賞状、読売新聞社賞(1点):賞金10万円及び賞状、審査員特別賞(1点):賞金5万円及び賞状、入選(若干名):賞金3万円及び賞状、〇エッセー部門が、一般の部で厚生労働大臣賞(1点):賞金30万円及び賞状、日本医師会賞(1点):賞金30万円及び賞状、読売新聞社賞(1点):賞金30万円及び賞状、審査員特別賞(1点):賞金10万円及び賞状、入選(若干名):賞金3万円及び賞状、中高生の部で最優秀賞(1点):図書カード3万円分及び賞状、優秀賞(若干名):図書カード5,000円分及び賞状、小学生の部で最優秀賞(1点):図書カード1万円分及び賞状、優秀賞(若干名):図書カード5,000円分及び賞状です。

<概要>

    フォト部門:生命(いのち)の尊さ、大切さを感じさせる写真を募集します。人間、動物、自然など被写体は自由です。

    エッセー部門:病気やけがをした時の思い出、介護や生命の誕生にまつわる話、医師や看護師、患者との交流など、医療や介護に関するエピソード、お世話になった医師や看護師ら宛てに送ったという想定の「感謝の手紙」でも構いません。小学生の部では、ペットや動物の命にまつわるエピソードでも応募可能です。

応募作品は、フォト部門は自作(本人撮影)の未発表作品で、平成2761日以降に撮影したもの、エッセー部門は一般・中高生の部が2,000字以内、小学生の部が1,000字以内です。

応募・問い合わせ先は、〒100-8055 東京都千代田区大手町1-7-1 読売新聞東京本社 事業開発部 「生命(いのち)を見つめるフォト&エッセー」係(TEL03-3216-8606)または公式ホームページまで。

 

http://www.med.or.jp/

2018/05/07(月) 11:32

高齢者における白内障手術の認知症機能への影響判明 奈良県立医科大学が発表

奈良県在住の地域高齢住民を対象とした研究で、白内障手術の認知症機能への影響が解りました。奈良県立医科大学が51日に発表しました。

奈良県立医科大学眼科学教室(主任教授:緒方奈保子氏)は、奈良県在住の地域高齢住民を対象とした藤原京アイスタディを行い、白内障手術を受けた人では認知機能障害を生じにくいことが2018220日付でPLOS ONE電子版に掲載されたことを公表しました。

藤原京アイスタディは、2007年から奈良県立医科大学疫学・予防医学講座(旧:地域健康医学講座)が奈良県在住の65歳以上の独歩可能な地域住民を対象として行っている「高齢者の生活の質(quality of lifeQOL)と生活機能に関する大規模コーホート研究」(通称:藤原京スタディ)で、2012年から追加健診として眼科が参加し、眼科分野と全身因子との関連について藤原京アイスタディとして研究成果を公表しています。過去には2873名の対象者のうち80歳以上の対象者の約40%で白内障手術が施行され視力が改善していることや、視力障害があると認知症のリスクが約2倍高くなることを報告しています。

日本では65歳以上の15%が認知機能障害を生じているとされており、超高齢化が進む日本では、認知機能・視機能障害は医療コスト増大やQOL低下を引き起こし社会的問題となっています。以前に、奈良県立医科大学は視力障害が認知機能へ影響を与えることを報告していますが、白内障手術が認知機能へ与える影響は不明でした。本研究において、白内障手術を受けている患者さんのほうが軽度認知機能障害になりにくいことを明らかにしました。

つまり、白内障手術は視力を改善させるだけでなく、QOLにとって重要な認知機能低下を生じにくくする可能性を示唆している、と言え、白内障手術は患者さん本人のQOLに関係するだけでなく、増大し続ける医療費を防ぐ一つの手段として有用であるかもしれない、としています。

【研究成果の詳細】

藤原京スタディ参加者2764名(平均年齢76.3歳)を対象として、白内障手術既往群668名と非手術群2096名の2群間の認知機能(Mini-Mental State Examination)を評価しました。視力を含む交絡因子を調整した多変量ロジスティック回帰分析で白内障手術群は非手術群と比較して軽度認知機能障害(mild cognitive impairment)が有意に少なかったが、認知症とは有意な関連を認められませんでした。視力と独立して白内障出術が軽度認知機能障害と関連することが明らかになりました。

 

http://www.naramed-u.ac.jp/

2018/05/02(水) 13:10

血管炎に関する疾病の呼称の取扱いで通知 厚生労働省

厚生労働省は、424日、医薬・生活衛生局医薬品審査管理課長及び医薬安全対策課長名で、各都道府県衛生主管部(局)長宛に、「医薬品の効能又は効果等における血管炎に関する疾病の呼称の取扱い」について通知を発しました。

血管炎に関する疾病の呼称については、2012年に開催された血管炎に関する国際会議であるChapel Hill Consensus Conference 2012における変更等により、国内でも、新たな呼称が指定難病の病名、診療報酬請求に係る傷病名、医学に関する用語集、診療ガイドライン及び教科書における疾病名等として広く使用され、認知されています。

こうした状況を踏まえ、医薬品の効能又は効果、添付文書等における血管炎に関する疾病の呼称等を変更することとしました。

血管炎に関する呼称について、医薬品の効能又は効果、添付文書等において記載すべき呼称を改めます。

大動脈炎症候群→高安動脈炎

ヴェゲナ肉芽腫症→多発血管炎性肉芽腫症

Churg-Strauss症候群/チャーグ・ストラウス症候群/アレルギー性肉芽腫性血管炎→好酸球性多発血管炎性肉芽腫症

シェーンライン・ヘノッホ紫斑病/ヘノッホ・シェーンライン紫斑病/アナフィラクトイド紫斑(単純型、シェーンライン型、ヘノッホ型)/アレルギー性紫斑病→IgA血管炎

結節性動脈周囲炎、多発性動脈炎→結節性多発動脈炎、顕微鏡的多発血管炎

2018/04/26(木) 12:55

人生100年時代の未病ライフと健康リテラシー 日本健康生活推進協会が設立2周年記念シンポジウム

一般社団法人日本健康生活推進協会は、人生100年時代において、今後ますます顕在化すると思われる、健康と病気の間を連続的に変化する「未病」の生活のあり様=「未病ライフ」と、そこにおいて益々重要となる「健康リテラシー」について、関係識者による講演、パネルディスカッションを5241330~1600に東京都田町・女性就業支援センターホールで開催します。

「未病」は、政府の成長戦略の中でも採り上げられ、目下神奈川県をはじめ、各自治体や企業、市民の中でもその考え方に基づく様々な取り組みが広がっています。

今回のシンポジウムでは、この「未病」の状態で過ごす期間が更に長くなることが予想される人生100年時代を見据え、その「未病ライフ」とそれを支える「健康リテラシー」について考えます。

プログラムは次の通りです。

主催者挨拶/キーノート・スピーチ:日本健康生活推進協会理事長大谷泰夫

講演:日本医師会副会長/日本健康生活推進協会理事今村聡、筑波大学教授久野譜也

パネルディスカッション:今村聡、久野譜也、女優・タレント杉田かおる、順天堂大学准教授福田洋、モデレーター大谷泰夫

参加料は無料で定員200名です。

詳細・申し込みはWebで(https://kenken.or.jp/

2018/04/24(火) 10:31

小冊子「名探偵メディソンと6つのなぞ」を掲載 日本製薬工業協会

日本製薬工業協会は、416日、くすりまるごとブック「名探偵メディソンと6つのなぞ」の小冊子をホームページに掲載しました。

名探偵メディソンがくすりの「なぜ」「どうして」に迫る、くすりのなぞについて解説した若年層向けの冊子で、①くすりはどうして必要なんだろう?、②大昔はどうやって病気を治していたのだろう?、③くすりをどうやって見つけたのだろう?、④くすりにいろんな形があるのはなぜだろう?、⑤くすりの未来はどうなるのだろう?、⑥新しいくすりはどうやって生まれるのだろう?という「6つのなぞ」に答えているほか、「くすりのQ&A」や「くすりのきまり」も掲載しています。

 

http://www.jpma.or.jp/

2018/04/16(月) 16:01

地域包括ケアシステムにおける薬剤師・薬局の取り組み事例集公表 日本薬剤師会

日本薬剤師会は、410日、平成29年度「地域包括ケアシステムにおける薬剤師・薬局の取り組み事例集」を公表しました。

これは、地域医療・保健委員会(地域包括ケアシステムワーキンググループ)において取りまとめたもので、地域包括ケアシステムにおける薬剤師・薬局の取り組みの見える化および推進を図るため、現在行われている取り組みや既に行われた取り組みの事例を収集し、横展開の参考資料となることを目的としています。

内容は、県薬剤師会・地域薬剤師会・薬局・行政(県庁、市役所、保健所等)・その他(商店街等)の分野で合計32例を紹介しています。

 

http://www.nichiyaku.or.jp/

2018/04/10(火) 14:47

小冊子「もっと知りたい!新薬のこと」を掲載 日本製薬工業協会

日本製薬工業協会は、44日、小冊子「もっと知りたい!新薬のこと」をホームページに掲載しました。

新薬開発の歴史や製薬産業の新薬開発への挑戦について、解りやすく解説した冊子で、〇製薬産業Today、〇くすりヒストリー、〇新薬トリビア、〇新薬、誕生、〇くすり未来ナビ、で構成されています。

 

http://www.jpma.or.jp/

2018/04/09(月) 16:12

世界保健機関と世界医師会が覚書に調印

昨年10月に世界医師会長に就任した横倉義武日本医師会長は、45日、スイスのジュネーブにある世界保健機関(WHO)本部において、WHOと世界医師会(WMA)が両組織の間の協力関係を確認するとともに、今後その関係をより強固なものとすることを目的とした覚書(MOU)に調印を行いました。WMAWHOがこのような正式な覚書に調印するのは初めてのことです。

WMAから45日に出されたプレスリリースは次の通りです。

<世界保健機関(WHO)と世界医師会(WMA)が覚書に調印>

WHOWMAは、両組織の間の協力関係を確認するとともに強化するための覚書(MOU)に署名した。

本日、ジュネーブのWHO本部における調印式にて、WHOWMAは、健康の開発、改善と保護、および健康の社会的決定要因に関する対策を含む、共通して関心のあるトピックについての理解を促進することで合意した。

WHOのテドロス・アダノム・ゲブレェサス事務総長とWHAの横倉義武会長は、覚書に共同で署名し、その中で両組織にとって二つの優先目標は、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の達成と緊急災害対策の改善であると明言している。

横倉WMA会長は、「WMAは、公的関係を持ってきたWHOと長年にわたり協力関係を続けている。しかし、本日署名の覚書は、われわれ両組織が国家・地域レベルでも世界レベルでも取り組むことができるいくつかの具体的な協力分野を設定している」と述べた。

これには、医師とその専門職組織の役割に重点を置いたユニバーサル・ヘルス・カバレッジ・オブ・オールの実現が含まれており、これは医療従事者の概念や積極的な参加、およびその教育、雇用ならびに管理の強化について理解を容易にするものである。

また、さらにこれに含まれるものとしては、健康関連の人権を積極的に促進することと世界中の人々のために医の倫理の十分な尊重を保証することであり、これには健康の社会的決定要因への対策実施による「ヘルスケア分野での差別撤廃に関する国連共同声明」の実行のための支援も含まれる。

最後に、WHOWMAは、医師とその専門職組織の役割に重点を置いた国家および国際レベルでの緊急災害対策システムの強化と発展について合意した。

2018/04/09(月) 14:15

AYA世代専用病棟を開設 大阪市立総合医療センター

大阪市立総合医療センターは、49日、「AYA世代専用病棟」を開設します。

AYAとはAdolescent and Young Adultの略で思春期・若年成人を意味しますが、AYA世代の患者さんの疾患ごとに応じた、AYA緩和ケアチーム、精神科リエゾンチーム、保育士、医療ソーシャルワーカー(MSW)などが対応する、15歳から30歳代半ばの患者さん専用の「AYA世代専用病棟」を開設するものです。

AYA世代専用病棟」の設置は、静岡県立がんセンターに続き、国内2番目となります。また、唯一、「AYA世代専用の病棟」を持つ「地域がん診療連携拠点病院」かつ「小児がん拠点病院」となり、これまでの成人と小児領域双方でのがん医療の実績に基づき、その双方の世代の狭間になりがちであったAYA世代がんの診療についても、今後は貢献していきます。

AYA世代専用病棟が開設されるのは、大阪市立総合医療センターさくら15階病棟内で、面積は約1,020㎡、病床数は27床で、プレイルーム用テーブル及び椅子、ソファ、本棚(本)、テレビ、楽器(ミニピアノ、ギター)、ゲーム類、おもちゃなどが設備されています。

<目的>

AYA世代に特化した医療的、心理社会的支援を有効に行うことができる。

・患者さん同士の年齢が近く、ピアサポートが醸成されやすい。

・年齢にとらわれるのではなく、よりそれぞれの疾患に適した医療チームが診療に当たることができる。

・「Bright café」(プレイルーム)や個室の整備等により家族や友達と気兼ねなく会うことができる。

2018/04/06(金) 14:46