matsuda's blog

新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備交付金第2次交付決定

厚生労働省は、819日、「新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備臨時特例交付金」交付事業(2)の採択結果を発表しました。

本特例交付金は、高病原性インフルエンザ発生時に、必要なワクチンを国内で生産供給するための基盤整備事業として、平成21年度補正予算において基金事業として設置されたもので、「新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備臨時特例交付金」の第2次交付事業(細胞培養法ワクチン実生産施設整備等推進事業)について、4事業者が応募した事業を採択しました。4事業者は(1)一般社団法人化学及血清療法研究所、(2)北里第一三共ワクチン株式会社、(3)武田薬品工業株式会社、(4)一般財団法人阪大微生物病研究会で、採択結果は次の通りです。

1.事業について

 ○「新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備臨時特例交付金」の第2次交付の対象事業は、「細胞培養法ワクチン実生産施設整備等推進事業」です。

 ○平成24年度までに、ワクチン生産のための実生産施設の構築・治験の実施等を行い、平成25年度の実用化を目指すものです。

2.評価について

 ○応募事業者から提出された事業計画は、新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備事業評価委員会(2次事業)において、①専門的・学術的観点、②事業継続の観点から、評価がされました。

 ○この結果を勘案の上、厚生労働大臣は、③行政的観点を含めた総合的な評価を行い、最終的な事業の採択を行ったものです。

3.選定について

○第2次分の事業には、6事業者から応募があり、2.に記載する評価の結果、4事業者の事業を採択しました。

 4.今後の予定について

  ○本結果を踏まえて、一般社団法人未承認薬等開発支援センターが交付決定額を評価の上、採択された事業者に助成金を交付していく予定です。

 

なお、「新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備」は、全国民分の新型インフルエンザワクチンを約半年で生産可能な体制を平成25年度中を目途に構築することを目標としており、○細胞培養法を開発することにより、現在の鶏卵培養法では1年半~2年を要する全国民分のワクチン生産期間を約半年に短縮、○第2次事業は、細胞培養での生産を実際に行うため、平成24年度中に実生産施設の構築・臨床試験等を実施し、平成25年度の実用化を目指すものです。

採択事業者への基準額及びワクチン生産量は、化学及血清療法研究所:23,983,523千円、4000万人分以上、北里第一三共ワクチン:29,959,000千円、4000万人分以上、武田薬品工業:23,983,523千円、2500万人分以上、阪大微生物病研究会:23,983,523千円、2500万人分以上で、第2次分での配分可能額の合計は101,909,570千円です。

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001miil.html

 

2011/08/22(月) 15:34

スイッチOTC候補成分で医学会等からの意見を公表 厚生労働省

厚生労働省は、815日、「医療用医薬品の有効成分のうち一般用医薬品としても利用可能と考えられる候補成分」について、医学会等からの意見を公表しました。

 これは、平成233月に、日本薬学会から提出された「医療用医薬品の有効成分のうち一般用医薬品としての利用も可能と考えられる候補成分検討調査報告書」について、427日付で、日本医学会及びその分科会(110団体)に対して送付し、意見を伺いましたが、今般、医学会等から提出された意見を810日時点で公表するものです。今後、報告書と医学会などからの意見を持って、薬事・食品衛生審議会一般用医薬品部会において議論することとなります。

 薬学会が選定した成分(過去3年の検討結果で保留となり、今回再提案された成分を含む)は、コレスチミド(コレステロール低下薬)、アカルボース(糖吸収抑制薬)、オメプラゾール(胃酸分泌抑制薬)、メペンゾラート臭化物(下部消化管痛改善薬)、ポリカルボフィルカルシウム(便通異常改善薬)、プロピベリン塩酸塩(排尿改善薬)、セルニチンポーレンエキス(排尿改善薬)、ピランテルパモ酸塩(ぎょう虫駆除薬)、ヒアルロン酸ナトリウム(涙液補助用点眼薬)、メナテトレノン(骨粗鬆症用薬)の10成分で、これに対して日本消化器病学会など12学会から回答(意見なしも含む)が寄せられました。

 意見の表明があった中で、賛成の意見についての主な内容は次の通りで、詳細は厚生労働省ホームページで確認できます。

 <日本消化器病学会・日本消化器内視鏡学会>

 オメプラゾール(PPI(経口)OTC化は時期尚早。

メペンゾラート臭化物(トランコロン)(経口)とポリカルボフィルカルシウム(コロネル、ポリフル)(経口)に関しては、OTCとしても大きな支障はないという結論です。少数意見として、正確な診断のもとに処方される薬剤であるために、やはりOTCは好ましくないという意見もありましたが、科学的にOTCとすべきでないという根拠はないというのが意見です。

<日本感染症学会>

ピランテルパモ酸塩(コンバントリン)のスイッチ化に賛成する。本薬は発売以来広く使用されており、その安全性と有効性は確立していると思われる。スイッチ化により利用者の利便性は増加するであろう。販売に際し薬剤師の関与を義務付けることで、安全性は担保されると考えられる。

 <日本整形外科学会>

 メナテトレノンについて反対はしないが賛成もできない。

 <日本糖尿病学会>

 アカルボースの一般用医薬品転用については全く賛成しかねる。

 今回の一般用医薬品転用候補から是非除外していただきますようお願い致します。

 <日本眼科学会>

 ヒアルロン酸ナトリウムのスイッチ化の可能性について、候補成分とすることに大きな問題はないとの見解に至りました。

 なお、今回の報告書において、日本薬学会が示されている(1)1週間程度使用しても改善が認められない場合は、眼科医を受診することを(販売時に)薬剤師が(必ず)勧奨する、(2)(剤型として、)防腐剤を含まない一回使用型であるミニタイプを用いる、の2点の対策が望ましいことを申し添えます。前者は眼科治療の対象となるドライアイ患者の抽出に、後者は長期使用に伴う薬剤性障害の回避に不可欠であるからです。

 他方、(2)に示すような剤型を用いますと、現在、医家向けに上市され、重症ドライアイ(シェーグレン症候群、スティーブンス・ジョンソン症候群)にのみ保険適用のあるヒアレイン・ミニと同一製剤となります。眼科医の診断のもと重症例に処方されている点眼薬と同じ製剤がOTC点眼薬として販売される点については、臨床家として当惑を禁じ得ません。OTC化に先立ち、ヒアレイン・ミニの保険適用疾患の再検討、すなわち眼球乾燥症候群(ドライアイ)への適応拡大が優先されるべきかと考えます。

 <日本寄生虫学会>

 コンバントリン錠を一般用医薬品とすることについて、十分注意を払うことを条件に提案の方向性については諾とすることもやむを得ないかと思いますが、何点か本学会として意見を付したいと思います。(以下略)

 <日本循環器学会>

 コレスチミド(医療用販売名コレバインミニ83%)のスイッチ化の可能性については、本薬剤の用途として、日本薬学会の「食事などの生活習慣の改善に努めてもなお境界領域の高LDLコレステロール血症が改善できない場合に限定することで問題ない」とされているのはその通りでありますが、スイッチかされた場合において、どのようにして、誰がコレスチミド服用のために「改善できない場合」かどうかの判断をなし、服用継続の妥当性を評価するのかが問題となります。(中略)

 本提供文章に書かれているような体制でのコレスチミドのスイッチ化は国民を危険から充分守りきれないと判断し、現時点での移行は困難と判断します。

 一方、糖吸収抑制薬ボグリボース、アカルボース(経口)については、昨年学会としての回答を表明していますが、この回答を受けて述べられている今回の日本薬学会からの対策案では、指摘した問題点の解決には不十分であると考えています。本医薬品を一般用医薬品として利用することに関しては依然として重大な懸念があります。購買者の自己申告を前提とした対策案では、リスクが極めて高いと思われます。糖吸収抑制薬を一般用医薬品転用候補から是非除外していただきますようお願い致します。

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001lsbn.html

2011/08/18(木) 15:16

薬局・薬剤師に対する行政処分で周知徹底要請 日本薬剤師会が都道府県薬剤師会に通知

日本薬剤師会は、最近、薬局・薬剤師に対する行政処分が複数報告されていることに鑑み、811日、違法行為がなされないよう、会員への周知徹底について都道府県薬剤師会会長宛に連絡しました。

通知の要旨は次の通りで、①大阪府の報道発表資料(平成23711)、②秋田県の行政処分に係る新聞報道(平成23714日、秋田さきがけ新聞))、③広島市のプレスリリース(平成2388)が示されています。

 

薬局・薬剤師に対する行政処分について

 

本会では、本年4月、薬事法違反に係る薬局・薬剤師に対する処分が複数件発生したことをお知らせし、再発防止に向けた貴会会員への周知並びに指導をお願い申し上げたところです。(平成23421日付)

しかしながら、その後、本年7月には大阪府と秋田県で、薬剤師資格を持たない開設者が薬剤師不在時に薬局を開設し、調剤をしていたとして、それぞれ行政処分を受けました。さらに、今月には広島県において、ステロイドを含む処方せん医薬品を粉砕し、一般用医薬品に混和して販売したとして、当該薬局が行政処分(業務停止)を受けています。

改めて申し上げるまでもなく、これらの行為は薬局・薬剤師として絶対に行ってはいけない行為であり、決して許されるものではありません。このような行政処分が相次ぐことは、多くの薬局・薬剤師のこれまでの努力が水泡に帰し、国民・患者の信頼を著しく損なうことになりかねません。

本会としましては、このような行為がなされないよう、薬剤師倫理規定を定めるなど会員への指導に努めてきましたが、今般の複数に事例の発生を受け、改めて会員に対し周知徹底を図る必要があると考えます。

貴会におかれましては、関係行政機関と連携の上、傘下の会員に対する具体的なご指導等を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

http://www.nichiyaku.or.jp/

 

2011/08/17(水) 14:04

地域活性化を願い無料ライブコンサート 大塚製薬が徳島ワジキ工場で

大塚製薬は、813日、地元自治体などと共同で無料の野外ライブコンサート「Exciting Summer in WAJIKI'11」を開催しました。人口約1万人の徳島県那賀町の山間に位置する徳島ワジキ工場には、この日、約25,000人が集まり、県内外からの若者や家族連れなどで賑わいました。

同イベントは、年に一度、徳島の風物詩である阿波踊りの時期に、那賀町、那賀町商工会、大龍寺ロープウェイとともに開催しているもので、今年で22回目を数えます。

大塚製薬は、1989年、発祥の地である徳島に、地域の活性化と発展を願って、医薬品と「カロリーメイト」の製造を中心とする徳島ワジキ工場を竣工。翌1990年に、雄大な自然と山々に囲まれたこの地の良さを、広く県外の方々にも知っていただき、町を離れていく若者たちが、お盆で帰省した際に改めて地域に目を向ける機会になって欲しい、との思いを込めて同イベントをスタートしました。

また、若者に希望を与えると同時に、若手アーティストが本格的に売り出す活躍の場にもなって欲しいと考え、毎年人選を重ねています。今年は、国民的に人気の「DREAMS COME TRUE」に加え、10代を中心に幅広い年代から注目を集める若手アーティストの「miwa」、「奥華子」、「さかいゆう」のほか、オープニングアクトとして「平井大」、「ひめきゅんフルーツ缶」の多彩な顔ぶれを迎えました。

更に、イベント内では、バランス栄養食「カロリーメイト」の製造工程の見学や、環境に対する工場の取り組み紹介、製品にまつわるクイズなどを設け、普段立ち寄る機会の少ない徳島ワジキ工場の知る機会としていただくとともに、徳島県那賀町での夏の思い出づくりをお手伝いしました。

大塚製薬は、今後も同イベントを通して、地域の融合と人々のふれあいを大切にするとともに、自然環境に融和する工場を目指していきます。

なお、大塚製薬徳島ワジキ工場(徳島県那賀郡那賀町)は、那賀川の清流のせせらぎが聞こえる緑豊かな丘陵地に立地し、地域に開かれたファクトリーパーク(公園工場)をコンセプトとしています。敷地面積は115,988㎡で、このうちコンサート会場は14,000㎡です。イベント会場となる芝生の広場は、オブジェが配置され、普段から自由に利用できる憩いの空間として近隣の方々に親しまれています。

また、地域の自然を保護するため、那賀町商工会青年部とともに、那賀川の河川敷やキャンプ村を清掃するリバーアドプト活動、どんぐりの植林プロジェクトも積極的に参加し、自然環境と地域社会に融和する工場を目指しています。

 

http://www.otsuka.co.jp/

 

2011/08/16(火) 17:37

日赤等に寄せられた義援金とその配布状況を発表 厚生労働省

厚生労働省は、85日、東北大震災に関する日本赤十字社等に寄せられた義援金とその配布状況を発表しました。

日本赤十字社と中央共同募金会、日本放送協会、NHK厚生文化事業団の四団体に寄せられた国内外からの東日本大震災の義援金は、83日現在で3,087億円に達し、引き続き増えています。

この義援金は、日本赤十字社等から、まず被災都道県に送金され、各都道県の義援金配分委員会で被災者への配付基準が定められます。その上で、市町村を通じ、銀行口座振込みなどの形で、被災者の御手元に届けられています。

日本赤十字社等では、宮城県など被害が大きかった地域での未確定の被害に対応するための当面の留保分を除き、順次送金することとしており、2,595億円が都道県に送金されています。

<第1次分について>

 第1次分については、4月に基本方針が定められ、862億円が市町村に送金されています。

 被災者への配付状況は、配付額で680億円、配付件数で236,831件となっており、市町村に送金された義援金の約8割が被災者のお手元に届いています。

<第2次分について>

 第2次分については、6月に基本方針が定められ、1,391億円が市町村に送金されています。

 第2次分の被災者への配付基準については、各都道県の義援金配分委員会で決定されていますが、福島県を除いて概ね第1次分の対象と同様とされていて、この場合は新たな罹災証明書の発行や振込口座の確認等が不要ですので、第1次分以上のスピードで配付が進んでいます。配付方法を変更した福島県を除いて、第2次分の配付件数と第1次分の配付件数を比較すると、約7割(第2次分107,350件÷第1次分149,694件)となっています。

 なお、被災都道県は、岩手・宮城・福島の3県以外は、北海道、青森・山形・茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・神奈川・新潟・長野各県と東京都の12都道県です。

2011/08/08(月) 15:35

新4年制課程出身者の実務実習等で見解 日本薬剤師会が通知

日本薬剤師会は、81日、都道府県薬剤師会会長宛に、「新4年制課程出身者の実務実習等について」の通知を発しました。4日の記者会見で明らかにしています。

通知の要旨は次の通りです。

 

平成18年度以降の薬学入学者につきまして、薬剤師国家試験(国試)の受験資格は、6年制課程修了者に付与することとされておりますが、経過的措置として、新4年制課程及び2年以上の大学院(修士又は博士)課程(4+2課程)を修了した者で、実務実習の単位取得等の要件を満たし、厚生労働大臣の認定を受けた者には、受験資格が認められています。それを受け、728日に開催の新薬剤師養成問題懇談会(6者懇)では、本件への対応が協議事項としてあげられました。

本会では、薬学教育の質の担保、実務実習における安全の確保等を念頭に、あらかじめ対応を協議し、4+2課程出身者の実務実習実施時期、本課程への第三者評価の実施、本課程出身者の国試受験につきまして、本会意見を取りまとめ、本懇談会の場で公表いたしましたので、ご報告申し上げます。

 

       新4年制課程出身者の実務実習等について

薬学の新4年制課程出身者で所定の薬学系の大学院の課程(修士課程もしくは博士課程)を修了した者(4+2出身者)であって、厚生労働大臣が6年制課程を修了した者と同等以上の学力及び技能を有すると認定した者には、経過的措置として薬剤師国家試験の受験資格が認められている。今後、4+2出身者が実務実習を実施することが予想されるが、新4年制課程と6年制課程では、当初の設置目的及びアドミッション・ポリシーや在学中の履修科目等も根本的に異なっており、4+2出身者が実務実習を実施するためには、実習までに習得しておくべき科目や年限等に関して、教育の質を担保する点から関係者間で一定のコンセンサスを得ていく必要があると考える。そのため、本件に関する本会としての考え方を以下に示す。

1.4+2出身者の実務実習実施時期について

  4+2出身者が実務実習を実施する時期等については、教育の質の観点から関係者で合意しておく必要がある。6年制課程の学生は入学後、体系的な教育プログラムに従って、教養教育、早期体験学習、臨床系の科目等を履修のうえ、薬学共用試験を受験している。4+2課程の学生が、在学中に研究者養成等を目的とする教育を受けながら、更にこれらの科目等を十分履修することは不可能と考える。4+2出身者については、修士又は博士課程終了後、最低1年間をかけて6年制過程で実務実習までに必要とされる科目を履修して、事前学習を行い、共用試験を受験するものと考えられ、実務実習は最短でもその翌年度(学部からの計算で8年次)以降とすべきである。

2.4+2課程に関しての第三者評価の実施について

6年制課程は、高度な医療人養成を目的とすることから、薬学教育改革決定時に第三者評価の実施が決定され、平成21年度には、全大学で「自己評価21」が実施されている。そして、今年度は薬学教育評価機構による3大学のトライアル評価が行われ、平成25年度から第三者評価がスタートするが、6年制課程同様に4+2課程に関しても、教育の質を保証するために、薬学教育プログラムの公正かつ適正な評価等を行う必要がある。

②厚生労働省より平成195月に公表された「薬剤師養成のための薬学教育実務実習の実施方法について」でも、実務実習における患者の安全の確保等のために、薬学生の資質の確保につき言及され、「第三者評価によって各大学において質の高い薬学教育が行われていることを客観的に確認する必要がある。」と明記されている。

  6年制教育においては参加型実習が行われており、患者の安全性の確保は重要であり、4+2出身者の教育内容についても、第三者評価が必要である。

3.4+2出身者についての薬剤師国家試験受験について

6年制課程では、実務実習終了後の教育(実習後のフォロー含む)・卒業研究についても重要視されている。卒後研究に関しては、第三者評価においても実施時期及び期間が適切に設定されていることが求められており、4+2出身者に関しても同様であり、実習終了後に6年制課程で求められている教育及び研究等が必要になる。そのような事を考えると、薬剤師国家試験の受験は、最短でも大学院修了の翌々年度(学部からの計算で8年次)以降が妥当である。

2011/08/08(月) 14:39

奈良県が11月9日に「漢方薬日中シンポジウム」開催

奈良県は、84日、「漢方薬日中シンポジウム」を開催することを発表しました。

これは、中国での生薬生産が盛んな甘粛省と協力し、日中の医療の場で用いられている漢方薬(中医学)のことや、奈良と漢方薬や薬草との歴史等について紹介し、これからの漢方薬のあり方や薬草の安定供給について議論するもので、「漢方薬 温故創新 これからの漢方薬のあり方を語る」をテーマに、119日に奈良県文化会館国際ホールほかで開催されます。

奈良は、ちょうど1400年前の西暦611年に推古天皇が宇陀地方で薬狩りをしたという記録が日本書紀にあり、日本の薬の発祥の地と言えます。

これらの流れから、草根木皮を用いた生薬が広く一般の方々に施薬されてきましたが、これらは、奈良が優秀な薬草の自生地であったことの証とも言え、奈良の薬草が「大和もの」と呼ばれ珍重されてきた流れがあります。

一方、甘粛省においても、薬草栽培は主要な産業の一つとして位置付けられており、当帰、党参、黄蓍(オウギ)、甘草、大黄、半夏、貝母など多くの優良な生薬を生産しています。

このような中で、薬草の歴史、薬草の功績、薬草を未来に繋げるための方策などについて、日中の関係者が一堂に会してシンポジウムを行い議論するものです。

特に、医師の7割以上が日常診療に漢方薬を用いていると言われていますが、この国民の医療を支えている漢方薬を未来においても安定的に患者に提供できるようにするため、原料生薬の安定供給に向けたスタートを切る機会とすることとしています。

コーディネーターは渡辺賢治慶應義塾大学東洋医学講座准教授(漢方医学センター診療部長)で、講演者は米田該典元大阪大学大学院薬学研究科助教授(医学系研究科医学史料室)と渡辺氏です。

     特別講演「奈良のくすり風土記」:米田該典氏(日本東洋医学会元副会長)

     甘粛省特別講演

     パネルディスカッション「漢方薬 温故創新 これからの漢方薬のあり方を語る」:渡辺賢治氏ほか

 

関連イベントとして、「奈良と薬草の歴史展」、「身近な薬草の写真・絵画」表彰式および展覧会、企業展示会、医食同源体験、薬草足湯体験も予定されています。

 

http://www3.pref.nara.jp/hodo/dd.aspx?itemid=38321#itemid38321

http://www.pref.nara.jp/dd_aspx_itemid-69189.htm#itemid69189

 

2011/08/05(金) 16:34

日本医師会女性医師支援センターがホームページ開設

日本医師会は、83日の記者会見で「女性医師支援センター」のホームページ開設を発表しました。

日本医師会は、厚生労働省からの委託を受け、日本医師会女性医師支援センターを通じて各種の事業により女性医師の活躍を支援しています。

「日本医師会女性医師バンク」(平成19130日開設)による就業継続、復帰支援(再研修を含む)をはじめとして、都道府県医師会等との共催により、「女子医学生、研修医等をサポートするための会」などの講習会を開催し、啓発活動に努めているほか、女性医師の相談窓口の設置促進や育児中の医師の学習機会の確保を目的として、各医師会が主催する講習会等への託児サービス併設の促進・補助を行っています。その他、センターと地域との双方向による情報交換を目的として、各地においてブロック別会議を開催するなど様々な取り組みを行っています。

今回開設した「日本医師会女性医師支援センターホームページ」は、従来からある女性医師バンクホームページとは別に立ち上げ、各種の支援情報を発信することにより、事業のより一層の充実を図るものです。

主な内容は、◇支援情報:各種制度の紹介、女性医師バンクの事例紹介、活躍中の女性医師の紹介、◇よくあるご質問、◇各地の女性医師相談窓口のホームページへのリンク、などです。

2011/08/05(金) 15:31

府立成人病センター建替え検証結果を発表 大阪府

大阪府は、83日、府立成人病センター建替えの検証に関する専門家会議の検証結果を発表しました。

府立成人病センターについては、築後45年が経過し施設設備の老朽化・狭隘化が進み、がん医療の高度化に対応できないことや、諸室配置などに機能上の問題が生じており、放射線治療などにおいて多くの待機患者が発生するなど、患者にとって治療機会の逸失にも繋がりかねない状況です。また、施設の一部は耐震性能が不足しており、この点からも建替えは急務となっています。

このため、大阪府においては、平成21年度に「府立成人病センター整備基本構想」を策定し、大手前地区への移転整備を進めてきましたが、本年2月府議会では、現在の森之宮地区において建替える案が議会から新たに示され、審議の結果、大手前地区の整備に係る予算が減額修正され、整備費が認められないことになりました。

このような経緯から、改めて府立成人病センターの建替えについて検証するため、本年6月に「府立成人病センター建替えの検証に関する専門家会議」が設置され、病院建築、医療、患者・家族の視点から技術的かつ専門的な検証を行うこととしました。

なお、会議の使命は、新たな成人病センターの立地場所を検討するに当たり、大手前地区と森之宮地区のどちらが適当であるのかを客観的に検証するものであり、大手前地区および森之宮地区のまちづくりについては検証の対象外としています。

大坪明武庫川女子大学生活環境学部教授を座長とする5名の委員で構成する専門家会議は、3回にわたる議論を経て、第3回目において、意見の集約を行い、専門家会議として結論を取りまとめました。

検証結果は次の通りで、個々の比較検証の項目についても示されています。

       大阪府民ががんで亡くなる現状(がんの年齢調整死亡率)をみると、全国ワーストレベルにある。今や2人に1人ががんに罹患する状況の中で、一人でも多くの府民に高度ながん医療を提供し、その命を守ることは、大阪府にとって重要な使命である。

       その一方、がん医療を取り巻く技術革新は日進月歩であり、新たな治療法や診断法などの研究開発は急速に進んできている。

       こうしたなか、大阪府のがん治療やがん対策の中核的役割を担う府立成人病センターでは、これまで多くのがん患者の治療において、優秀な成績を残してきたが、近年、施設設備の老朽化、狭隘化が著しく、新たな機能拡充もままならない状況であり、耐震性能の確保も急務となっている。また、放射線治療などにおいて多くの待機患者が発生し、診療機会の逸失につながりかねない状況にあるなど、一日も早い診療機能の拡充整備が求められている。

       あわせて、府立成人病センターは、府域のみならず日本をリードするがん専門病院として、他の病院では対応できない難治性がんを中心に高度ながん医療を提供するとともに、特定機能病院として、がん治療の研究開発や専門医等の人材育成などの役割を担っており、さらに機能を充実していく必要があるなど、早期の建替え整備は喫緊の課題となっている。

       本会議では、以上のことを踏まえ、大阪府民全体の病院として、がん患者に対し一日でも早く高度ながん医療を受けられる環境を整えていくことが重要であるとの認識のもと、患者の療養環境にも配慮しつつ、確実に早期整備が図れる大手前地区での移転建替えに優位性があるという結論に達した。

       大阪府においては、本会議での検証結果を踏まえ、府民や地域住民の声を勘案しながら速やかに立地場所を決定し、府民が全国に対して誇れる素晴らしい病院となるよう整備を進められたい。

2011/08/05(金) 12:04

アストラゼネカが東日本大震災遺児を支援 あしなが育英会に1.51億円を寄付

アストラゼネカは、84日、東日本大震災・津波で親を失った子どもたちを支援するために、あしなが育英会に総額15,100万円を寄付することを発表しました。支援金は数回に分けて支払われ、震災遺児の心のケアおよび東北レインボーハウス(仮称)の建設に使われます。東北レインボーハウス(仮称)は、東日本大震災・津波の遺児たちのための施設です。

初回の支援金は5,100万円で、あしなが育英会の震災遺児への心のケア提供に向けて寄付され、更に1億円が東北レインボーハウス(仮称)の建設に向けて寄付されます。東北レインボーハウス(仮称)は、震災遺児が安らげる場所であると同時に、心の癒しや前向きに未来を見つめるきっかけになるような、様々なプログラムに参加できる場所となる予定です。あしなが育英会は、既に神戸と東京でレインボーハウスを運営しています。支援金の一部は、アストラゼネカの社員による募金で、同社が同額を上乗せし、金額を2倍にして寄付する「マッチング・ドネーション」によるものです。

 

http://www.astrazeneca.co.jp/

2011/08/04(木) 16:53