厚生労働省は、12月6日、平成22年(2010年)医師・歯科医師・薬剤師調査の概況を発表しました。これは、平成22年12月31日現在における「医師・歯科医師・薬剤師」の届出数を調査したもので、医師は295,049人、歯科医師は101,576人、薬剤師は276,517人、合計673,142人です。前回(平成20年)比増減率は、医師が2.9%増、歯科医師が2.2%増、薬剤師が3.3%増となっており、人口10万対では、医師が230.4人、歯科医師が79.3人、薬剤師が215.9人です。
調査は、医師、歯科医師及び薬剤師について、性、年齢、業務の種別、従事場所及び診療科名(薬剤師を除く)などの分布を明らかにし、厚生労働行政の基礎資料を得ることを目的とするもので、昭和57年までは毎年、同年以降は2年ごとに実施しています。調査事項は、(1)住所、(2)性別、(3)生年月日、(4)登録年月日、(5)業務の種別、(6)主たる業務内容(薬剤師を除く)、(7)従事先の所在地、(8)従事する診療科名(薬剤師を除く)、(9)取得している広告可能な医師の専門性に関する資格名(医師のみ)です。
薬剤師については、276,517人の内訳は、男108,068人(総数の39.1%)、女168,449人(同60.9%)となっています。前回比増減は、8,766人増、人口10万対では6.2人増です。
主な調査結果は次の通りです。
(1)施設・業務の種別にみた薬剤師数
主に従事している業務の種別をみると、「薬局の従事者」は145,603人(総数の52.7%)で、前回に比べ9,887人、7.3%増加し、「病院・診療所の従事者」は52,013人(18.8%)で、1,677人、3.3%増加している。
「大学の従事者」は7,538人で、前回に比べ1,738人減少し、「医薬品関係企業の従事者」は47,256人で387人減少、「衛生行政機関又は保健衛生施設の従事者」は6,303人で23人増加している。
年齢階級別にみると、「30~39歳」が69,741人(25.2%)と最も多く、次いで「40~49歳」が63,477人(23.0%)となっている。
施設の種別に年齢階級をみると、「薬局」「病院・診療所」では「30~39歳」、「大学」では「29歳以下」、「医薬品関係企業」では「40~49歳」が最も多い。
また、施設の種別毎に平均年齢をみると、「薬局」では45.1歳、「病院・診療所」が41.8歳、「医薬品関係企業」が44.7歳となっている。
(2)薬局・医療施設(病院・診療所)に従事する薬剤師数
1)施設の種別にみた薬剤師数
平成22年では「薬局」が145,603人、「病院・診療所」が52,013人となっており、年次推移をみると、「薬局」は増加しており、「病院・診療所」は平成8年以降横ばい傾向となっている。
2)年齢階級・性別にみた薬剤師数
性別にみると、「男」が65,648人で、前回に比べ4,220人、6.9%増加し、「女」は131,968人で、7,344人、5.9%増介している。
また、男女の構成割合を年齢階級別にみると、すべての年齢階級で「女」の割合が多く、「50~59歳」では70.6%、「40~49歳」では70.4%となっている。
3)都道府県(従業地)別にみた10万対薬剤師数
全国の薬局・医療施設(病院・診療所)に従事する「人口10万対薬剤師数」は154.3人で、前回に比べ8.6人増加している。
これを都道府県(従業地)別にみると、徳島県が196.7人と最も多く、次いで東京都189.9人、兵庫県178.5人となっており、福井県が117.1人と最も少なく、次いで沖縄県119.7人、青森県120.9人となっている。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/33-20.html