国民医療推進協議会が受診時定額負担導入反対で衆参両院議長に陳情
国民医療推進協議会は、12月2日、衆議院議長に対して、「受診時定額負担の導入反対に関する陳情」を行いました。
国民医療推進協議会は、平成16年10月、「国民の健康の増進と福祉の向上を図るため、医療・介護・保健および福祉行政の強化をめざし、積極的に諸活動を推進すること」を目的に、日本医師会が各医療関係団体等に呼びかけ、発足しました。これまでの活動としては、混合診療の導入反対、患者負担増反対等、国民皆保険制度を守るための活動や、禁煙推進運動などを行ってきました。40団体が加盟し、会長に日本医師会長、副会長に日本歯科医師会・薬剤師会・看護協会の各会長が就任しています。
現在、東日本大震災からの被災地域の早期復興を願い、持続可能な社会保障体制の確立を求める一方、国民皆保険制度の崩壊に繋がる医療への株式会社の参入や、受診時定額負担の導入などさらなる患者負担増に反対する国民の声を政府に届けることを目的とした"日本の医療を守るための国民運動"を展開しています。
その一環として「受診時定額負担に反対する署名運動」を実施し、全国から寄せられた2,330,619名を代表して、原中勝征国民医療推進協議会会長(日本医師会会長)らが、12月2日に衆議院議長、同5日に参議院議長に陳情しました。9日には日本医師会において「日本の医療を守るための総決起大会」が開催される予定です。
陳情は下記の通りです。
明日の安心を約束する持続可能な社会保障体制を守ることは、国家が負うべき当然の責務です。
受診時定額負担の導入は、患者さんの自費負担を増やすとともに、所得によって受けることができる医療に格差をもたらすことになり、国民皆保険の崩壊につながります。
そうした事態にならないよう、誰もが等しく医療を受けられる公的医療保険制度の恒久的堅持を、国民多数の署名を以って陳情します。