バイエル薬品と参天製薬は、4月23日、「糖尿病網膜症の予防に関する糖尿病患者調査」の結果を発表しました。「糖尿病網膜症による失明を減らすためには、糖尿病患者さんの十分な疾患理解とスムーズな眼科受診を促すサポートが重要」としています。
バイエル薬品と参天製薬は、2015年3月、2型糖尿病患者さん1,000名を対象に、糖尿病網膜症の予防に関する実態と意識を把握し、今後の患者支援の参考とすべく、東京女子医科大学糖尿病センター眼科北野滋彦教授の監修のもと調査を実施しました。調査内容は「糖尿病網膜症の予防に関する糖尿病患者さんの実態・意識調査」、調査対象は過去に「2型糖尿病」と診断されたことがあり、現在糖尿病治療のために通院している方で、3月26日~27日にインターネット調査により実施し、有効回答は20~79歳の男女1,000名です。
糖尿病の3大合併症の一つである糖尿病網膜症は、進行すると失明にもつながる深刻な疾患です。一方で、ものを見るために最も必要な働きをする黄斑部(網膜の中心部)が障害されるまで視力への影響が出にくく、見えにくいなどの症状が出てからの眼科受診では治療が困難な場合もあります。
今回の調査結果においても、網膜症診断時に「見えにくいなどの自覚症状は全くなかった」という人が糖尿病網膜症罹患者(n=56)の37.5%に及びました。網膜症の発症と重症化を予防し、糖尿病患者さんにおける失明リスクを軽減するためには、血糖コントロールなどの糖尿病治療の継続はもちろん、糖尿病診断後の早期眼科受診とその後の適切な頻度での眼科定期受診が非常に重要です。
そこで、今回の調査では、糖尿病患者さん自身が網膜症の発症や重症化の予防に積極的に取り組むために、眼科医や糖尿病治療医からどのような働きかけが有効であるかを聞きました。
「科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン2013」(日本糖尿病学会)では、網膜症発症と進展のリスク因子として、①糖尿病の罹患期間が長い、②HbA1c高値、③高血圧症の合併などが挙げられていますが、今回の調査対象者(n=1,000)においては、・糖尿病罹患期間が10年以上の人:45.7%、・HbA1c値7%以上の人:44.9%、・高血圧症を合併している人:42.0%、でした。
◆糖尿病の診断を受けたにもかかわらず、これまでに眼科を受診していない、もしくは1年以上たってから受診した人が合わせて半数以上。さらには、約20%の人は眼科受診を中断。眼科受診の重要性について、啓発不足と患者さんの認識不足がうかがわれる。
◆患者さんの理解を促す早期からの十分な情報提供と、眼科医と糖尿病治療医の連携をベースとした具体的な行動支援の重要性が明らかに。
◆十分な情報提供・啓発と、さらに踏み込んだ検診体制・診療連携が今後の課題として浮き彫りに。
◆相談窓口や医師からの配慮、医師以外の医療スタッフによるサポートを求める声も。
http://www.santen.co.jp/ja/
http://byl.bayer.co.jp/scripts/pages/jp/index.php
2015/04/27(月) 14:25
日本医師会は、4月8日の記者会見で、第4回日本医療小説大賞受賞作を発表しました。
受賞候補作は4作品で、3月26日に選考委員会が開催されました。
<受賞作品>
『鹿の王 (上)生き残った者 (下)還って行く者』(2014年9月 KADOKAWA刊)
著者 上橋菜穂子
受賞理由:ファンタジーと医療が見事に馴染んで壮大な物語世界が構築されている。
なお、授賞式は5月28日午後6時から帝国ホテルで開催されます。
日本医療小説大賞は、日本医師会主催(後援:厚生労働省、協力:新潮社)によるもので、「国民の医療や医療制度に対する興味を喚起する小説を顕彰することで、医療関係者と国民とのより良い信頼関係の構築を図り、日本の医療に対する国民の理解と共感を得ること及び、わが国の活字文化の推進に寄与すること」を目的として創設されました。
毎年1月1日~12月31日に書籍の形で発行された作品を対象とし、翌年3月に選考会を開催、受賞者には賞状及び賞金100万円が贈られます。
http://www.med.or.jp/
2015/04/09(木) 15:21
厚生労働省は、3月31日、医政局長名で各都道府県知事に対して「行政処分を受けた保健師、助産師、看護師及び准看護師に対する再教育研修の実施」について通知しました。
良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律において保健師助産師看護師法(以下、保助看法)の一部改正が行われ、安心、安全な医療の提供、国民の医療に対する信頼を確保するため、行政処分を受けた保健師、助産師、看護師(以下、保健師等)及び准看護師に対して、再教育研修(以下、再教育)を実施することとされたところですが、今般、その具体的な内容について取りまとめたため通知したものです。
1. 再教育
保健師等に対する再教育は厚生労働大臣、准看護師に対する再教育は都道府県知事の命令に基づき行われるものである。
2. 再教育の対象者
再教育の対象者となるのは、平成20年4月1日以降に戒告処分及び業務停止処分を受けたすべての保健師等及び准看護師並びに取消処分後に手続きを経て保健師等又は准看護師の再免許を受けようとする者である。
3. 再教育の内容等
再教育は、下記の(1)の区分に従い、対象となるすべての保健師等及び取消処分後に手続きを経て保健師等の再免許を受けようとする者に対する集合研修、業務停止処分を受けた保健師等に対する課題研修、業務停止処分を受けた保健師等及び取消処分後に手続きを経て保健師等の再免許を受けようとする者に対する個別研修を行うものである。
(1) 保健師等の再教育の内容は、職業倫理に係る内容及び医療安全を含む看護技術に係る内容とし、研修の形態は、原則として以下のとおりとする。
①
戒告処分を受けた保健師等:集合研修
②
業務停止1年未満の処分を受けた保健師等:集合研修及び個別研修又は集合研修及び課題研修
③
業務停止1年以上の処分を受けた保健師等及び取消処分後に手続きを経て保健師等の再面鏡を受けようとする者:集合研修及び個別研修
(2) 再教育に係る手数料(再教育を修了した旨の保健師籍、助産師籍又は看護師籍、以下、保健師籍等)への登録申請手数料は含まない)は、以下に定める額とし、再教育の対象者は、集合研修終了後、該当する手数料を納付しなければならない。
①
戒告処分を受けた保健師等=7,850円
②
業務停止処分を受けた保健師等及び取消処分後に手続きを経て保健師等の再免許を受けようとする者=15,700円
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T150406G0020.pdf
2015/04/07(火) 17:14
日本イーライリリーは、4月16日17:00より、がんと診断された患者さん及びそのご家族・ご友人を対象にした絵画・写真コンテスト「リリー・オンコロジー・オン・キャンパス がんと生きる、わたしの物語。」(以下、リリー・オンコロジー・オン・キャンパス)の「一般賞」選出へ一般投票を開始します。「リリー・オンコロジー・オン・キャンパス」のFacebook公式ページにて、最優秀賞、優秀賞、入選として選出された複数の作品の中から「一般賞」を選出するため、広く一般からの投票を開始するものです。
「リリー・オンコロジー・オン・キャンパス」Facebook公式ページ
https://www.facebook.com/locjChannel
一般投票は、「リリー・オンコロジー・オン・キャンパス」のFacebook公式ページにアクセスし、「絵画部門」と「写真部門」それぞれに1票投じていただきます。今回の投票は、Facebookのアカウントをお持ちでない方でも投票することができます。
日本人の2人に一人はがんになると言われる時代です。実際に応募された作品の素晴らしさや作品に込められた『がんと共に生きる』想いを、より多くの方に分かち合っていただきたいと考え、この度、一般投票を実施することにしました。
日本イーライリリーは、「リリー・オンコロジー・オン・キャンパス」の活動を通じて、一人でも多くの患者さんやその支援者の方々の心に寄り添い、今後も継続的なサポートを提供していきます。
「リリー・オンコロジー・オン・キャンパス」:がんになっても自分らしく生きられる社会の実現の一助となることを目指し、日本イーライリリーが2010年に創設した絵画・写真コンテストです。がんと告知された時の不安、がんと共生していく決意、そしてがんの経験を通して変化したご自身の生き方など、言葉だけでは伝えきれない想いを絵画や写真で表現していただき、多くの方々と分かち合っていただく「場」として、この度第5回目を迎えました。過去の受賞作品は、全国各地の医療機関や疾患啓発イベント等で展示されています。詳細はhttp://www.locj.jp/で。
https://www.lilly.co.jp/
2015/04/07(火) 12:11
日医工は、4月1日、『医療従事者のための「がん治療情報サイト」ONCOLOGY MedNavi』をオープンしました。
日医工は、本サイトを中心に、がんに立ち向かう全ての人々をサポートできるような質の高い情報と医療現場のニーズに合った製品情報を提供することで、医療関係者の方々に貢献していきます。
その一環として、がん領域の最新ユースをお伝えする「REUTERS ONCOLOGY NEWS」と「米国臨床腫瘍学会(ASCO)情報」の提供を開始します。日進月歩のがん治療の最新情報をグローバルな視点でタイムリーにお届けしていく予定です。
こほのか、各種製剤の品質情報、患者様・医療関係者の方々にお役に立つような製剤工夫情報、患者様向け資材情報等を提供し、また臨床における副作用報告を積極的に公開していきます。
ONCOLOGY MedNavi URL:http://www.nichiiko.co.jp/oncology/
http://www.nichiiko.co.jp/
2015/04/07(火) 11:18
くすりの適正使用協議会(RAD-AR)は、4月3日、子ども用の「RAD-AR(レーダー)カード」をリニューアル・公開しました。
平成13年に作成し、全国の小学校などで広く活用されていた、子ども用の「RAD-AR(レーダー)カード」を、リニューアルしてホームページに公開したものです。
今回は、作成から10年以上経過したこともあり、より時代にあった内容にリニューアルしました。対象は小学校高学年用であり、小学校や医療機関、薬関係のイベントなどで自由に活用するよう呼びかけています。
データは自由にダウンロードして使用可能で、また印刷物を希望の場合は、無料で提供(送料実費のみ負担)します。印刷物を希望の場合はホームページの刊行物・資材ページから申込書を利用の上申し込むことが可能です。
【主な内容】
◆くすりを使う時のルール
・決められた時間に使いましょう
・量や回数をきちんと守りましょう
・体の具合がおかしいと感じたら、すぐおうちの人か学校の先生に相談しましょう
・友達どうしであげたり、もらったりしないようにしましょう
◆くすりの種類と使い方
・のみぐすり
・ぬりぐすり、はりぐすり、めぐすり、点鼻薬など
・注射するくすり
【概要】
2つ折り/カラー
https://www.rad-ar.or.jp/
2015/04/06(月) 15:52
武田薬品工業は、4月3日、糖尿病治療薬「リオベル配合錠LD」の自主回収を発表しました。
これは、医療機関において、リオベル配合錠LDの500錠(10錠×50)包装中に、異なる識別番号の刻印が施された錠剤の混入が確認されたことから、関係する5ロット(No.O085、O086、O087、O088、O089)に該当する製品を自主回収することとしたものです。
武田薬品では、社内調査の結果、本件が当該品の生産工場である大阪工場(大阪市淀川区)において、「リオベル配合錠LD」(識別番号:382)の識別番号を刻印する杵の交換作業時に、誤って「リオベル配合錠HD」(識別番号:383)の杵を打錠機に装着して生産したことに起因するものであることを特定しています。
今回認められた問題は、錠剤上面に記載されている識別番号の刻印のみが異なっていたもので、武田薬品は、本錠剤を「リオベル配合錠LD」として服用した場合には、本件による健康被害が生じることはないと考えていますが、異なる識別番号の記載により、「リオベル配合錠LDの100錠(10錠×10)包装品」(ロット番号O085、O086、O087、O088)、並びに「リオベル配合錠LDの500錠(10錠×50)包装品」(ロット番号O088、O089)を自主回収します。
http://www.takeda.co.jp/
2015/04/03(金) 16:54
グラクソ・スミスクライン(GSK)は、2015年度GSKジャパン研究助成の応募受付を開始しました。
募集期間は2015年4月1日から2015年5月29日で、応募規定及び応募の受付方法の詳細はhttp://glaxosmithkline.co.jp/corp/csr_gskresearch/へ。
GSKジャパン研究助成は、日本における医学・生命科学及び関連する科学の領域における若手研究者の創造的な研究を助成することを目的として、「競争的資金制度」である「科研費」を参考に、公募制のもと2014年に開設されました。
2014年度は550名を超える研究者より応募があり、外部有識者による厳正なる審査が行われた結果、103名の研究助成者が決定されました。
http://glaxosmithkline.co.jp/
2015/04/01(水) 16:11
厚生労働省は、3月31日、3月8日に実施した第38回救急救命士国家試験の合格を発表しました。
出願者数は2,985人、受験者数は2,956人、合格者数は2,665人、合格率は90.2%でした。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000078599.html
2015/03/31(火) 17:10
厚生労働省は、3月30日、医師国家試験改善検討部会報告書を公表しました。
厚生労働省では、平成26年6月より、医道審議会医師分科会医師国家試験改善検討部会において、医師国家試験の評価と改善について協議が行われてきました。
今般、当部会において、これまでの様々な議論を踏まえ、報告書を取りまとめました。
報告書は、具体的な事項について、「医師国家試験」「OSCE」「コンピュータ製の導入及びプール問題等」「外国で医師免許を得た者に対する医師国家試験受験資格認定」についてまとめています。
平成26年6月に設置された医道審議会医師分科会医師国家試験改善検討部会において、現行の医師国家試験に関する評価と改善事項の検討を開始。以後、臨床現場からのヒヤリング及びワーキンググループでの議論を含めて8回にわたり検討を重ねた結果、今般、医師国家試験の改善に関する基本的な方向性等についての意見を取りまとめたため報告するものです。
今後の方向性としては、単に知識を問う問題ではなく、症候から優先順位を考慮しつつ鑑別診断や治療方針の選択を進めていくという臨床医の思考過程に沿った、臨床的な応用力を問う問題を出題するため、出題傾向として「臨床実地問題」に、より重点を置くこと、この見直しについては、平成27年度より全ての医学部において、共用試験CBTの合格基準が統一化され、それに合格した者が医学部を卒業することにより、医学生の基本的な知識が担保されることを前提として、「一般問題」の出題数や合格基準の見直し等を行うこと、共用試験CBTの合格基準の統一化により基本的な知識が担保された医学生が医師国家試験を受験する第112回(平成30年)から適用することが適当であることを指摘しています。
医師国家試験の出題数については、医師としての基本的姿勢を含めた基本的診療能力を問う「必修問題」は現状通りとし、「医学総論」及び「医学各論」から「一般問題」として100題程度、医師国家試験の信頼性を損なうことなく、減らすことが可能、「臨床実地問題」の出題数については、より臨床の思考過程に重点を置きつつ、臨床実習の経験に即した出題傾向とするためには現状維持が適当、としています。
出題内容に関しては、「臨床実地問題」については、医学生が特に臨床実習に主体的に取り組んだ結果を評価できるよう、「列挙された特徴的なキーワードから疾患名を想起させるものではなく、症候から優先順位を考慮しつつ鑑別診断を進めていくという臨床医としての思考過程に沿った問題」を重視して出題すべき、「一般問題」については、臨床実地問題」としての出題が困難である範囲や繰り返し出題すべき重要な範囲を中心としたものとし、それ以外は「臨床実地問題」で出題すべき、とし、このような見直しにより、「一般問題」の出題数が減少しても、これまでの医師国家試験として問うべき水準は維持される、としています。
合格基準については、現行の医師国家試験では、「必修問題」の合格基準は絶対基準を用いて80%以上の得点とされ、「必修問題」以外の「一般問題」及び「臨床実地問題」の合格基準は各々平均点と標準偏差とを用いた相対基準を用いて設定され、さらに禁忌肢の選択状況を加味して合否が決定されます。
「必修問題」以外の「一般問題」の出題数を減じるに当たり、従前の通り「一般問題」と「臨床実地問題」の合格基準を各々で相対基準を用いて設定した場合、「一般問題」の信頼性が低くなる可能性があることから、「一般問題」と「臨床実地問題」を併せて相対基準を設定するなどの算出方法の見直しを行うべきであり、具体的な配点や合格基準については、継続的に妥当性を評価し、医道審議会医師分科会において検討を行う必要がある、としています。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000079679.html
2015/03/31(火) 12:42