富山県立イタイイタイ病資料館が4月29日にオープンしました。
日本の四大公害病の一つと言われるイタイイタイ病は、大正時代頃から富山県の神通川流域で発生し、患者やその家族、地元住民等に深刻な影響を及ぼしてきましたが、被害者団体、原因企業、行政など関係者のたゆまぬ努力によって、今日まで多くの困難を克服してきました。
一方、長い年月の経過とともに、関係資料の散逸や関係者の高齢化に伴う風化が懸念されるようになったため、富山県では、平成21年6月に、有識者や関係団体の代表からなる「イタイイタイ病関係資料継承検討会」を設置し、関係資料の継承のあり方などについて議論を重ねてきました。
そして、検討会の報告等を踏まえ、「富山県立イタイイタイ病資料館」を開館しました。
この資料館は、子どもたちをはじめ国内外の幅広い年代の人々が「イタイイタイ病の恐ろしさ」を知り、「克服の歴史」を学ぶとともに、県民一人ひとりが「環境と健康を大切にするライフスタイルの確立や地域づくり」に取り組むことを目指す未来志向型の資料館です。
具体的には、次代を担う子どもたちにも興味や関心をもって学んでもらえるよう、イタイイタイ病を時間の流れに沿って、ジオラマ、絵本、映像などを組み合わせ、わかりやすく解説するとともに、環境の保全と創造に向け、先進的な取り組みを進めてきている富山県の最新の環境施策などを紹介する展示室を設けています。
また、イタイイタイ病について、より理解を深めていただくため、語り部による講話や副読本の作成・配布なども行っています。
更に、ホームページにおいて、イタイイタイ病や資料館に関する様々な情報を、多言語により国内外へ積極的な発信していくこととしています。
資料館は、とやま健康パーク(富山市友杉151)内の国際健康プラザの旧・国際伝統医学センターを改修して設置されました。鉄筋コンクリート2階建て、延床面積約1,210㎡です。
http://itaiitai-dis.jp/
2012/05/18(金) 15:39
日本医師会は、5月16日の定例記者会見で、医学部学生向け情報誌「DOCTOR-ASE ドクタラーゼ」の創刊について発表しました。
日進月歩の医学・医療により医学生の学習量は年々増大し、医学生が、医学に関するカリキュラムや国家試験に向けた学習に偏った学生生活を送りがちになっているとの声があるため、日本医師会では、これからの医療の担い手となる医学生必要な、広い視野や教養を身に着けることができる機会を持ってもらいたいと考え、情報誌を創刊することとしたものです。
日本医師会では、「医学生がこれからの医療を考えるための情報誌」と銘打った情報誌を通じて、わが国の医療制度やその問題点、あるいは、医療政策の動向などについても関心を持ち、昨今の医療を巡る様々な課題を積極的に考えてもらうとともに、医学・医療以外の分野についても幅広い視野を養ってもらうことを期待しています。
また、この情報誌が、医学生と現役医師、医学生と他学部の学生、あるいは医学生同士の繋がりを構築するきっかけになるように、そして、医学生が直面する進路の決定等についても参考になるような紙面を提供できるように、各方面からの示唆、医学生の意見に耳を傾けながら、様々な企画を練っていきたいと考えています。
内容は、「Special Contents」「Carrier」「Interview」「Reportage」「News & Topics」などで、創刊号では、「Special Contents」で、「臨床研修制度を考える~医師としての第一歩をよりよくするために~」が採り上げられています。また、先輩医師インタビューとして海堂尊氏が登場しています。
なお、第2号は7月下旬に発行の予定です。
http://www.med.or.jp/
2012/05/17(木) 13:30
厚生労働省は、5月16日、平成24年度薬局ヒヤリ・ハット事例集等事業実施法人の公募をホームページに掲載しました。
同事業は、調剤を行う薬局におけるヒヤリ・ハット事例を収集し、分析・評価を行うことにより、医療安全の確保を目的とするもので、事業内容は、「薬局におけるヒヤリ・ハット事例の収集」、「収集した事例の分析及び評価と報告書の作成」です。実施主体は薬局ヒヤリ・ハット事例収集等事業実施法人公募要領により採択された法人とします。事業実施に当たっては、日本薬剤師会等の関係団体との連携を図るものとします。
応募の要件は、以下の全ての要件を満たす法人で、補助金予算予定額は12,196千円、補助対象経費は人件費、消耗品費、印刷製本費、通信運搬費です。
(1)薬局ヒヤリ・ハット事例収集等事業を適切に実施できる能力を有する法人であること。
(2)事例収集・分析等の事業実施について、幅広い知見と経験を有していること。
(3)処方、調剤及び薬局業務について、幅広い知見と経験を有していること。
事業実施期間は法人採択日から平成25年3月31日まで。
応募法人の審査は、厚生労働省医薬食品局総務課において、応募要件に該当する旨を確認した後、申請内容等を審査しますが、審査に当たっては、薬局ヒヤリ・ハット事例収集等事業実施法人選定審査委員会を組織し、審査委員会の意見を聴いて定めた審査基準に基づき実施します。審査委員会は、申請者から提出された応募書等の内容について書類審査及び必要に応じヒヤリング審査を行い、それらの評価結果を基に最も優秀と認められる応募法人を選定し、採択します。
審査の手順は、①形式審査、②書類審査、③ヒヤリング審査、④最終審査で、審査の観点は①事務処理能力(業務遂行体制の妥当性)、②知見について(処方、調剤及び薬局業務に関する知見の妥当性)、③事例収集、分析・評価内容について(事業プログラムの妥当性)です。
応募期間は5月16日から6月4日(必着)、審査は6月上旬に行い、6月中旬~下旬に採択・不採択の連絡があります。
http://www.mhlw.go.jp/topics/2012/05/tp0516-01.html
2012/05/16(水) 12:27
日本薬剤師会は、5月10日の記者会見で、福岡県薬剤師会「調剤システム処方IF共有仕様(NSIPS)」の日本薬剤師会への権利移管について発表しました。
「調剤システム処方IF共有仕様(NSIPS:New Standard Interface of Pharmacy-system Specification)」は、調剤鑑査システムや錠剤・散薬全自動分包機等の調剤システムを連動させるための共有仕様であり、平成17年に福岡県薬剤師会が策定し、今日まで維持・管理しています。
調剤システムは各社独自の仕様で連動・動作しているものが多く、異なるメーカーの調剤機器を接続させるためには複雑な仕組みが必要となり、高コスト化にも繋がっています。一方、NSIPSは共通の仕様であることから、異なるメーカーであっても連動が可能となり、調剤機器の新規導入や変更等が容易となります。平成23年12月末時点で、NSIPSは大手調剤機器メーカーを含む60社の機器に実装されており、この種の規格としては、既に事実上の標準となっています。
これに関して、日本薬剤師会と福岡県薬剤師会で意見交換を行った結果、今後のさらなる発展のため、本仕様の権利を日本薬剤師会に移管することが望ましいとの結論に達し、両会でも承認が得られたことから、本年4月1日付でNSIPSの著作権を福岡県薬剤師会より日本薬剤師会へ移管しました。
このことに関して、4月25日付で46都道府県薬剤師会会長宛に報告しています。
http://www.nichiyaku.or.jp/
2012/05/11(金) 10:29
日本薬剤師会は、5月10日の記者会見で、「薬局実務実習トラブル対応事例集の作成」について発表しました。
日本薬剤師会では、平成23年8月に、平成22年度Ⅰ~Ⅲ期及び平成23年度Ⅰ期における薬局実務実習のトラブルにつき、全薬科大学・薬学部及び都道府県薬剤師会を対象にアンケートを実施し、調査結果を平成24年2月7日付けで都道府県薬剤師会に報告いたしました。
その後、日薬実習受入体制整備検討会では、内部にワーキンググループを設置し、今後の薬局実務実習におけるトラブル予防及びトラブルの拡大防止を目的に、アンケートで報告されたトラブル事例を内容別に分類し、トラブルへの対応事例集を作成することとしました。
本資料につきましては、「学生と指導薬剤師用」、「指導薬剤師とスタッフ用」と2種作成することとされ、平成24年2月11日の平成23年度薬局実務実習担当者全国会議において、暫定版を紹介していますが、このたび完成したため、都道府県薬剤師会に対して通知しました。
概要
<学生と指導薬剤師用>
学生と指導薬剤師を対象とし、実習初日のオリエンテーション時に、双方で一緒に確認するための資料として作成
<指導薬剤師とスタッフ用>
受入薬局の指導薬剤師及びその他薬局スタッフを対象とし、受入薬局、都道府県薬剤師会及び支部等における、実習前の打合会用資料として作成
なお、この資料は、受入薬局等で映写或いは印刷して利用できるよう、日本薬剤師会ホームページ内の会員向けページ(薬学教育・実務実習関連情報)に、パワーポイント形式で掲載予定です。
http://www.nichiyaku.or.jp/
2012/05/11(金) 10:03
日本薬剤師会は、5月10日の記者会見で、医薬品のインターネット販売訴訟で見解を発表しました。
内容は次の通りです。
一般用医薬品のインターネット販売業者が、第1類・第2類医薬品の通信販売を行う権利の確認を求めた裁判について、4月26日、東京高裁においてこれを認める判決が言い渡されたところでありますが、これに対し、5月9日、厚生労働省より、この判決を不服として最高裁へ上訴したとの発表がありました。
日本薬剤師会はこれまでも、インターネットでの販売は匿名性が高く、ネット販売された健康食品や脱法ドラッグによる健康被害の発生等にみられるように、現状では、国民の医薬品の適正な選択、使用、安全を揺るがしかねない販売方法であると考えております。また、海外においてはインターネットによる偽造医薬品の販売が蔓延しており、世界的な問題となっています。
したがいまして、国民の医薬品の安全性と適正使用の確保を本分とする公益職能団体の立場といたしましては、現時点では、インターネット販売の規制を行うことは不可欠と考えており、当局の上訴の判断は当然であると考えます。
http://www.nichiyaku.or.jp/
2012/05/10(木) 16:55
厚生労働省は、5月9日、医薬品のインターネット販売訴訟(東京高裁判決)に対応する対応について発表、上訴したことを明らかにしました。
発表は次の通りです。
平成24年4月26日に東京高裁から、一般用医薬品のインターネット販売業者が、第1類・第2類医薬品の通信販売を行う権利の確認等を求めた裁判について、国側一部敗訴の判決が言い渡されました。
上訴期限を5月10日に控え、関係省庁と協議しながら判決内容を検討してきました。その結果、医薬品の対面販売の原則を定めた改正薬事法施行規則が改正薬事法の委任の範囲であるかという点について東京地裁と東京高裁で判断が分かれており、厚生労働省としては、委任の範囲を超えるとの東京高裁の法律判断が妥当とは言い難いといった問題点があると考えており、さらに十分な法的議論を尽すべく最高裁の判断を仰ぐ必要があると判断したことから、本日上訴いたしました。
2012/05/10(木) 16:38
社団法人日本糖尿病協会とサノフィ・アベンティス株式会社は、6月2日、東京ミッドタウン ガレリアB1Fアトリウムにおいて、糖尿病について学ぶイベント「測ることからはじめる糖尿病の予防と治療」を開催します。
HbA1cは糖尿病の診断・治療の指標となる重要な検査値です。日本糖尿病協会とサノフィ・アベンティスは、HbA1cの重要性を理解し、自分のHbA1cの値を知ってもらうことを目的に、2006年より毎年「ヘモグロビン・エー・ワン・シー(HbA1c)認知向上運動」を全国で開催しています。さらに本年4月よりHbA1cの表記が国際標準化され、従来日本において使用されてきたJDS値から国際的に使用されているNGSP値に変更されたことから、より一層の認知向上が求められています。そのため、6月2日のイベント開催当日は、専門医の先生より糖尿病の予防や治療方法などについてお話しいただくとともに、イベント会場において、自分のHbA1c値がその場でわかる無料測定など認知度向上のために企画された様々なブースを展示する予定です。
糖尿病患者数は年々世界規模で増加し、2011年に3億6600万人であった世界の糖尿病人口は2030年には5億5200万人に達することが明らかになっています。日本国内においても、成人の5人に1人が糖尿病か糖尿病予備群といわれています。そのような状況下で、日本糖尿病協会およびサノフィ・アベンティスは、糖尿病についての正しい情報提供を行うことにより、引き続き糖尿病の進展防止、合併症の防止のために貢献していきます。
6月2日は、社団法人日本糖尿病学会の後援を得て、株式会社サカエの協力により運営されますが、プログラムは次の通りです。(11:00~17:00)
①あなたの疑問もこれでスッキリ!「専門医が語る 糖尿病トークセッション」
● スピーカー
清野 裕日本糖尿病協会理事長(関西電力病院院長)
南條輝志男日本糖尿病協会理事(和歌山ろうさい病院病院長)
稲垣 暢也日本糖尿病協会理事(京都大学大学院医学研究科糖尿病・栄養内科学教授)
● ゲストスピーカー
橋本志穂(タレント・フリーアナウンサー)
②あなたのHbA1cがその場で分かる!「糖尿病 測定&体験ゾーン」
1.HbA1cの無料測定(先着150名)
2.栄養相談
3.糖尿病のパネル展示
4.血圧/体脂肪無料測定
http://www.nittokyo.or.jp/
http://www.sanofi-aventis.co.jp/l/jp/ja/index.jsp
2012/05/08(火) 16:55
厚生労働省は、5月7日、第26回管理栄養士国家試験の結果を発表しました。
3月18日に実施した試験は、受験者が21,268名、合格者が10,480名で、合格率は49.3%です。
合格基準は、配点を1問1点とし、総合点120点(60%)以上の者で、学校区分別合格者状況は、管理栄養士養成課程の新卒が受験者7,946名、合格者7,277名、合格率91.6%、同じく既卒が受験者2,445名、合格者712名、合格率29.1%、栄養士養成課程(既卒)が受験者10,877名、合格者2,491名、合格率22.9%でした。
因みに、平成22年(第24回)は受験者25,047名、合格者8,058名、合格率32.2%、平成23年(第25回)が受験者19,923名、合格者8,067名、合格率40.5%、同じく第25回追加は受験者1,562名、合格者532名、合格率34.1%です。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000029hdn.html
2012/05/07(月) 16:59
日本新薬は、「第4回日本新薬子ども文学賞」において、物語と絵画各部門の最優秀賞を含む17点の入賞作品を決定しました。
「日本新薬子ども文学賞」は、絵本を通じて、未来を担うこどもたちの"ゆめ"を彩り、健やかな"こころ"の成長を見守りたいとの願いから、日本児童文学家協会の後援を得て、創立90周年にあたる2009年に創設したものです。
第4回目となる今回は、昨年11月から今年2月まで物語と絵画を募集し、全国から物語1,427点、絵画348点、合計1,775点の作品が寄せられました。
応募作品は、絵本作家の岡信子氏、京都精華大学学長の坪内成晃氏、小児科医の細谷亮太郎氏ほか4名、計7名からなる審査員によって厳正に審査され、物語部門最優秀賞には、徳島県在住の高橋佑輔さんの作品「ミカヅキとくま」が、また、絵画部門最優秀賞には、福岡県在住のいとうゆりこさんの作品「お魚になった日」が選ばれました。
絵画部門では、本審査とは別に、日本新薬の社員による投票を実施し、神奈川県在住の船橋愛さんの「あめのひ」、静岡県在住の山村渚さんの「しあわせパン」の2点を「日本新薬特別賞」として選出しました。
日本新薬では、最優秀賞を受賞した物語をもとに、絵画部門の最優秀作品を受賞したいとうゆりこさんが絵をつけた絵本3万冊を制作し、今年10月の完成を目指します。出来上がった絵本は、全国の小児科医院などの医療機関や公共施設等を通じて、広くこどもたちのもとに届けられる他、日本新薬のホームページでも閲覧できる予定です。
http://www.nippon-shinyaku.co.jp/
2012/05/02(水) 17:10