地域の医師確保対策2012 厚生労働省と文部科学省がまとめる
厚生労働省及び文部科学省は、平成25年度概算要求に合わせ、既存の取組も含め、地域の医師確保対策のための取組を連携して進めていくため、「地域の医師確保対策2012」をとりまとめ、9月10日に発表しました。
これに基づき、両省の連携の下、平成25年度概算要求に対する対応や必要な制度的検討等を行うとともに、都道府県等における取組の促進を行っていきます。
<基本的な考え方>
地域の医師確保のためには、文部科学省・厚生労働省の密接な連携の下、医師養成の現状や高齢化等の社会構造の変化を踏まえた取組が必要。このため、医師のキャリア形成支援という視点に基づき、医師の偏在解消の取組、医師が活躍し続ける環境整備及び医療需要の変化に対応した人材育成を行うとともに、医学部定員の増を行う。あわせて、東日本大震災の被災地における医師確保の支援を行う。
1.医師養成の現状と中長期的な医師養成等の考え方
○医師養成の現状と当面の医学部入学定員増
○中長期的な医師養成数
○医学部新設やメディカルスクールに関する検討
2.医師確保のための環境整備
(1)医師のキャリア形成を踏まえた地域偏在・診療科偏在の緩和
①地域医療を担う意欲と能力をもつ医師の養成・確保
②地域医療への貢献と医師としてのキャリア形成を両立できる仕組みの構築
③地域間、診療科間偏在の解消につながる誘導策や制度の検討
(2)医師が生涯にわたり研鑽を積み、医療の現場で活躍できる環境の整備
①女性医師等の生涯を通じたキャリア形成支援
②チーム医療の推進等による勤務医等の負担軽減
(3)超高齢社会等の今後の医療需要に対応した人材の育成
①超高齢社会に対応した医療を担う人材の養成
②国際基準を満たした医学教育の質保証
3.東日本大震災の被災地における医師確保への支援
○関係団体等と連携し、これまでの取組を継続・活用し、現地と一体となって被災地での医療従事者の確保に取り組む。
○被災地のニーズに対応し、①大学設置基準の上限(125名)を超える増員、②被災地以外の大学において、被災地で一定期間医療に従事することを条件とした定員増を可能とする。