日本薬学会近畿支部は、平成29年1月21日午後1時30分~3時30分に大阪市中央区・薬業年金会館で市民公開講座「薬物依存を知る」を開催します。
講演は次の通りです。
◇「心の毒」...薬物濫用:京都大学医学部附属病院薬剤部・部長松原和夫
◇「薬物依存症の医療現場から」:京都府立洛南病院・副院長川端俊貴
参加費は不要で、定員は120名(先着順)。申し込みは、1月16日までに往復はがき、FAX、E-mailのいずれかで、「1月21日聴講希望」と記入し、住所・氏名(FAXで申し込む場合はFAX番号も)を明記の上、〒606-8501 京都市左京区吉田下阿達町 京都大学薬学部内 「日本薬学会近畿支部 新春特別講演会係」 E-mail:ykinki@pharm.kyoto-u.ac.jp、TEL&FAX:075-761-7849へ。追って受講票が送られます。なお、日本薬剤師研修センターの1単位が認定されます。
2016/12/07(水) 12:43
日本薬学会近畿支部は、平成29年1月13日午後4時から京都市下京区・からすま京都ホテルで新春特別講演会を開催します。
講演は、東京大学大学院薬学研究科・准教授加藤大氏の「ナノテクノロジーを利用した長寿社会の構築」です。
一般的な化合物1個の大きさが約1ナノメートルであり、それらを内包した大きさ10-100ナノメートルの粒子(ナノ粒子)を用いた診断や治療法の研究が、最近、盛んに行われています。
本講演では、ナノ粒子の調製、分析、更にそれを利用した診断や治療への試みを紹介します。また本研究は、薬学のみならず国内の他研究科や海外機関との連携で行われており、異分野との融合や国際連携の重要性について講演する予定です。
参加費は不要で、定員は100名(先着順)。申し込みは、1月6日までに往復はがき、FAX、E-mailのいずれかで、「1月13日聴講希望」と記入し、住所・氏名(FAXで申し込む場合はFAX番号も)を明記の上、〒606-8501 京都市左京区吉田下阿達町 京都大学薬学部内 「日本薬学会近畿支部 新春特別講演会係」 E-mail:ykinki@pharm.kyoto-u.ac.jp、TEL&FAX:075-761-7849へ。追って受講票が送られます。なお、日本薬剤師研修センターの1単位が認定されます。
2016/12/07(水) 12:42
厚生労働省は、12月5日、平成27年(2015)人口動態統計(確定数)の概況を公表しました。
人口動態統計(確定数)は、出生、死亡、婚姻、離婚及び死産の実態を表すものとして毎年作成しており、今年5月に公表した平成27年人口動態統計月報年計(概数)に修正を加えたものです。
本結果は、平成28年9月8日公表「平成27年人口動態統計(確定数)」の内容に総務省統計局が公表した「平成27年国勢調査 年齢・国籍不詳を案分した人口(参考表)」を用いて算出した合計特殊出生率等の諸率を追加し、最終確定値を取りまとめたものです。
【結果の概要】
1. 出生数は増加
出生数は100万5677人で、前年の100万3539人より2138人増加し、出生率(人口千対)は8.0で前年と同率となった。合計特殊出生率は1.45で前年の1.42より上昇した。
母の年齢(5歳階級)別にみると、出生数は29歳以下の各階級及び50歳以上では前年より減少したが、30~49歳の各階級では増加した。合計特殊出生率の内訳は24歳以下の各階級では前年より低下したが、25歳以上の各階級では上昇した。なお、30~34歳の階級が最も高くなっている。
出生順位別にみると、出生数は第1子では前年より増加したが、第2子及び第3子以上では減少した。合計特殊出生率の内訳はいずれの出生順位についても前年より上昇した。
母の年齢(5歳階級)別と出生順位別を併せてみると、出生数・合計特殊出生率の内訳とともに30~44歳の各階級ではいずれの出生順位についても前年より増加・上昇した。
2. 死亡数は増加
死亡数は129万444人で、前年の127万3004人より1万7440人増加し、死亡率(人口千対)は10.3で前年の10.1より上昇した。
死因別にみると、悪性新生物の死亡数は37万346人で、死亡率(人口10万対)は295.5であり、死亡総数の28.7%を占めて死因順位の第1位となった。なお、第2位は心疾患、第3位は肺炎であった。
年齢調整死亡率(人口千対)は男4.9、女2.5で、男女とも前年の男5.0、女2.6より低下した。
3. 自然増減数は減少
出生数と死亡数の差である自然増減数は△28万4767人で、前年の△26万9465人より1万5302人減少し、自然増減率(人口千対)は△2.3で前年の△2.1より低下し、数・率ともに9年連続でマイナスかつ減少・低下となった。
4. 死産数は減少
死産数は2万2617胎で、前年の2万3524胎より907胎減少し、死産率(出産(出生+死産)千対)は22.0で、前年の22.9より低下した。
5. 婚姻件数は減少
婚姻件数は63万5156組で、前年の64万3749組より8593組減少し、婚姻率(人口千対)は5.1で前年と同率となった。
6. 離婚件数は増加
離婚件数は22万6215組で、前年の22万2107組より4108組増加し、離婚率(人口千対)は1.81で前年の1.77より上昇した。
合計特殊出生率は「15歳から49歳までの女性の年齢別出生率を合計したもの」で、一人の女性がその年齢別出生率で一生の間に生むとしたときの子どもの数に相当する。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei15/index.html
2016/12/06(火) 17:32
平成28年度全国医師会勤務医部会連絡協議会は、「2025年問題と勤務医の役割」をメインテーマとして11月26日に大阪市で開催され、特別講演やシンポジウムが行われたほか、「おおさか宣言」が採択されました。
<おおさか宣言>
高齢化の進展に伴い、2025年以降は国民の医療需要が急激に変動する。国民の医療を守るためには、勤務医とかかりつけ医が連携する地域包括ケアの重要性が強調されており、勤務医とかかりつけ医のスムーズな病診連携、更には医療と介護との連携が課題である。
国民から信頼される医療を行うためには、医療の質の向上が不可欠であるが、実施後1年が経過した医療事故調査制度は、いまだ医師や国民に制度内容が十分に理解されているとはいえない。また、良質な医療を提供するためには、勤務医の就労環境の改善が必須であり、今後さらに増える女性医師への支援が求められる。さらに、2018年度から開始が予定される新たな専門医の仕組みでは、医師の偏在が危惧されており、適正な地域医療を確保する観点に配慮した仕組みの構築が急務である。
このような状況をふまえ、2025年に向けた医療提供体制の構築にあたり、勤務医が果たすべき役割を担うため、次のとおり宣言する。
一、2025年を見据えた入院医療と在宅医療における切れ目ない病診連携体制を構築する
一、国民に理解される医療事故調査制度とするために、再発防止を目的とした制度の周知徹底を図り、医療安全を確立する
一、勤務医の就労環境を改善し、女性医師への支援体制をさらに充実させる
一、地域医療に不都合を生じさせない新たな専門医の仕組みの構築を求める
http://www.med.or.jp/
2016/12/02(金) 10:52
日本医師会は、11月30日、第5回「日本医師会赤ひげ大賞」の受賞者を発表しました。
「日本医師会赤ひげ大賞」は、日本医師会と産経新聞社が主催となり、「地域の医療現場で長年にわたり、健康を中心に地域住民の生活を支えている医師にスポットを当てて顕彰すること」を目的として、ジャパンワクチンの特別協賛、厚生労働省、フジテレビジョン、BSフジの後援の下、平成24年に創設したものです。
対象者は、病を診るだけではなく、地域に根付き、その地域のかかりつけ医として、生命の誕生から看取りまで、さまざまな場面で住民の疾病予防や健康の保持増進に努めている医師で、日本医師会の会員及び都道府県医師会の会員で現役の医師です。各都道府県医師会長が推薦しています。
<第5回「日本医師会赤ひげ大賞」受賞者>
○下田輝一氏(山内診療所院長、秋田県医師会推薦)
○大森英俊氏(大森医院院長、茨城県医師会推薦)
○明石恒浩氏(ザ・ブラフ・メディカル&デンタル・クリニック院長、神奈川県医師会推薦
○大森浩二氏(大森医院院長、京都府医師会推薦)
○瀬戸上健二郎氏(前薩摩川内市下甑手打診療所所長、鹿児島県医師会推薦)
2016/12/01(木) 17:23
日本医師会と日本医学会は、11月30日、合同記者会見を開催し、「医学研究等における倫理指針の見直し」について次の通り表明しました。
医学研究等における個人情報の取扱い等にかかる倫理指針の見直しに関しましては、現在「医学研究等における個人情報の取扱い等に関する合同会議」において議論が行われているところであります。
近年、急速な情報通信技術の発展などによる、個人や事業者の活動のグローバル化に伴い、日常的に多くのデータが、国を跨って流通するようになりました。そこで、わが国の個人情報の保護のあり方を国際的な枠組みに対応させるべく、平成27年9月に改正個人情報保護法が公布されました。現在、平成29年の施行に向けて各分野で準備が行われており、正にわが国の個人情報保護は新たな時代に突入したと言えますが、今般の指針の見直しはこのようなことを背景に行われるものであります。
マイナンバー制度の議論が始まった当初、医療にマイナンバーを導入することについては、病歴など他人に知られたくない情報まで知られてしまうリスクを伴うことから、日本医師会は日本歯科医師会、日本薬剤師会と共に、三師会として強く反対いたしました。その後の議論の結果、国民が必要としたときに番号を変更できる権利等が担保された医療等分野専用の番号が導入されることとなりました。
このようなマイナンバーに関する議論のなかで、①極めて機微性の高い情報である医療(患者)情報については、要配慮個人情報として細心の注意を払って取扱うべき、②守秘義務が課せられない名簿業者などが情報漏えいした場合の直罰化を導入すべき、③個人情報保護法制のなか、個人情報の保護に関する独立した監督機関を設置し、管理監督を行うべき―という3点を早い時期から厚生労働省並びに内閣官房に対し申し入れしておりました。当時の個人情報保護法のままでは、漏えいが発覚しても、刑法上の守秘義務のないIT事業者等がたとえ故意に個人情報の入ったデータベースを漏えいしても直罰する規定はなく、多くの国民が安心して安全に医療にかかることができないだけでなく、医療に携わる全ての医療者も安心して医療を行うことができない状況になりつつあったことを危惧しておりました。
今般の医学研究及び医療に関する行政指針(倫理指針)に関しましては、医療・医学の世界から議論が百出いたしました。特に医学研究等における取扱いの不透明感が否めず、医学研究の現場から強い懸念が挙げられておりました。
医療界、特に日本医師会では、それら医療者・研究者の懸念に配慮することはもちろんですが、国民(患者)が安心して医療にかかることができ、かつ患者の個人情報が漏えいすることなく、医学研究に安全に利活用できるよう議論を重ねて参りました。すなわち、医療分野のIT化が進めなかで、合同会議の場では、医療・医学研究における患者の個人情報保護のあるべき姿について改めて検討を行って参りました。
その結果、今般の議論のなかでは、医療・医学の進歩に向けた学問分野での研究が滞ることなく、その研究成果が国民の健康及び福祉の発展に寄与することを改正個人情報保護法が妨げないという方向性が打ち出されました。このことは、極めて評価できるものであると考えております。
しかしながら、学問研究分野に関しましては、今般の個人情報保護法の改正の趣旨に基づき、「病歴」という究極のプライバシー情報を取り扱うことの責任の重さについて、研究者個々人が認識を新たにして研究を進めて行かなければならないと考えております。
個人情報保護法改正に伴う指針の見直しに関する議論に関しては、これで全てが解決するというものではなく、時代の進展に従って様々な対応が求められて参ります。医師の倫理に基づく学問研究の環境整備に対しては、国民(患者)に向けた更なる医療・医学の進歩に直結することから、今回のような議論は大変重要であり、今後も継続的に議論を行う場を設けていただくことを要望いたします。
我々、医療・医学に携わる者の代表である日本医師会、日本医学会は、これからも国民の個人情報を守る立場を堅持するとともに、日本の医学研究の発展を促していくことを肝に銘じて、対応していく所存であります。
http://www.med.or.jp/
2016/12/01(木) 16:19
日本ジェネリック製薬協会は、11月29日、「薬価制度の抜本改革についての緊急声明」を発表しました。
平成28年11月25日に開催された経済財政諮問会議において、薬価制度の抜本改革等について有識者議員提出資料に基づき議論されました。しかしながら、本内容が現実となった場合、「後発医薬品の使用促進や安定供給を阻害しかねず、医療の効率化にもつながりません。その結果、日本の公的医療保険制度の安定的な維持にも悪影響を及ぼすと考えます。」として、協会が特に懸念している事項を下記の通り示しています。
記
●毎年改定について
・各医療機関等への納入価格について、施設ごと、製品ごとに価格を交渉し、双方が納得する価格で妥結するには相当程度の期間を要しているのが実態であり、特に後発医薬品においてはその性格上、品目数も多く、なおさらであります。
・早期妥結のインセンティヴを導入することは、適正な価格形成を阻害する可能性もあります。
・仮に毎年改定した場合には、改定後半年で薬価調査となり、適正な市場実勢価格の把握が困難であると考えられることから、実施すべきでないと考えます。これまで通り2年に1回の改定で、適正な市場実勢価格を把握して行うべきと考えます。
●初収載の後発医薬品の薬価の引き下げ
・初収載の掛け率は、平成24年の薬価制度改革から、26年度、28年度と3回連続で引き下げられてきた経緯があり、既に十分低い水準にあります。
・28年度の薬価制度改革後、現行制度が適用されたのは本年6月収載の一度のみであり、その市場実勢価格も十分に形成されていない段階で、さらなる引き下げを行う合理的な理由は見当たりません。
・度重なる引き下げにより、新たに収載する予定の品目の開発を見送るケースも出てくるようになり、後発医薬品が1品目も収載されなくなるものが出てくる恐れが指摘されています。それでは、医療費の効率化につながりません。
・日本の後発医薬品の諸外国との価格の比較については、国によって保険制度も異なることから、そもそも単純な比較は不可能ですが、平成27年9月30日の中医協薬価専門部会で具体的なデータを示した通り、日本の価格は諸外国と比較して決して高くなく、どちらが高いとは一概に言えません。
・したがって、国際的にみて高すぎるから3~4割程度引き下げるべきという主張に対しては断固反対します。
●既収載の後発医薬品の1価格帯について
・26年度の薬価制度改革で、価格帯の集約ルールが導入されましたが、価格帯の集約は、市場実勢価格と改定薬価の乖離が大きくなるため、事業者にとっては極めて不公正なルールであります。3価格帯を1価格帯に変更することは、その不公正さを更に拡大することになります。
・その結果、後発医薬品の安定供給を通して貢献しようとしている事業者の経営の安定性を損うことになり、1価格帯には断固反対であります。
●特許切れ先発品の保険償還額を後発品の薬価に基づき設定することについて
・国民皆保険制度の持続可能性を確保する観点から、保険償還額を長期収載品と後発医薬品で同額にすることについては理解しますが、本制度を導入することにより、患者、医療機関等に、長期収載品から後発医薬品へのこれまでにない急激な需要の変化をもたらし、後発医薬品の安定供給に悪影響を及ぼすことを強く懸念します。
・国の目標である後発医薬品の数量シェア80%に到達した後であれば、このような制度を導入しても混乱は小さいと思われますが、現在、後発医薬品の数量シェア(新指標)は各調査において60%を超えたところであり、80%到達までにはなお一定程度の期間を要すると考えられます。
・したがって、現時点における本制度の検討、導入については明らかに時期尚早であり、これに反対するものであります。
http://www.jga.gr.jp/
2016/11/30(水) 12:45
国内でED(勃起不全)治療薬を製造・販売している4社(ファイザー、バイエル薬品、日本新薬、日本イーライリリー)は、この度、偽造医薬品の注意喚起を目的に4社合同でインターネットにより入手したED治療薬の鑑定調査を実施し、その結果を11月24日に公表しました。
4社で製造販売しているバイアグラ、レビトラ、シアリスについては、各社でこれらの偽造医薬品の輸入差し止めや、警察の偽造医薬品販売業者摘発に協力してきました。しかし、日本国内において、2015年に税関で差し止められた偽造医薬品は、1,030件と10年前の11件に比べ、およそ100倍に増えており、その多くがED治療薬と報告されています。
ネットによる医薬品の入手については、健康被害と経済被害の可能性があることから、継続的に市民向けに注意喚起を行っており、2009年には製薬会社4社合同で「偽造ED治療薬4社合同調査」の結果を発表しました。
しかしながら、未だに多くの偽造品が流通し続けており、健康被害と経済被害が続いていることから、偽造医薬品の拡散実態の把握のために、2016年の調査結果を受けて、4社合同で更なる注意喚起を行うことになりました。
なお、今回の実態調査は、2009年に続いて2回目となります。
EDは多くの男性に起こりうる病気で、日本では現在、40歳以上の男性の半数以上が何らかの原因でEDになっていると考えられており、潜在的な患者数は1,130万人に達すると言われています。
調査は、日本およびタイの調査会社に依頼して発注、入手したED治療薬を鑑定した結果、国内外の発注分合計で約4割(40.0%、28/70)が偽造品であることが判明しました。国内発注分で約4割(35.6%、16/45)、タイの発注分では約5割(48.0%、12/25)が偽造品でした。
【調査方法】
日本とタイの調査会社に依頼し、バイアグラ、レビトラ、シアリスを扱う(実質販売している)個人輸入代行業者のネットサイトから、1サイトごと各ブランド1サンプル(合計15サンプル)ずつ、合計各ブランド30サンプル(日本、タイで各々15サンプル)を目標に購入。各社が各ブランドの真贋を鑑定し、含有成分の分析を行いました。
今回の調査により、2009年当時と比べ、数は減少しているものの、未だにネットで入手するED治療薬には多くの偽造品が流通している実態がわかりました。これらの偽造品の成分分析結果や品質には、ばらつきがあり、有効成分含有量が承認用量を超過あるいは不足、または全く含まれていないもの、他の成分あるいは複数の不純物が含まれるものが確認できました。
http://www.pfizer.co.jp/pfizer/index.html
http://byl.bayer.co.jp/scripts/pages/jp/index.php
http://www.nippon-shinyaku.co.jp/
https://www.lilly.co.jp/
2016/11/29(火) 12:40
厚生労働省は、11月24日、新たな薬剤師国家試験出題基準の策定を公表しました。
医道審議会薬剤師分科会薬剤師国家試験出題基準改定部会において新たな薬剤師国家試験出題基準を策定したものです。
医療全体を取り巻く情勢の変化等を踏まえ、また、平成25年に薬学教育モデル・コアカリキュラムが改訂されたことを受け、医道審議会薬剤師分科会剤師国家試験出題基準改定部会における議論を経て、新たな出題基準を策定しました。
新たな出題基準については、平成32年度に実施される第106回薬剤師国家試験より適用されます。
薬剤師国家試験出題基準は、薬剤師試験委員が試験問題を作成する上で「妥当な出題範囲」と「ほぼ一定の問題水準」を保つために策定される基準であり、その内容については、学術の進歩及び薬剤師業務の変化に伴い、おおむね4年を目途に見直しを行い、薬剤師国家試験の改善を図っていくこととされています。
平成22年9月に策定された出題基準は、平成18年度に薬学教育の修業年限が6年間となり、平成23年度に、6年制課程を修了する薬学生が国家試験を受験することを前提としたものです。平成25年12月に薬学教育モデル・コアカリキュラムが6年制課程に特化した内容に改訂され、平成32年度には、改訂モデル・コアカリキュラムの下で6年制課程を修了する薬学生が国家試験を受験することから、医道審議会薬剤師分科会薬剤師国家試験出題基準改定部会において出題基準の改定に向けた検討を行いました。
本出題基準は、医道審議会薬剤師分科会薬剤師国家試験制度改善検討部会において、平成28年2月にまとめられた「薬剤師国家試験のあり方に関する基本方針」に基づき、改訂モデル・コアカリキュラムの内容を基本とし、医学・薬学の進歩と現状を踏まえて策定したものです。
試験科目は、薬剤師法施行規則の規定により、「物理・化学・生物」、「衛生」、「薬理」、「薬剤」、「病態・薬物治療」、「法規・制度・倫理」及び「実務」です。
今回の出題基準見直しの基本的な考え方は、改訂モデル・コアカリキュラムを基本とし、医療や制度の現状を考慮し策定したものです。各科目の出題項目は、現行の出題基準の体系を参考に、必要に応じて項目間の入れ替え等を適切に行った上で、「大項目」、「中項目」、「小項目」及び「小項目の例示」として整理したものであり、必ずしも改訂モデル・コアカリキュラムの記載順等に対応するものではなく、また、出題項目は、あくまでも出題に際し、準拠すべき基準であって、出題がすべてこの範囲に拘束されるものではありません。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000143748.html
2016/11/25(金) 14:51
日本製薬工業協会は、11月24日、11月26日から2016年度製薬協コミュニケーションプラン『すすめ、新薬キャンペーン』を開始することを発表しました。日本製薬工業協会(製薬協)は研究開発型の製薬企業が加盟する任意団体で、現在73社が加盟していますが、製薬産業と医薬品について広く一般国民の理解と信頼を得るため、製薬協コミュニケーションプランを毎年実施しています。
今回は、昨年からの継続キャンペーンとして、病気と闘う世界中の人々に一刻も早く新薬を通じて「笑顔」を増やしたいという想いから、キャッチコピーを「新しいくすりで、世界に笑顔を増やしたい。」としました。
テーマとして「アンメット・メディカル・ニーズへの取り組み」、「新薬の貢献」、「患者さんとともに(治験)」、「3大感染症とNTDs」にフォーカスし、様々なトピックスを発信し、製薬産業に対する認知・理解・関心を高めていくことを意図しています。
今年度はテレビCMなど動画を中心に、新薬の貢献や製薬産業としてのメッセージを分かりやすく伝えるべくキャンペーンを展開します。今回は元スピードスケート選手の清水宏保さんが出演します。清水さんは幼い頃より喘息を患い、薬によるコントロールを行いながら競技生活を送り、輝かしい成績を残されるとともに、現在も後進の育成など精力的に活動されています。
キャンペーンの展開方法は、(1)地上波テレビCMでの広告(東京、大阪)、(2)BSテレビCMでの広告、(3)東京の電車内交通広告、(4)情報提供サイトでのバナー広告、(5)製薬協ウェブサイトにおける理解推進コンテンツの提供、(6)製薬協会員会社ウェブサイトへのバナー掲出、です。
http://www.jpma.or.jp/
2016/11/24(木) 15:01