matsuda's blog

インターネットで入手したED治療薬の約4割が偽造品 偽造ED治療薬4社合同調査結果発表

国内でED(勃起不全)治療薬を製造・販売している4(ファイザー、バイエル薬品、日本新薬、日本イーライリリー)は、この度、偽造医薬品の注意喚起を目的に4社合同でインターネットにより入手したED治療薬の鑑定調査を実施し、その結果を1124日に公表しました。

4社で製造販売しているバイアグラ、レビトラ、シアリスについては、各社でこれらの偽造医薬品の輸入差し止めや、警察の偽造医薬品販売業者摘発に協力してきました。しかし、日本国内において、2015年に税関で差し止められた偽造医薬品は、1,030件と10年前の11件に比べ、およそ100倍に増えており、その多くがED治療薬と報告されています。

ネットによる医薬品の入手については、健康被害と経済被害の可能性があることから、継続的に市民向けに注意喚起を行っており、2009年には製薬会社4社合同で「偽造ED治療薬4社合同調査」の結果を発表しました。

しかしながら、未だに多くの偽造品が流通し続けており、健康被害と経済被害が続いていることから、偽造医薬品の拡散実態の把握のために、2016年の調査結果を受けて、4社合同で更なる注意喚起を行うことになりました。

なお、今回の実態調査は、2009年に続いて2回目となります。

EDは多くの男性に起こりうる病気で、日本では現在、40歳以上の男性の半数以上が何らかの原因でEDになっていると考えられており、潜在的な患者数は1,130万人に達すると言われています。

調査は、日本およびタイの調査会社に依頼して発注、入手したED治療薬を鑑定した結果、国内外の発注分合計で約4(40.0%28/70)が偽造品であることが判明しました。国内発注分で約4(35.6%16/45)、タイの発注分では約5(48.0%12/25)が偽造品でした。

【調査方法】

日本とタイの調査会社に依頼し、バイアグラ、レビトラ、シアリスを扱う(実質販売している)個人輸入代行業者のネットサイトから、1サイトごと各ブランド1サンプル(合計15サンプル)ずつ、合計各ブランド30サンプル(日本、タイで各々15サンプル)を目標に購入。各社が各ブランドの真贋を鑑定し、含有成分の分析を行いました。

今回の調査により、2009年当時と比べ、数は減少しているものの、未だにネットで入手するED治療薬には多くの偽造品が流通している実態がわかりました。これらの偽造品の成分分析結果や品質には、ばらつきがあり、有効成分含有量が承認用量を超過あるいは不足、または全く含まれていないもの、他の成分あるいは複数の不純物が含まれるものが確認できました。

 

http://www.pfizer.co.jp/pfizer/index.html

http://byl.bayer.co.jp/scripts/pages/jp/index.php

http://www.nippon-shinyaku.co.jp/

https://www.lilly.co.jp/

2016/11/29(火) 12:40