新たな薬剤師国家試験出題基準を策定 厚生労働省
厚生労働省は、11月24日、新たな薬剤師国家試験出題基準の策定を公表しました。
医道審議会薬剤師分科会薬剤師国家試験出題基準改定部会において新たな薬剤師国家試験出題基準を策定したものです。
医療全体を取り巻く情勢の変化等を踏まえ、また、平成25年に薬学教育モデル・コアカリキュラムが改訂されたことを受け、医道審議会薬剤師分科会剤師国家試験出題基準改定部会における議論を経て、新たな出題基準を策定しました。
新たな出題基準については、平成32年度に実施される第106回薬剤師国家試験より適用されます。
薬剤師国家試験出題基準は、薬剤師試験委員が試験問題を作成する上で「妥当な出題範囲」と「ほぼ一定の問題水準」を保つために策定される基準であり、その内容については、学術の進歩及び薬剤師業務の変化に伴い、おおむね4年を目途に見直しを行い、薬剤師国家試験の改善を図っていくこととされています。
平成22年9月に策定された出題基準は、平成18年度に薬学教育の修業年限が6年間となり、平成23年度に、6年制課程を修了する薬学生が国家試験を受験することを前提としたものです。平成25年12月に薬学教育モデル・コアカリキュラムが6年制課程に特化した内容に改訂され、平成32年度には、改訂モデル・コアカリキュラムの下で6年制課程を修了する薬学生が国家試験を受験することから、医道審議会薬剤師分科会薬剤師国家試験出題基準改定部会において出題基準の改定に向けた検討を行いました。
本出題基準は、医道審議会薬剤師分科会薬剤師国家試験制度改善検討部会において、平成28年2月にまとめられた「薬剤師国家試験のあり方に関する基本方針」に基づき、改訂モデル・コアカリキュラムの内容を基本とし、医学・薬学の進歩と現状を踏まえて策定したものです。
試験科目は、薬剤師法施行規則の規定により、「物理・化学・生物」、「衛生」、「薬理」、「薬剤」、「病態・薬物治療」、「法規・制度・倫理」及び「実務」です。
今回の出題基準見直しの基本的な考え方は、改訂モデル・コアカリキュラムを基本とし、医療や制度の現状を考慮し策定したものです。各科目の出題項目は、現行の出題基準の体系を参考に、必要に応じて項目間の入れ替え等を適切に行った上で、「大項目」、「中項目」、「小項目」及び「小項目の例示」として整理したものであり、必ずしも改訂モデル・コアカリキュラムの記載順等に対応するものではなく、また、出題項目は、あくまでも出題に際し、準拠すべき基準であって、出題がすべてこの範囲に拘束されるものではありません。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000143748.html