matsuda's blog

2011年4月

経腸栄養剤の適正使用で再通知 厚生労働省が事務連絡

厚生労働省医政局経済課・保険局医療課は、413日、地方厚生(支)局医療課に対して、「経腸栄養剤の適正使用に関するお願いについて(その2)」の事務連絡を発しました。

この件につきましては、経腸栄養剤(エンシュア・リキッド、エンシュア・H250L缶入り)が東日本大震災の被災により製造が一時中断したため、41日付で「適正使用」を求める事務連絡を発しましたが、再度周知徹底を求めるため、事務連絡を発したものです。

その要旨は次の通りです。

 

 経腸栄養剤(医薬品)全体の供給状況については、41日付事務連絡にてお伝えしたところですが、その後、医薬品の供給見通し及び在庫状況の若干の改善が見られたことから、現時点では、経腸栄養剤(医薬品)全体として、4月は引き続き2割程度分の不足となるものの、5月後半以降、状況は改善され、6月以降は震災前と同じ量が供給される見込みとなっております。

 しかしながら、まだまだ予断を許さぬ状況であるところ、特に、41日付事務連絡の記2の内容(在宅患者へ優先的に使用していただきたいこと)について、現場の医療機関まで周知が行き届いていないと思われる事例も散見されますので、再度、関係者に周知・徹底いただきますようよろしくお願いいたします。

 なお、経腸栄養剤(医薬品)と代替可能性があるいわゆる医療食につきましては、食品業界の協力によって4月及び5月は、現時点で昨年より1割以上の増産(医薬品相当では2割以上の増産)予定である旨、申し添えます。

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000191eu.html

 

2011/04/14(木) 13:36

スイッチOTCで医学会等からの意見公表 厚生労働省

厚生労働省は、411日、「医療用医薬品の有効成分のうち一般用医薬品としても利用可能と考えられる候補成分」について医学会等からの意見を公表しました。

医療用医薬品を一般用医薬品として利用する、つまり薬局でも買えるようにすることをスイッチOTCと言いますが、国の薬事・食品衛生審議会で承認されなければなりません。

 厚生労働省では、平成20年、21年、22年の各3月に日本薬学会から提出されました「医療用医薬品の有効成分の一般用医薬品への転用に係る候補成分検討報告書」については、それぞれ日本医学会及びその分科会に対して送付し、意見を求めました。また、これらの報告書に対して医学会等から提出された意見については、薬事・食品衛生審議会一般用医薬品部会において討議してきましたが、今般、平成204月から233月までの間に、医学会等から提出された意見を公表したものです。

 薬学会が選定した成分は、平成20年度が、アレルギー性鼻炎等用薬、非ステロイド性抗炎症薬、降圧薬(ACE阻害剤)など20成分、21年度が、抗炎症薬、胃粘膜保護薬、プロトンポンプ阻害薬、ビタミンD3製剤など18成分、22年度が糖吸収抑制薬、降圧薬、抗アレルギー薬など19成分で、このうち20年度分はアレルギー性鼻炎等用薬など7成分が候補確定、1成分が承認となり、21年度は抗炎症薬など11成分が候補確定、22年度は抗アレルギー薬など4成分が候補確定となっています。

 承認された成分は、非ステロイド系抗炎症薬のロキソプロフェンナトリウムで、「ロキソニン」として処方される解熱鎮痛薬です。昨年122日に承認され、スイッチOTCは本年1月に第一三共ヘルスケアから発売されています。

 これらの選定に対して、20年度には日本アレルギー学会など7学会、21年度には日本整形外科学会など8学会、22年度には日本体力医学会など9学会から意見が出されています。

 詳細は下記まで。

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000018qzd.html

 

2011/04/13(水) 10:07

富山県が一般向けのジェネリック医薬品ガイドブック改訂版を発行

富山県では、県民に対して、ジェネリック医薬品の正しい知識の普及啓発を行うことを目的として、2009年に、ジェネリック医薬品の正しい理解が容易に深まる内容のガイドブック「ジェネリック医薬品ガイドブック(一般用)を作成していますが、今般、ガイドブック(一般向け)の改訂版を作成し、42日に公表しました。

2009年のガイドブックは、「ジェネリックってどんなクスリながけ?」「ジェネリックって最近よく聞くけど何でけ?」「ジェネリックってそんなに役に立つがけ?」「ジェネリックってどれくらい安くなるがけ?」「ジェネリックって本当に新薬と同じながけ?」「ジェネリックってちゃんと作られとるがけ?」「ジェネリックって副作用の心配ちゃないがけ?」「ジェネリックってどこでもらえるがけ?」と富山弁を使った問いかけに対して解説し、平成20年より新しい処方せんがスタートすることを説明していますが、今回の改訂版では、「ご存知ですか?-ジェネリック医薬品」と表紙で呼びかけ、「ジェネリック医薬品について学ぼう!」として9項目のQ&Aをイラストや図表を使って解説しています。また、参考資料として、「富山県の医薬品産業」「ジェネリック医薬品希望カード」「処方せん様式」「用語解説」も掲載されています。

9項目の質問は、①ジェネリック医薬品って、どんなクスリなの?②ジェネリック医薬品って、なぜいま注目されているの?③ジェネリック医薬品を使うと、どんな良いことがあるの?④ジェネリック医薬品を使うと、実際どれくらい安くなるの?⑤ジェネリック医薬品は「先発医薬品と同等」って、どういうことなの?⑥ジェネリック医薬品って、副作用の心配はないの?⑦ジェネリック医薬品って、どんな工場で作られているの?⑧ジェネリック医薬品を安心して使用するため、国や県はどんなことに取り組んでいるの?⑨どうすれば、ジェネリック医薬品を処方してもらえるの?で、詳細は富山県厚生部くすり政策課のホームページで見ることができます。

 

http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1208/index.html

 

2011/04/11(月) 14:31

薬剤師派遣延べ1,400人突破 日本薬剤師会が東日本大震災救援活動発表

日本薬剤師会は、4月7日、「東日本大震災に係る薬剤師会の救援活動」について発表しました。それによりますと、派遣薬剤師数は、4月7日現在で延べ1405人に達しています。活動状況につきましては、日本薬剤師会災害対策本部ホームページのボランティア派遣実績・活動報告に掲載されています。

日本薬剤師会では、東日本大震災が発生した311日、直ちに会内に児玉孝会長を本部長とする災害対策本部を立ち上げるとともに、都道府県薬剤師会と連携のもと、被災地における医薬品の安全・安心な供給と使用を確保するため、被災地の状況を把握・確認しつつ、継続的に派遣等を行っています。

 47日に公表された、これまでの活動状況は次の通りです。

 

1.派遣した薬剤師数(47日現在)

  1)派遣薬剤師数:実人数434人、延べ人数1,405

          (今後の派遣確定実人数:293人・増員継続中)

  2)参加都道府県薬剤師会数:44都道府県(被災県を除く)

  3)派遣先別人数(自県対応分を除く)

   ①岩手県:実人数54人、延べ人数160人(今後の確定数25人)

   ②宮城県:実人数246人、延べ人数917人(今後の確定数177人)

   ③福島県:実人数130人、延べ人数319人(今後の確定数87人)

   ④茨城県:実人数4人、延べ人数9人(今後の確定数4人)

  4)派遣種類別の人数

   ①薬剤師会の支援活動としての派遣(自県対応分を除く)

     実人数:349人、延べ人数:1,147

   ②都道府県医師会との連携に基づく派遣(JMATへの参加等)

     実人数:45人、延べ人数:139

   ③都道府県等、自治体からの支援要請に基づく派遣

     実人数:9人、延べ人数:37

   ④その他による派遣

     実人数:31人、延べ人数:82

 

 この他に、日本病院薬剤師会にも45日現在で118名の病院薬剤師からボランティアの応募があり、派遣先と活動開始の日程調整が済んだ者から順次、被災地の医療機関に向けて派遣されている。

 また、日本チェーンドラッグストア協会及び日本保険薬局協会等の関係団体からも、薬剤師派遣や医薬品・衛生用品等の提供がなされている。

2.他団体・行政等との連携による薬剤師の派遣

 1)日本病院薬剤師会と情報の共有を図り、密接な連携の下で適切な薬剤師の派遣スキームを構築している。病院等で求められている薬剤師については、日本病院薬剤師会から派遣を行っている。

 2)日本医師会が派遣する「JMAT」に関し、都道府県医師会と都道府県薬剤師会とが連携して、派遣される医療チームに薬剤師が参加している。

  3)都道府県との防災協定などにより、各都道府県行政からの要請に基づき都道府県薬剤師会から薬剤師の派遣が行われている。

 3.派遣先での活動内容例

  1)医薬品集積所等での医薬品の仕分け・管理、並びに救護所・避難所での払い出し業務

  2)救護所・仮設診療所等における被災者に対する調剤および服薬説明

  3)派遣された医療チームに同行して、処方支援・医薬品の識別・代替医薬品の選択、それに伴う服薬説明等を通じた安全・適正使用の確保

  4)各避難所を巡回し、避難された被災者からの医薬品に関する相談・服薬説明に加えて、一般用医薬品(OTC薬)の適切な使用とその相談

  5)避難所等における衛生管理並びに防疫対策への協力(ノロウイルス対策としての手指消毒など)

 4.お薬手帳等の服薬情報の活用

避難所等へ避難されている糖尿病や高血圧等の慢性疾患の被災者に対して、医療チームが処方した医薬品を間違うことなく、継続的に服薬できるよう、また自己管理を容易にするために、医療チームに同行する薬剤師や医療機関を支援する薬剤師が、「お薬手帳」に薬剤名等を記載し、配布することを積極的に行い、安全に薬が使用できるよう効果を挙げている。

   日本薬剤師会では、これまでに8,000冊の「お薬手帳」を被災地の救護所等へ提供しており、現在も増刷を図っている。その他、日本病院薬剤師会が5,000部、秋田県薬剤師会が9,000部、東京都薬剤師会が1,000部提供しており、さらに各都道府県薬剤師会からの派遣薬剤師も被災地へ「お薬手帳」を持参し、配布している。今後も、被災地のニーズに合わせ、継続的に「お薬手帳」を提供する予定である。

 5.今後の活動

阪神・淡路大震災では、2か月間、延べ約3,000人の薬剤師が医療支援等の活動を行ったが、今回の大震災はそれを上回ることが想定される。

今後の現地の復旧・復興状況の推移を見ながら、必要な支援が可能となるよう派遣体制を組んでいく予定である。

 

http://www.nichiyaku.or.jp/

2011/04/10(日) 13:43

停電に係る在宅医療患者への対応 厚生労働省が事務連絡

厚生労働省医政局指導課は、4月8日、都道府県医療主管課に対して、「停電に係る在宅医療患者への対応」についての事務連絡を発しました。

 これは、4月7日に発生した東日本大震災の余震と思われる地震の後、東北電力管内の地域が停電となっている時間帯に、山形県尾花沢市で人工呼吸器と酸素濃縮装置を使用中の患者が死亡する事案が発生したことから、「停電と死亡の因果関係については不明」ですが、関係課に対して対応を求めているものです。

 内容は次の通りです。

 

 貴管下の医療機関及び訪問看護ステーションに対し、人工呼吸器や酸素濃縮装置等の在宅医療機器を使用している患者に対する停電時の対応について、必要に応じ医療機器メーカーと協議を行った上で、

     人工呼吸器の内蔵バッテリーの有無と持続時間、作動の再確認

     人工呼吸器の外部バッテリーの準備及び事前の充電

     酸素濃縮装置を在宅で使用している患者に対し、必要な酸素ボンベが配布されているかの再確認

     人工呼吸器や酸素濃縮装置を使用している患者に対する停電時の対応の周知

     停電等電源異常時のアラームが正しく作動するかの再確認

     携帯用酸素ボンベセットの使用方法の再確認

     患者の状態を踏まえた適切な在宅医療機器への代替や貸出などの対応

     在宅患者との緊急時連絡体制の再確認

等により、在宅医療患者への医療の提供が、停電時においてもできるだけ支障なく行われるよう、適切な指導の実施について特段のご協力をお願いいたします。

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000018lba.html
2011/04/09(土) 13:28

厚生労働省が全国医療費適正化進捗状況の評価発表

厚生労働省は、4月8日、全国医療費適正化計画の進捗状況に関する評価(中間評価)を公表しました。内容は次の通りです。

 

【医療費適正化計画の概要】

○国は、5年を1期として医療費適正化計画を定め、中間年度(平成22年度)に進捗状況に関する評価(中間評価)を行う。
【目標・施策の進捗状況】
(1)国民の健康の保持の増進
○特定健康診査実施率:38.9%(平成20年度:確定値)  40.5%(平成21年度:速報値)
 平成24年度において70%とすることを目標としている。
○特定保健指導実施率:7.7%(平成20年度:確定値)  13.0%(平成21年度:速報値)
 平成24年度において45%とすることを目標としている。
(2)医療の効率的な提供の推進
○平均在院日数は減少。32.2日(平成18年度)  31.3日(平成21年度)
 医療の効率的な提供の推進により、平成24年度において29.8日とすることを目標 としている。
○療養病床数(回復期リハビリテーション病棟を除く)は減少。
  療養病床全体:35.2万床(平成1810月)  32.0万床(平成217月) 
  うち医療療養:23.4万床(平成1810月)  22.7万床(平成217月)
    介護療養:11.8万床(平成1810月)   9.3万床(平成217月)
 療養病床に係わる目標は凍結。機械的削減は行わない。
【今後の取組】
○中間評価の内容を踏まえ、特定健診等実施率向上に有効な取組を推進。
○特定健診等の実績に基づくインセンティブ制度のあり方や特定健診の項目等について、本年より、検討会で議論を開始。
○病院・病棟の役割分担を更に進めるとともに、急性期医療の機能を強化し、リハビリ・在宅医療などの充実・連携を図ることにより、継ぎ目のない医療提供体制を推進。

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000018ein.html

 

2011/04/09(土) 12:51

規制・制度改革に係る方針を閣議決定 調剤基本料一元化など外れる

政府は、48日の定例閣議で、「規制・制度改革に係る方針」を決定しました。ライフイノベーション分野において揚げられていた「調剤基本料の一元化」や「一般用医薬品のインターネット等販売規制の緩和」は盛り込まれていません。

規制・制度改革については、行政刷新会議に「規制・制度改革に関する分科会」が設置され、特定の分野に関して調査検討を行うため、「グリーンイノベーション」(環境・エネルギー分野)、「ライフイノベーション」(医療・介護分野)、「農林・地域活性化」の3ワーキング・グループ(WG)が設けられて検討が行われました。126日に「中間とりまとめ」を行い、36,7日に規制仕分けを実施。分科会中間とりまとめや規制仕分けの評価結果を踏まえ、政府内の調整を行っていましたが、現時点で調整が終了している事項について、「規制・制度改革に係る方針」を定めたものです。現時点で調整が終了していない事項については、今後調整を行い、別途閣議決定することとしています。

今回、定められた各分野における規制・制度改革事項は合計135項目で、1.グリーンイノベーション分野20項目、2.ライフイノベーション分野19項目、3.農林・地域活性化分野20項目、4.アジア経済戦略、金融等分野-人材分野7項目、物流・運輸分野19項目、金融分野13項目、IT分野24項目、住宅・土地分野10項目、その他1項目、5.消費者分野2項目です。

中間取りまとめにおいては、ライフイノベーションWGでは、改革に向けて基本的な考え方として、「社会保障改革の必要性・全分野横断的な方向性」とともに、「医療分野」「介護分野」「保育分野」における制度改革の方向性が示され、「地域主権医療への転換」など38項目が盛り込まれ、その中に「調剤基本料の一元化」や「一般用医薬品のインターネット等販売規制の緩和」が含まれていました。

今回定められたライフイノベーション分野の19項目は次の通りで、「調剤基本料の一元化」や「一般用医薬品のインターネット等販売規制の緩和」のほか、「地域主権の医療への転換」「病床規制の見直し」「高額療養費制度の見直し」「医療保険におけるリハビリの日数制限の見直し」など中間取りまとめの19項目が外れています。

       医療法人の再生支援・合併における諸規制の見直し

       医師不足解消のための教育規制改革

       医療行為の無過失補償制度の導入

       希少疾病用医療機器の市場導入促進に向けた制度の整備

       医療機器の改良改修に係る一部変更承認申請不要範囲の拡大

       医療機器における品目ごとのQMS調査制度の見直し

       医薬品・医療機器におけるイノベーションの適切な評価の実施

       施設・入所系サービスの再編

       居宅サービス事業所にける統合サービスの運営

       特別養護老人ホームの医療体制の改善

       介護保険の指定を受けた事業所の活用

       給付限度額を超えて利用する場合の利用者負担の見直し

       「介護サービス情報の公表」制度の見直し

       訪問介護など居宅サービスにおける運営基準等の解釈の標準化

       障害者自立支援法の移動支援事業(地域生活支援事業)を居宅介護事業者が行う際の人員要件の見直し

       障害者の雇用・就労促進のための多様な働き方の支援策の強化

       安心こども基金の補助対象範囲の拡大等

       放課後児童クラブの開所時間の延長

       駅中保育施設整備に係る規制緩和

 

なお、閣議決定で定められた方針については、内閣府がその実施状況に関するフォローアップを行うこととし、その結果を行政刷新会議に報告します。

2011/04/08(金) 15:45

継続的な薬剤師派遣とお薬手帳の配布を依頼 厚生労働省が東日本大震災で

厚生労働省医薬食品局は、45日付で、日本薬剤師会と日本病院薬剤師会に対して、「継続的な薬剤師派遣とお薬手帳の配布」を依頼する局長名の文書を発しました。

文書では、「被災地への薬剤師ボランティアの派遣については、広範なご支援をいただいているところであり、これまでにも、薬剤師の活躍により、薬物療法の適正化や医薬品の適正な仕分け・管理などに、大きく貢献いただいており、各界から高い評価が寄せられております。また、今般の震災においては、慢性期医療に係るニーズが高く、避難所等の方々の服薬管理のためにお薬手帳の活用が効果的であることから、お薬手帳の配布やそれらを用いた服薬管理などにご支援をいただいているところであります」とし、

「今回の震災の規模からも被災地への支援が長期化することも想定されることから、貴会におかれては、引き続き、避難所等の方々への薬物療法の適正化のため、薬剤師ボランティアを派遣するほか、お薬手帳の確保・配布について御配慮をいただけますようお願い申し上げます」と依頼しています。

 

また、46日に発表した東日本大震災の被害状況及び対応(40)では、日本薬剤師会、日本病院薬剤師会の両団体から約5万冊のお薬手帳を用意し、被災地を支援すると回答があったことを報告しています。

2011/04/07(木) 11:46

レボチロキシン製剤輸入を開始 塩野義製薬は工場再開

サンド株式会社は、国内における供給に支障が生じているレボチロキシンナトリウム製剤の国内への輸入を開始。41日に発表しました。サンドはノバルティスのジェネリック医薬品事業部門です。

発表の内容は次の通りです。

本年311日に発生した東北太平洋沖地震の被害により、サンド株式会社のレボチロキシンNa25μg「サンド」、「同50μg」の先発品である、「チラーヂンS25」「同50」「同100」および「チラーヂンS0.01%(製造販売元:あすか製薬株式会社)の日本国内における安定供給に支障が生じております。本剤は、粘液水腫、クレチン病、甲状腺機能低下症(原発性及び下垂体性)、甲状腺腫の治療薬です。

このことに伴い、サンドは当局からの要請を受けサンドグローバル本社がドイツで販売しておりますレボチロキシンナトリウム製剤(50μg)を輸入することに致しました。

当該製品は、4月前半を目途に供給開始の予定であり、販売はあすか製薬株式会社が行います。

 

http://www.sandoz.jp/

 

また、塩野義製薬株式会社は、44日、地震の被害等から全面的に操業を停止していました金ヶ崎工場(岩手県胆沢郡金ヶ崎町)において、411日以降、主要抗生物質製剤並びにがん疼痛治療薬について生産を順次再開できる見通しとなったことを発表しました。

同社では、「金ヶ崎工場で製造しております製品をはじめ、当社の主要製品の供給につきましては、現時点では影響ないものと想定しております」と表明しています。

 

http://www.shionogi.co.jp/

 

2011/04/05(火) 11:54

製薬2社が震災復興支援室を新設

311日に発生した東北太平洋沖地震(東日本大震災)に対する支援のため、大日本住友製薬株式会社とロート製薬株式会社は、「震災復興支援室」の新設を発表しました。

大日本住友製薬株式会社は、地震による被災地の復興を支援するため、51日付で震災復興支援室(仮称)を新設することを検討しています。その準備のため、41日付でコーポレート・コミュニケーション部内に準備チームを発足させました。

震災復興支援室(仮称)を新設することにより、被災地のニーズを十分に把握し、社員によるボランティア活動、寄付活動、物資支援、自治体や災害支援NPONGOなどへの支援活動など、必要とされる支援活動を推進することを目指します。

なお、同社は、このたびの地震による被害に対する同社グループの支援について、義援金の拠出、従業員有志での寄付活動、医薬品等の提供などの状況を発表していますが、その後、英国の子会社でも義援金の寄付活動を開始したほか、グループ会社のDSファーマバイオメディカル株式会社やDSファーマアニマルヘルス株式会社が関連団体を通じて製品を無償提供したり、義援金を拠出することを決定しています。

 

一方、ロート製薬株式会社では、325日付で、震災孤児支援のために、ロート社員による震災復興の専任支援チームを編成し、「震災復興支援室」を新設することとしました。

同社では、既に被災者の救済および被災地の復興に役立てていただくため、義援金として総額1億円を「ジャパンプラットフォーム」及び「あしなが育英会」に寄付、またOTC医薬品協会を通じて商品提供を行う予定であるのに加えて、約1,600名の社員による義援金につきましても1,100万円以上となり、全額を「ジャパンプラットフォーム」に寄付します。

しかし、今回の震災の被害の甚大さを鑑み、一時的な支援をするだけでは企業の社会的責任を果たすことができないと考え、長期的な視点で支援を行うために、「震災復興支援室」を設置することとしました。「震災復興支援室」の重点課題としては、同社のCSR活動の方針である「次世代支援」を実現するため、震災孤児の長期的な生活と勉学の支援を行いたいと考えており、具体的なプランにつきましては、現状把握後、検討していきます。

また、企業の社会的責任として、震災復興に本格的、継続的に取り組むにあたり、平成234月より1年間、取締役の月例報酬の10%を自主返上し、危機対応にあてることにしました。

なお、「震災復興支援室」のメンバーは、社内からの数十人の応募者の中から、福島市出身の女性社員も含め6名が選ばれました。

 

http://www.ds-pharma.co.jp/

http://www.rohto.co.jp/

 

2011/04/04(月) 18:04