GE30%達成に努力 日本ジェネリック製薬協会
日本ジェネリック製薬協会(GE薬協)は、3月17日に総会を開催し、平成23年度事業計画・収支予算を議決しましたが、今回の大規模災害に対する医薬品の供給体制等の対応について協議し、事務局の対策本部と流通適正化委員会及び同委員会内に設置されている安定供給特別チーム間で連絡調整を図り、協力体制を築いたうえで、政府の対策本部や関係団体と連絡調整を図り、必要な対策を進め、「被災地域で医療を受けられる方々に必要なジェネリック医薬品を安定的に供給するよう、会員一丸となって最大限の努力をする」ことを確認したほか、GEの使用促進については官民挙げてのさらなる促進に向けての努力とコンプライアンスを推進し、平成24年度までにGE数量シェア30%を確実に達成するため、引き続きGEの使用促進への取り組みを最重要課題として取り上げています。
GEの使用促進に関しては次の通りです。
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財政難が続くなか、GEは、国、自治体の経費節減のみならず、患者の自己負担、保険者の負担を軽減し、医療保険制度を持続可能にするためのものとして期待されている。
こうしたなか、政府は今年度の医療保険制度上のジェネリック医薬品使用促進策として、調剤薬局の調剤基本料におけるGE調剤体制加算を見直し、GEの使用割合に応じて段階的に調剤基本料を引き上げた。この使用促進により、前年度の数量シェアが20%程度であったものが、年度当初の第1・四半期は数量シェアで22%を超え、今までにない急激な伸びを示した。
しかし、その伸びも第2・四半期に入ると横ばい状態となり、政府の目標である2012年度までの数量シェア30%達成は今後の推移を見ないと確信が持てない状況となった。第3・四半期には再び伸びの回復傾向がみられるが、依然として政府目標の達成の見通しが立たないことに変わりがない。
なお、協会けんぽ(全国健康保険協会)のデータによれば薬局における数量シェアには都道府県によってバラツキがみられる。また、保険者サイドではジェネリック医薬品に切り替えた場合の「差額通知サービス」の取り組みが活発化している。
GEが期待するほど伸びない要因や課題としては、次の事項が考えられる。
1.国民のGEに対する理解は深まっているものの、更に浸透を図っていく必要があること。
2.医療関係者におけるGEの安定供給、品質、情報提供に対する懸念払しょくのために一層の努力を継続していく必要があること。
3.各調剤薬局における取り組みが一段落したという見方もあるが、段階的数量割合(20、25、30%)の分布についてみると、約半分弱は20%に達していない調剤薬局があり、また都道府県別GE調剤率にもバラツキがみられる状況にあり、調剤薬局に対する積極的な広報を継続して行く必要があること。