厚生労働省は、3月7日、「最近の調剤医療費の動向」として、平成22年9月と10月分の調剤医療費の動向を公表、ホームページに掲載しました。
統計は、実数と対前年同期比率に分けられ、全数と電算処理分、0歳以上5歳未満と75歳以上の再掲が紹介されています。数字は、調剤医療費(億円)、処方せん枚数(万枚)、1枚当たり調剤医療費(円)です。なお、電算処理による電算化率は99.3%となっています。
その中で、平成22年4月~10月における全数のデータを紹介しますと、まず、実数では、4月が調剤医療費5,136億円、処方せん枚数6,473万枚、1枚当たり調剤医療費7,934円、5月が4,640億円、6,057万枚、7,661円、6月が4,901億円、6,409万枚、7,647円、7月が5,047億円、6,419万枚、7,863円、8月が4,776億円、5,877万枚、8,126円、9月が4,821億円、5,928万枚、8,133円、10月が5,066億円、6,399万枚、7,916円です。
また、対前年同期比は、4月が調剤医療費3.6%増、処方せん枚数4.5%増、1枚当たり調剤医療費0.9%減、5月が2.0%増、3.7%増、1.7%減、6月が4.0%増、5.4%増、1.3%減、7月が2.9%増、4.5%増、1.6%減、8月が4.0%増、3.6%増、0.4%増、9月が1.2%増、1.4%増、0.2%減、10月が1.9%減、1.8%減、0.1%減となっています。
合計では、4月~9月は、調剤医療費が29,322億円、対前年同期比3.0%増、処方せん枚数が37,164万枚、対前年同期比3.9%増、1枚当たり調剤医療費が7,890円、対前年同期比0.9%減、4月~10月は、調剤医療費が34,388億円、対前年同期比2.2%増、処方せん枚数が43,564万枚、対前年同期比3.0%増、1枚当たり調剤医療費が7,894円、対前年同期比0.8%減です。
資料は、このほかに○処方せん1枚当たり調剤医療費の報酬別内訳、○年齢階級別処方せん1枚当たり調剤医療費、○内服薬の年齢階級別・薬効分類別各種データ、○都道府県別データ一覧などが盛り込まれています。
処方せん1枚当たり調剤医療費の都道府県別データを全数で見ますと、4月~10月は石川10,295円、福井9,936円、京都9,744円、北海道9,263円、秋田9,173円、長野9,031円、高知9,060円の順で、10月分だけでは石川10,384円、福井10,056円、京都9,762円、北海道9,306円、秋田9,303円、高知9,141円、長野9,118円の順です。
電算化率は、4月~10月の最も高いのが99.5%で北海道や青森、愛知、島根、熊本など11道県で、10月分だけでは島根・鹿児島の99.6%が最も高く、99.5%が9道県です。
参考資料としては、処方せん枚数階級別保険薬局数の比較、後発医薬品割合(数量ベース) 階級別保険薬局数構成割合、後発医薬品割合(数量ベース)・後発医薬品調剤率のデータが付けられていますが、10月分を見ますと、処方せん枚数(1施設当たり処方せん枚数1254枚)の階級別保険薬局数は、200枚未満が12.9%、200枚以上400枚未満が6.7%、400枚以上600枚未満が7.4%、600枚以上800枚未満が9.1%、800枚以上1000枚未満が10.2%、1000枚以上1200枚未満が9.8%、1200枚以上1400枚未満が8.8%、1400枚以上1600枚未満が7.3%、1600枚以上1800枚未満が6.0%、1800枚以上2000枚未満が4.5%、2000枚以上2500枚未満が7.5%、2500枚以上3000枚未満が3.9%、3000枚以上4000枚未満が3.6%、4000枚以上が2.2%となっています。
後発医薬品割合(数量ベース)は20%未満44.0%、20%以上56.0%で、20%未満では、10%未満8.0%、10%以上20%未満35.9%、20%以上では、20%以上25%未満18.7%、25%以上30%未満14.7%、30%以上40%未満16.8%、40%以上50%未満4.1%、50%以上60%未満1.2%、60%以上70%未満0.3%、70%以上80%未満0.1%となっています。
後発医薬品割合(数量ベース)は4月21.8%(対前年同期差3.5ポイント増)、5月22.1%(3.7ポイント増)、6月22.3%(3.8ポイント増)、7月22.1%(3.5ポイント増)、8月22.2%(3.5ポイント増)、9月22.3%(3.5ポイント増)、10月22.5%(3.6ポイント増)で、後発医薬品調剤率は4月46.9%(対前年同期差4.1ポイント増)、5月47.0%(4.1ポイント増)、6月46.8%(4.3ポイント増)、7月48.0%(5.6ポイント増)、8月46.6%(4.0ポイント増)、9月47.0%(3.6ポイント増)、10月47.9%(3.2ポイント増)です。
詳しくは厚生労働省ホームページの下記「最近の調剤医療費の動向」まで。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/database/zenpan/cyouzai_doukou_h22.html