22年度診療報酬改定の結果検証で特別調査を実施
中央社会保険医療協議会(中医協)の第188回総会は、3月2日に開催され、○医薬品の薬価収載、○DPCにおける高額な新規の医薬品への対応、○医療経済実態調査、○平成22年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(平成23年度調査)の実施、○病院医療従事者の負担軽減、などについて審議しました。
平成22年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(平成23年度調査)につきましては、中医協診療報酬改定結果検証部会における平成22年度診療報酬改定の結果検証のための資料を得ることを目的として実施するもので、外部委託により実施することとし、実施に当たっては、調査機関、検証部会委員、関係学会等により構成された「調査検討委員会」により、具体的な調査設計及び集計・分析を行うこととしています。
調査項目は、(1)病院勤務医の負担の軽減の状況調査-病院勤務医の負担の軽減及び処遇改善に係る措置の影響調査・チーム医療に関する評価創設後の役割分担の状況や医療内容の変化の状況調査、(2)精神入院医療における重症度評価導入後の影響調査、(3)在宅歯科医療及び障害者歯科医療の実施状況調査、(4)回復期リハビリテーションにおける質の評価、がん患者リハビリテーションの創設など、リハビリテーション見直しの影響調査、(5)在宅医療の実施状況及び医療と介護の連携状況調査、(6)後発医薬品の使用状況調査です。
調査スケジュールは、4月に調査機関の決定、4~5月に調査検討委員会における調査設計、調査票等の検討、6月に総会での調査票の承認、7~8月に調査実施・調査票回収、集計、8月に調査検討委員会による調査票(速報版)の検討、9月に調査結果(速報)の総会への報告となっています。
この中で、「後発医薬品の使用状況調査」は、平成22年度診療報酬改定で実施された後発医薬品の使用促進策により、保険薬局における後発医薬品の調剤状況や備蓄状況、保険医療機関における後発医薬品の使用状況や医師の処方などがどのように変化したかを調査するとともに、医師、薬剤師及び患者の後発医薬品に対する意識の調査等を行うもので、調査客体は保険薬局、保険医療機関及び患者(具体的な抽出方法及び客対数は調査検討委員会で決定)です。なお、平成22年度調査における客対数(括弧内は回収状況)は、保険薬局が1,500施設(58.0%)、保険医療機関は病院1,500施設(38.3%)、診療所2,000施設(33.1%)、医師は保険医療機関調査の対象となった病院に勤務する外来担当の医師、1施設につき診療科の異なる2人(708人)、患者は調査日に保険薬局に来局した患者、1施設最大4人(1,788人)でした。
主な調査項目は、◇保険薬局で受け付けた処方せんについて、「後発医薬品への変更不可」欄への処方医の署名の状況、◇保険薬局における後発医薬品への変更調剤(含量違い又は類似する別剤形の後発医薬品への変更調剤を含む)の状況-変更調剤数、変更不可の理由、変更における問題点等、◇医薬品の備蓄及び廃棄の状況-先発頻・後発品のそれぞれの備蓄状況の変化、後発医薬品導入による備蓄・廃棄数の変化等、◇後発医薬品についての患者への説明状況-説明内容、説明に対する患者の反応、説明による変更調剤の状況等、◇後発医薬品に変更することによる薬剤料の変化、◇保険医療機関(入院・外来)における後発医薬品の使用状況(後発医薬品使用体制加算の算定状況を含む)、◇後発医薬品の使用に関する医師、薬剤師及び患者の意識-医師の後発医薬品に関する考え方、医師の薬局による変更調剤に対する考え、患者の変更調剤に関する考え等、です。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000136yg.html