matsuda's blog

日本製薬工業協会が「企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドライン」

日本製薬工業協会は、このほど、「企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドライン」を策定し、32日に公表するとともに、ホームページにも掲載しました。

日本製薬工業協会(略称:製薬協)は、1968年設立の研究開発指向型製薬企業67社が加盟する任意団体で、現在、会長は長谷川閑史氏(武田薬品工業株式会社社長)が務めています。

公表に当たって、長谷川会長は次の声明を発表しています。

 

この度、日本製薬工業協会は標記のガイドラインを策定し、医療機関等に関わる企業活動の情報を公開することにいたしました。

新薬の研究開発から製造販売に至るすべての段階で、私どもと医療機関・医療関係者の皆様とは緊密な連携が必要であることは言うまでもありません。一方、その透明性を確保していくことで、製薬産業が医療機関・医療関係者の皆様と連携して医学・薬学をはじめとするライフサイエンスの発展に寄与していること及び、その活動は高い倫理性を担保した上で行われていることについて広く理解を得ることが重要であると考えます。

また、すでに海外はもとより我が国におきましても文部科学省、厚生労働省、日本医学会等において利益相反マネージメントへの取組みが進んでいることから、日本製薬工業協会もこれらの取組みに参画していくことといたしました。

私どもはこのガイドライン策定を機に、より透明性の高い企業活動に邁進してまいります。医療機関・医療関係者の皆様におかれましては、このガイドライン策定の趣旨についてご理解を賜り、ご協力をいただきますようお願い申し上げます。

 

なお、「ガイドライン策定にあたって」と題して、○研究開発型製薬企業の使命-国民、患者さんの健康への貢献、○製薬企業と医療機関等との協働-新薬創出、安全対策への努力、○医薬品の適正使用のための情報提供・収集-くすりを育てる努力、○透明性ガイドラインの必要性、について示しており、ガイドラインでは、「会員会社の活動における医療機関等との関係の透明性を確保することにより、製薬産業が、医学・薬学をはじめとするライフサイエンスの発展に寄与していること及び、企業活動は高い倫理性を担保した上で行われていることについて広く理解を得ることを目的とする」として、「透明性に関する指針」には、(1)会員会社の姿勢、(2)公開方法、(3)公開時期、(4)公開対象(研究費開発費等、学術研究助成費、原稿執筆料等、情報提供関連費等、その他)の項目が記載されることが望ましい、としています。策定に当たっては、2012年度分を2013年度に公開することを前提に準備を進めるよう求めています。

 

日本製薬工業協会のリンク先は下記の通りで、「メディアのためのニュースリリース」及び「製薬協について」の「自主基準」に掲載されています。

 

http://www.jpma.or.jp/

2011/03/05(土) 00:00