matsuda's blog

2012年1月

薬学的管理・指導の充実や調剤報酬の適正化・合理化 中医協で論議

中央社会保険医療協議会の第219回総会は、130日に開催され、診療報酬改定について論議しましたが、個別改定項目において、「質が高く効率的な医療の実現」の「調剤報酬の評価」として、「薬学的管理及び指導の充実」及び「調剤報酬における適正化・合理化」について提示されました。

 

<薬学的管理及び指導の充実>

1 基本的な考え方

1.お薬手帳を通じて薬剤情報を共有することの有用性が再認識されていることから、薬学的管理指導のさらなる質の向上を図るため、薬剤服用歴管理指導料と薬剤情報提供料を包括的に評価する。また、医薬品のさらなる適正使用を図るため、薬歴を活用した残薬確認についても評価する。

 2.特に安全管理が必要な医薬品(ハイリスク薬)が処方されている場合の算定要件を明確化するための見直しを行う。

 3.乳幼児への薬学的管理指導に関しては、現行では、調剤技術料(自家製剤加算及び計量混合加算)の中で調剤から薬学的管理指導に至る内容が評価されているが、点数設定を含め、現行の扱いを整理するとともに、薬剤服用歴管理指導料への加算を新設する。

 

 第2 具体的な内容

1.残薬確認も含めた薬剤服用歴管理指導料の包括的評価の充実

薬剤情報提供料を廃止し、お薬手帳を通じた情報提供を算定要件として薬剤服用歴管理指導料の中で包括的に評価する。

   また、薬歴を活用した残薬確認も薬剤服用歴管理指導料の算定要件として評価を充実する。

 2.特定薬剤管理指導加算(ハイリスク薬)の算定要件の明確化

   特定薬剤管理指導加算の算定要件である、ハイリスク薬が処方された患者に対して行う、その効果や関連副作用の有無等の確認内容等をより明確化する。

 3.乳幼児(6歳未満)への服薬指導の薬学的管理指導における評価

   乳幼児(6歳未満)の処方せんを受け付けた場合であって、乳幼児が安全に、又は容易に服用できるよう、乳幼児への服薬指導を行った場合、現行では調剤料における「特別の乳幼児製剤」の加算の中で評価されているが、この調剤料における加算項目を削除するとともに、薬剤服用歴管理指導料の加算(乳幼児服薬指導加算)を新設する。

 

<調剤報酬における適正化・合理化>

1 基本的な考え方

調剤報酬の中で適正化できる以下の事項について見直しを行う。

1.基準調剤加算の施設基準については、地域医療を応需する「かかりつけ薬局」のあるべき方向性等を考慮し、備蓄医薬品の品目数の見直しを行うとともに、特定の医療機関の診療時間等に応じた開局時間を設定している薬局については施設基準を満たさないこととするよう見直す。

 2.薬学管理料における、調剤情報提供料、服薬情報提供料等については、一連の調剤・薬学的管理指導行為の中で算定されるものであるため、整理・統合する方向で見直しを行う。

 

 第2 具体的な内容

1.基準調剤加算の施設基準の見直し

基準調剤加算の施設基準に、開局時間に係る要件を設けるとともに、備蓄医薬品数は実態等を踏まえた品目数とする。

地域の保険医療機関の通常の診療時間に応じた開局時間となっていることを明記する。

なお、備蓄品目数は、基準調剤加算1は500品目以上を700品目以上に、基準調剤加算2700品目以上を1000品目以上とする。

 2.調剤情報提供料、服薬情報提供料等の見直し

   調剤情報提供料、服薬情報提供料及びその加算である服薬指導情報提供加算については廃止し、これらを統合した評価として、新たに服薬情報等提供料を新設する。

   算定要件として、「処方せん発行保険医療機関から情報提供の求めがあった場合又は薬剤服用歴に基づき患者に対して薬学的管理及び指導を行っている保険薬局が当該患者の服薬等に関する情報提供の必要性を認めた場合において、当該患者の同意を得て、当該患者が現に診療を受けている保険医療機関に対して、服薬状況等を示す情報を文書により提供した場合に月1回に限り算定する」と明記する。

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000021670.html

2012/01/31(火) 16:51

医療用麻薬処方日数制限の緩和を論議 中医協

中央社会保険医療協議会の第219回総会は、130日に開催され、診療報酬改定における個別改定項目において、「充実が求められる分野」の「がん医療の推進」に関して、「医療用麻薬処方日数(14)制限の緩和」が提示されています。

医療用麻薬処方日数制限の緩和については、基本的な考え方として、「麻薬及び向精神薬取締法に規定する麻薬の処方については、基本的に一度に14日分が限度とされているが、一部30日分を処方することが認められている」が、「在宅での緩和医療を推進するため、医療用麻薬製剤について、医療の実態を踏まえ」て見直しを行うこととし、具体的には「緩和医療のさらなる推進の観点から、現場のニーズを踏まえて、医療用麻薬である4製剤について、30日分処方に改める」としています。

4製剤は、コデインリン酸塩(内用)、ジヒドロコデインリン酸塩(内用)、フェンタニルクエン酸塩の注射剤(注射)、フェンタニルクエン酸塩の経皮吸収型製剤(外用)です。

 

 また、「効率化余地がある領域の適正化」の「相対的に治療効果が低くなった技術等」に関して、「ビタミン剤の取扱い」が挙げられています。

 これは、「ビタミンB群及びビタミンC製剤について、従来から『単なる栄養補給目的』での投与は算定不可となっているが、この考え方は他のビタミン製剤についてもあてはまることから、全てのビタミン製剤についても同様の対応とする」もので、具体的には、「ビタミンB群製剤及びビタミンC製剤以外のビタミン製剤についても、『単なる栄養補給目的』での投与は算定不可とする」こととしています。

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000021670.html
2012/01/31(火) 14:20

たばこ対策への評価 病院の禁煙実施で診療報酬算定要件見直し論議

中央社会保険医療協議会の第219回総会は、130日に開催され、診療報酬改定について論議しましたが、個別改定項目において、「充実が求められる分野」の「生活習慣病対策の推進」が提示され、「たばこ対策への評価」が盛り込まれています。

基本的な考え方としては、「受動喫煙による健康への悪影響は明確であり、公共の場においては原則として全面禁煙を目指しているが、屋内全面禁煙を実施していない病院がみられることを勘案し、生活習慣病患者、小児、呼吸器疾患患者等に対する指導管理にあたっては、緩和ケア病棟等の現状にも配慮しつつ、屋内全面禁煙を原則とするよう要件の見直しを行う」とし、具体的には、「生活習慣病、小児、呼吸器疾患患者等に対する入院基本料等加算及び医学管理等を算定する場合には、原則屋内全面禁煙を行うよう要件を見直す」としています。

対象となる入院基本料等加算及び医学管理等の例として、総合入院体制加算、乳幼児加算・幼児加算、がん診療連携拠点病院加算、悪性腫瘍特異物質治療管理料、小児特定疾患カウンセリング料、生活習慣病管理料、がん治療連携計画策定料など22項目が挙げられています。

施設基準としては、次の通り示されています。

① それぞれの施設基準に加え、当該保険医療機関の屋内が禁煙であること。

② 保険医療機関が建造物の一部分を用いて開設されている場合は、当該保険医療機関の保有又は借用している部分が禁煙であること。

③ 緩和ケア病棟入院料、精神病棟入院基本料、特定機能病院入院基本料(精神病棟)、精神科救急入院料、精神急性期治療病棟入院料、精神科救急・合併症入院料、精神療養病棟入院料を算定している病棟においては分煙でも差し支えない。

④ 分煙を行う場合は、喫煙場所から非喫煙場所にたばこの煙が流れないことはもちろんのこと、適切な受動喫煙防止措置を講ずるよう努めること。喫煙可能区域を設定した場合においては、禁煙区域と喫煙可能区域を明確に表示し、周知を図り、理解と協力を求めると共に、喫煙可能区域に未成年者や妊婦が立ち入ることがないように、措置を講ずる。例えば、当該区域が喫煙可能区域であり、たばこの煙への曝露があり得ることを注意喚起するポスター等を掲示する等の措置を行う。

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000021670.html

 

2012/01/31(火) 14:18

一部負担金のポイント付与禁止で意見提出 日本薬剤師会

日本薬剤師会は、124日、「一部負担金の支払分に係るポイント付与を原則禁止する一部改正案」のパブリックコメント募集に関して意見を提出、同日付で都道府県薬剤師会会長宛てに通知しました。

正式には、「保険医療機関及び保険医療養担当規則」及び「保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則」並びに「高齢者の医療の確保に関する法律の規定による療養の給付等の取扱い及び担当に関する基準」の一部改正()ですが、意見の内容は次の通りです。

【意見】 療担、薬担および療担基準の一部改正案に賛成します。

【理由】 保険診療・保険調剤の一部負担金の支払分をポイント付与する行為については、以下に挙げる主な理由から、早急に見直すこと(すなわち、禁止すること)が必要であると考えます。

 1.保険薬局における健康保険事業の健全な運営を損なう恐れがある。

 2. 間接的もしくは結果的に、一部負担金を減免することになる可能性が非常に高い。

 3.保険調剤時の過剰な景品類の提供に繋がるなど、保険薬局の本来業務という観点から見れば、不適切もしくは過剰なサービス行為である。

  4.医療保険の費用の一部は公費(税金)であることを考えると、公的医療保険制度には馴染まない行為である。

  5.患者が保険薬局を選択するにあたっては、保険薬局が懇切丁寧に保険調剤を担当し、保険薬剤師が調剤、薬学的管理及び服薬指導の質を高めることによりなされるべきである。

 

http://www.nichiyaku.or.jp/

2012/01/30(月) 14:59

医療事故防止のための販売名変更に係る新規承認申請 厚生労働省が通知

厚生労働省は、125日、医薬食品局審査管理課長・安全対策課長名で、各都道府県衛生主管部()長に対して、「医療事故防止のための医薬品の販売名変更に係る代替新規承認申請の取扱い」について通知しました。また、同時に日本製薬団体連合会会長、米国研究製薬工業協会在日技術委員会委員長、欧州製薬団体連合会在日執行委員会委員長にも通知しています。独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)のホームページ(情報提供ホームページ)で紹介されました。

医療事故防止を図るための医薬品の販売名の取扱いについては、これまで平成4年、12年、17年に通知が発せられ、一般的名称を基本とした記載とするように周知してきましたが、今後、医療事故防止対策等を強化し、より一層の安全対策の推進を図るため、各企業において早期の切替を進めるなど適切に対応するよう、医療事故防止に係る販売名変更代替新規承認申請等を行う場合の取扱いを示したものです。

承認申請の取扱いについては、医療用後発医薬品の薬価基準収載の標準的に時期が、6月及び12月とされ、原則として215日及び815日までに薬事法に基づく承認を受けた医療用後発医薬品が対象とされていることから、以下の取扱いとすることとされています。

(1)平成2421日から214日に間の申請された品目については、平成24815日までを目途に商品することとする。

(2)平成2481日から814日に間の申請された品目については、平成25215日までを目途に承認することとする。

(3)平成2521日から214日に間の申請された品目については、平成25815日までを目途に承認することとする。

(4)平成2581日から814日に間の申請された品目については、平成26217日までを目途に承認することとする。

 (5)平成2623日から214日に間の申請された品目については、平成26815日までを目途に承認することとする。

(6)平成2681日から814日に間の申請された品目については、平成27216日までを目途に承認することとする。

 

http://www.pmda.go.jp/

 

 

2012/01/27(金) 16:33

相双地域等医療・福祉復興支援センター設置 厚生労働省

厚生労働省は、緊急時避難準備区域であった相双(そうそう)地域等において、地域における医療及び福祉を確保するため、現地のニーズの把握や医療機関・福祉施設(介護保険・障害、子供等)の従事者確保の支援等を行うため、福島県相双保健福祉事務所内に、「厚生労働省相双地域等医療・福祉復興支援センター」を設置することになりました。

なお、従来、「厚生労働省相双地域医療従事者確保支援センター」で実施してきた業務は新しいセンターで引き続き実施します。また、従来の相双地域に加え、いわき市においても活動の予定です。

センターの概要は、スタッフは厚生労働省職員を現地に派遣・常駐し、次の業務を行います。業務開始は127日です。

①現地におけるニーズの把握

 →医療機関、福祉事業者等の実情、ニーズ等を把握

②関係機関との連絡調整

 →集められた情報や要望を基に、地元自治体及び地元医療機関・福祉事業者の課題を、福島県及び東日本大震災復興対策本部福島現地対策本部とも共有し、課題解決に向け関係機関と調整

③支援活動

 →引き続き全国の医療関係団体で構成される「被災者健康支援連絡協議会」と連携し、医療従事者の確保に向けて支援

  →全国社会福祉協議会、福祉医療機構及び様々なNPONGO等と連携し、早期の福祉事業の再開等に向けて実施

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000218dr.html

2012/01/27(金) 15:40

沢井製薬がジェネリック医薬品に対する意識調査

沢井製薬は、119日、ジェネリック医薬品に対する意識調査の結果を発表しました。

平成23114日から6日の3日間、過去3ヵ月以内に薬を処方・調剤された患者さん400名、医師300名、薬剤師300名を対象に、ジェネリック医薬品に対する意識調査を実施したもので、この調査は毎年実施していますが、今回から対象に医師を追加しました。調査はインターネットで実施しています。

「ジェネリックの環境変化 患者さんの58.1%が依頼・推薦を体験」とまとめられていますが、概要は次の通りです。

     患者さんの約6割がジェネリック医薬品を依頼もしくは推薦された経験あり

 医師・薬剤師に対してジェネリック医薬品を処方・調剤して欲しいと依頼した患者さんは28.8%(前回25.3%)、医師・薬剤師から勧められた患者さんは29.3%(24.8%)となり、58.1%(50.1%)もの患者さんが医療現場でジェネリック医薬品を依頼もしくは推薦されたことがわかりました。一方、「自ら頼んだこともないし、医師・薬剤師から勧められたこともない」患者さんが41.9%(49.9%)と、依然としてジェネリック医薬品を依頼もしくは推薦された経験のない方も多いことがわかりました。

     ジェネリック医薬品の基本的な特徴に関する認知に差

 患者さん、医師、薬剤師のジェネリック医薬品の特徴に関する認知度合を比較すると、「新薬と同じ主成分・同等の効き目」、「新薬の特許期間満了後に発売されるお薬」は、3者とも70%を超える高い認知となりました。一方、「患者さん個人の自己負担額の軽減につながる」、「国全体の医療費削減につながる」、「様々な薬効群で展開」では差が見られ、さらに「薬を飲みやすいように製剤工夫されている」、「2012年度までに数量シェアベース30%が政府目標である」といった項目では、医師と薬剤師の間にも大きな差が見られ、医療従事者の間でジェネリック医薬品の基本的な特徴認知に差があることがわかりました。

 

沢井製薬のホームページのニュースリリースで詳細を見ることが出来ます。

 

http://www.sawai.co.jp/
2012/01/24(火) 16:49

一般用医薬品販売制度定着状況調査結果で見解表明 日本薬剤師会

119日に、厚生労働省から「平成22年度一般用医薬品販売制度定着状況調査」の結果が公表されましたが、これを受けて、日本薬剤師会は20日に見解を表明しました。

見解は次の通りです。

 

昨日、厚生労働省から「平成22年度一般用医薬品販売制度定着状況調査」の結果が公表されました。本調査は、昨年同様、薬局及び薬店における、専門家の勤務状況(名札の着用状況等)、区分陳列の状況、情報提供の状況等について実施されたものです。

 

今回公表された調査結果では、第一類医薬品販売時の薬剤師による情報提供について、平成21年度の同調査に比して、その実施率は上昇しているものの、文書を用いての情報提供については「不十分である」という実態が明らかになったと受け止めざるを得ません。

本会では、平成21年度の同調査結果を受けて、全国都道府県薬剤師会に対して役員等が会員薬局・店舗を訪問し、会員への直接指導を行う等の具体的な行動指針を示し、調査結果の改善に向けて取り組んでまいりました。しかし、未だ販売体制に不備が見られることは、薬事法の遵守という観点のみならず、医薬品適正使用の確保を担う薬剤師としての職能発揮という側面から重く受け止めなければならず、誠に遺憾であります。

 

ついては、本日、会員薬局向けに緊急のFAXニュースを送信し、会員薬局・店舗の体制の再点検を促すと共に、早急に都道府県薬剤師会、支部薬剤師会を通じて、薬事法遵守の徹底を図ることと致しました。また、今回の調査結果を重く受け止め、218日に都道府県薬剤師会会長並びに一般用医薬品販売制度に係る担当者を招集し、今回の調査結果を直接伝えるとともに、すべての会員が薬事法を厳格に遵守するよう、また、第一類医薬品販売時の薬剤師による文書を用いた情報提供の確実な実施等、法の遵守について徹底した会員指導をお願いする予定です。

 

本会としては、今回の調査結果を真摯に受け止め、指摘された実態を早急に改善させ、国民の皆様が安心して一般用医薬品を使用できる環境の構築に向け、直ちに行動を開始する覚悟であることをお知らせ致します。

 

http://www.nichiyaku.or.jp/

2012/01/23(月) 16:00

平成22年度一般用医薬品販売制度定着状況調査結果を公表 厚生労働省

厚生労働省は、119日、「平成22年度一般用医薬品販売制度定着状況調査結果報告書」を公表しました。

一般用医薬品は、効能効果とともにリスクを併せ持つものであり、現に一般用医薬品による副作用も発生しています。このため、一般用医薬品の販売制度は、「国民による医薬品の適切な選択、適正な使用に資するよう、薬局・薬店などにおいて専門家による相談応需及びリスクの程度に応じた情報提供などが行われる体制を整備する」ことを理念として薬事法が改正され、平成216月より施行されました。

厚生労働省では、一般用医薬品の販売制度の実効性を確保するため、一般消費者の立場から制度の定着状況を点検・調査する「平成22年度一般用医薬品販売制度定着状況調査」を実施しました。このほど、当該調査の結果報告書がまとまったことから公表したものです。

今回の調査結果では、第1類医薬品に関する説明の際に文書を用いていない事例が多い、郵便等販売により離島居住者・継続使用者以外の者に第2類医薬品を販売している事例が多いなど、制度の定着が十分でない状況が示されています。このため、厚生労働省では、自治体に対し監視指導の強化を依頼するとともに、販売業者が自己点検を行い、制度の遵守の徹底を図るよう関係団体に対し通知を発出しました。

調査は、みずほ情報総研が委託を受けて実施し、(1)薬局・薬店の店舗販売に関する調査では、調査員が一般消費者の立場で、全国6,829件の薬局・店舗販売業の店舗を訪問し、一般用医薬品の販売制度に係る事項を中心に、店舗での販売状況等について調査を実施。調査期間は平成2212~平成232月。主な調査項目は①医薬品のリスク分類別の陳列状況、従事者の名札着用状況、②店舗での情報提供、相談対応の状況、など。(2)その他では、①郵便等販売に関する調査:ウェブ上で一般用医薬品を取り扱っている販売サイト200件を対象として、一般用医薬品に関するウェブ上の情報記載、郵便等販売の状況等を調査、②配置販売に関する調査:調査員が調査期間中に配置販売業者の訪問を受けた事案(52)について、陳列状況、相談対応の状況等を調査しました。

調査結果のポイントは次の通りです。

<薬局・薬店の店舗販売に関する調査>

       1類医薬品を購入しようとした際に「説明があった」のは90.6%であったが、「文書を用いて詳細な説明があった」は31.5%、「口頭のみの説明だった」は59.1%であった。

 ※第1類医薬品の販売時には、薬剤師が、文書を用いて適正使用に必要な情報を説明しなければならない。 

       1類医薬品に関する質問に対して「適切な回答があった」のは75.2%であった。

       2類医薬品に関する質問に対して「適切な回答があった」のは84.7%であった。

<郵便等販売に関する調査>

       離島居住者・継続使用者ではない調査員が第2類医薬品を郵便等販売により「購入できた」のは67.4%であった。

     薬局等は、離島居住者・継続使用者を除き、第2類医薬品を郵便販売等することはできない。今回、離島居住者・継続使用者ではない調査員が調査を実施。

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000205gu.html

 

2012/01/23(月) 15:58

みんなスマイルキャンペーンアンケート結果報告 日本OTC医薬品協会

OTC医薬品の有力メーカーによって創設された日本大衆薬懇談会を前身として1985年に設立された日本OTC医薬品協会(JSMI)は、119日、ホームページで「2011年みんなスマイルキャンペーンアンケート結果報告」を掲載しました。

この報告書は、JSMIのウェブサイト「上手なセルフメディケーション」で20117~8月に実施したアンケートの結果を取りまとめたものです。

応募者のプロフィールでは、応募者数は9,050名に達し、過去最高の応募となりました。男女別では、女性が2/3(65.5%)を占めますが、過去のキャンペーンと比較すると、男性の応募者が大幅に増加しました。懸賞サイトで告知をしたことによるものと考えられます。年代別では、女性は30~40歳代、男性は40~50歳代の応募が多い結果となりました。男女併せると20~30歳代で全体の半数を超えており、若年層の応募が増加しました。職業別では、会社員(40.7%)と主婦(36.1%)に集中しており、前回同様この2つで全体の8割近くを占めます。また、無職も4.0%6.9%と増加しています。

 

1 このサイトをどこで知りましたか?

今回は「懸賞サイトまたはそのメールマガジン」が、65.3%という圧倒的多数となりました。2番目に多い「製薬会社のトップページの告知や健康関連サイトの広告」も過去最多となりました。「WEB検索の結果」も増加しており、インターネットを介したこの三つの流入経路で全体の89.4%を占めます。

 

2 『OTC』もしくは『OTC医薬品』という言葉をどこで知り(聞き)ましたか?

「テレビ・新聞・雑誌」は減少し、「薬局・薬店・コンビニエンスストア」「当協会のサイトと「製薬企業のホームページ」がそれぞれ微増しています。薬事法改正関連のニュースが収束して、マスコミで取り扱われることが少なくなったことが原因だと考えられます。

一方、OTC医薬品という言葉を「知らない」という回答は未だに30%近くありますが、前回と比較して少しずつ認知が広まっていることも確認できました。

 

3 OTC医薬品が「第1類医薬品」「第2類医薬品」「第3類医薬品」の3つのグループに分類されたことをご存知ですか?

医薬品の分類表示について、「知らない」と答えた方が過半数(52.2%)で、前回の45.8%より増えてしまったのは新規応募者が増えたことによるものと考えられます。

 

4 かぜをひいた時や胃腸の調子が悪い時に、あなたはどうしますか?

軽い病気のケアに、「医療機関に行く」と答えた方が30%近くあり、前回より大幅に増加しました。「OTC医薬品を服用する」と「医薬品を使用せず様子を見る」が減少しました。

5 問4で「OTC医薬品を服用する」を選んだ方は、その理由は何ですか?

OTC医薬品を選んだ理由は、「症状が軽かったから」が75%を占めました。「時間がなかったから」は予想に反して20%以下という結果です。このことから、生活者は症状が重い場合、たとえ時間的余裕がなくても医療機関で受診することを優先していると考えられます。

 

6 「第1類医薬品」は購入する際、薬剤師からの説明が義務づけられていますが、ご存知ですか?

「第1類医薬品」の説明義務に関しては、7割近くの方が「知っている」と答えています。問4で、OTC医薬品が3つのグループに分類されたことを「知らない」と答えた方が過半数ありましたが、少なくとも「第1類医薬品」の存在だけは認知されているようです。

 

7 薬剤師から説明を受けることについて、どのように感じますか?

薬剤師から説明を受けることについては、70%近くの方が「説明を受け、相談できることはありがたい」と答えています。今回は新規の応募者数が増加しましたが、ほぼ前回と同様の結果となっていますので、老若男女の広い層が薬剤師の説明を求めていることが考えられます。

 

8 OTC医薬品の購入についてどのように感じますか?(複数回答可)

「コンビニ・スーパーが増え便利になった」と「効き目や副作用の説明をしてくれる機会が増えて安心できる」が多く、「不便」や「面倒」と答えた方が少ない結果となりました。改正薬事法の施行後、生活者にとっては利便性が上がっていると考えられます。

 

9 OTC医薬品も医療費控除の対象となることをご存知でしたか?

「いいえ」の回答が65%と、前回とほぼ同様の結果となりました。OTC医薬品が医療費控除の対象となることについて認知が広がっていないことが分かりました。

 

http://www.jsmi.jp/

2012/01/19(木) 17:24