matsuda's blog

2011年5月

エーザイが米国大規模竜巻被災者を救済支援

エーザイは、米国南部で本年4月に発生した大規模竜巻による被災者に対する救済活動のため、米国赤十字社に対して20USドル(1,600万円)を寄付することを決定しました。523日にホームページで発表しています。

同社は、決定した義援金により、米国赤十字社による米国の地方と中央の救済活動を支援します。地方に寄付される、10USドルは同社の米国における製造施設があるノース・カロライナ州研究学園都市、リサーチ・トライアングル・パーク地域の米国赤十字社支部を通して、大規模竜巻に襲われたノース・カロライナ州の被災者の救援活動を支援します。

また、中央に寄付される10USドルは、米国赤十字社災害救済ファンドとして、今回の大規模竜巻に襲われたすべての州の救済活動を支援します。

 

http://www.eisai.co.jp/index.html

2011/05/23(月) 18:01

ジョンソン・エンド・ジョンソンが新社会人対象に禁煙に関する意識調査

禁煙補助剤「ニコレットシリーズ」を展開するジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社コンシューマーカンパニーが運営する「ニコレット禁煙支援センター」では、20112月、就職を控えた全国の男女516(2025)を対象に「禁煙に関する意識調査」を実施しました。519日、ホームページでその結果を公表。「新社会人の9割は非喫煙者、7割は『上司はノンスモーカーを希望!』、喫煙者の肩身がますます狭くなる昨今、『タバコはかっこいい!』はもはや過去?」と、いまどき新社会人の喫煙事情を報告しています。

発表では、「大きな話題となった昨年10月のタバコ税増税など、タバコを取り巻く環境は変化を続けています。そんな中、新社会人の喫煙率は男女ともに非常に低く、『喫煙』に対してはマイナスイメージを多く抱いていることが今回の調査から明らかになりました。『タバコを吸う事はかっこいい』と思われていた時代は、もはや過去になってしまったのでしょうか」として、タバコに注目が集まる531日の世界禁煙デーを前に調査結果を報告しています。

サンプルは、2011年春に新社会人になる全国の2025歳の男女516(男女比50:50)で、調査は、インターネットにより225日と26日に実施されました。

詳細は下記リンク先で参照できますが、トピックスは下記の通りです。

     平成21年の全国平均喫煙率は23.4(厚生労働省の平成21年国民健康・栄養調査)ですが、今回の調査では、タバコを習慣的に吸っている新社会人はわずか7.0%。さらに、喫煙者の80.0%が「禁煙しようと思っている」と回答。

     新社会人の約7割が「上司はノンスモーカーを希望!」、9割以上が「恋人はノンスモーカーを希望」

     新社会人が、タバコを吸っているサラリーマン・OLに対して抱くプラスイメージは4年前に比べて大幅ダウン!

     分煙では物足りない??4年前に比べ、煙のない職場環境を求める新社会人が増加

     新社会人の51.6%が、上司やチームとの飲み会には積極的に参加!

 

http://www.jnj.co.jp/

 

2011/05/23(月) 17:39

日本製薬工業協会が節電対策で会長声明

日本製薬工業協会(会長:手代木功氏、塩野義製薬代表取締役社長)は、519日、東日本大震災に伴う節電対策について、会長声明を発表しました。声明は次の通りです。なお、日本製薬工業協会事務局では、電力消費のピーク時対策として、71日から930日までの期間で勤務時間を30分早め、終業時間を午後430分とします。

 

東日本大震災に伴う節電対策について(会長声明)

 

 東日本大震災に伴い、政府から要請のあった節電対策については、製薬産業界としては最大限の協力をしてまいります。

 当協会としては、政府目標に従った節電対策の実行を会員会社に要請をしました。具体的には、日本製薬団体連合会が策定したガイドラインに示す各種節電対策を各社の事情に応じて実行します。

 各社の事業所でも冷房、照明の節電、営業時間の変更等、関係の皆様方にご迷惑、ご不便をお掛けすることもあるかと存じます。

 また、MRもネクタイを外す等のクールビズで医療機関へ訪問させていただく機会もあるかと存じます。

 関係の皆様方におかれましては、今回の対策の趣旨をご理解いただき、ご協力のほどお願い申し上げます。

 

http://www.jpma.or.jp/

 

 なお、日本製薬団体連合会の「製薬業界における使用電力抑制に関する取組み」は、420日付でまとめられたもので、「東日本大震災により発生した福島第一原子力発電所事故などの影響により、東京電力等の電力供給が大幅に減少し夏場の電力使用量制限なども検討される中、日本製薬団体連合会は、政府基本方針に則り、製薬業界としてのピーク時電力使用量抑制の基本指針を自主的に設定し、各団体および各企業においてその実現に向けた各種取り組みを推進する」とし、基本指針、実施ガイドラインなどを示しています。

 「基本指針」は、「生命関連産業である製薬業界は、東日本大震災下においても変わらず国民の健康維持を堅持するため、医薬品の継続的かつ安定的な供給が求められている。その社会的使命を今後も確実に担いつつ、現在、社会的な喫緊な課題となっているピーク時使用電力量の抑制についても、製薬業界を挙げて最大限の努力を以って自主的に取組んでいく」としており、ピーク時使用電力抑制計画として、本年6月から9月までの平日午前10時から午後9時までのピーク時使用電力について、前年比25%以上の抑制(5月に15%以上に変更)を目指すこととし、「行動方針」として、日常における節電対策の推進、生産を中心とした事業活動の休日等への一部シフトを挙げ、実施ガイドラインを示しています。

 

http://www.fpmaj.gr.jp/

 

 

 

2011/05/23(月) 14:26

チーム医療実証事業協議 チーム医療推進方策検討WG

厚生労働省のチーム医療推進方策検討ワーキングループ(WG)の第8回会合は、518日に開催され、「チーム医療推進のための基本的な考え方と実践的事例集()」について審議したほか、チーム医療実証事業を決定しました。

 チーム医療推進会議及びチーム医療推進方策検討ワーキンググループでは、チーム医療の取組の指針として、「チーム医療推進のための基本的な考え方と実践的事例集」をとりまとめるべく議論を重ねていますが、チーム医療実証事業は、この「チーム医療推進のための基本的な考え方と実践的事例集」を踏まえた取組を全国に普及させることを目指し、医療現場の関係者等の協力を得て、これらの取組によって提供可能となる医療サービスの安全性・効果等を実証するものです。

 事業内容は、「チーム医療推進のための基本的な考え方と実践的事例集」を踏まえた取組を実施する施設を「チーム医療実証事業実施施設」に指定し、指定施設から当該取組によって提供可能となる医療サービスの安全性・効果等に関する情報の報告を受けることとしています。指定に係る申請期間は平成2361日から630日まで(事業の実施状況によっては71日以降も追加の申請を受け付ける)、事業の実施期間は平成243月までとなっています。

 指定施設の選定に際しては、様々な規模の施設(大病院、中小規模の病院など)におけるチーム医療、様々な場面(急性期・救急、回復期・慢性期、在宅医療など)におけるチーム医療など様々な取組を実証することを基本方針とし、以下の基準に沿って選定を行います。

 【施設の規模】:400床以上、200399床、20199床、診療所が各10施設程度

 【場面】:急性期・救急の場面において取組を実施する施設、回復期・慢性期の場面において取組を実施する施設、在宅医療の場面において取組を実施する施設が各15施設程度

選定に際しては、「チーム医療推進のための基本的な考え方と実践的事例集」の「5.医科・歯科の連携」、「6.特定の診療領域等におけるチーム医療」又は「7.医療スタッフの業務の効率化・業務負担の軽減」を踏まえた取組を併せて実施する施設も含めて選定を行うこととしています。

 報告書類については、指定施設は、実施した取組に係る安全性・効果等について、平成242月中を目途に報告書を提出する予定です。

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001cnxf.html

 

2011/05/20(金) 17:09

革新的な医療技術の取扱いなど審議 中央社会保険医療協議会総会

中央社会保険医療協議会の第190回総会は、518日に開催され、診療報酬調査専門組織医療機関のコスト調査分科会からの報告、医療機器の保険適用、医療保険における革新的な医療技術の取扱いに関する考え方、精神医療などについて審議し、了承しました。

 この中で、「医療保険における革新的な医療技術の取扱いに関する考え方」については、「先進医療制度の手続、評価、運用の見直し」についての案で、「我が国における、いわゆるドラッグラグ、デバイスラグや、我が国発の新医薬品の開発及び実用化の促進等といった課題については、研究開発の支援や、薬事承認の迅速化等が直接のアプローチとなるが、これに加えて、医療保険制度における先進医療制度についても、こうした課題に資するよう、その運用の見直しを行う」としています。

主なものは下記のとおりです。

 

1.医療上の必要性の高い抗がん剤に関する先進医療の実施について

○原則に加え、海外の実績等から一定の安全性等が確認されている抗がん剤については、開発企業の公募中等、長期間治験が見込まれない場合に、これに係る技術を先進医療の対象とする。

○医療上の必要性が高いとされた抗がん剤については、海外における標準的使用状況の情報を活用し、先進医療としての適格性等を先進医療会議(仮称)において確認することにより、先進医療の対象技術として告示する。

○当該抗がん剤を用いた先進医療を実施可能な医療機関の属性をあらかじめ特定し(医療機関群)、これに該当する医療機関については、実施計画書を審査することにより、実施可能とする。

○実施医療機関において、当該先進医療のデータの質を確保することにより、薬事承認の一定の効率化を図る。

 

2.先進医療の申請に必要な国内での数例の実績の効率化について

○先進医療の対象技術の申請においては、国内において数例の実績があることが求められているが、これを満たさない場合であっても、申請された個々の技術や医療機関の特性に応じて、先進医療の実施を認める。

○申請書における実績の記載に替えて、当該技術を有効かつ安全に実施することができる旨の記載を行う。

 

3.現行の先進医療専門家会議及び高度医療評価会議における審査の整理について

○現行の先進医療専門家会議及び高度医療評価会議における審査の効率化、重点化を図ること、取扱いを迅速に行うことを目的として、両会議における審査を一つの会議において行う。

○新たな会議体:先進医療会議(仮称)は、医療技術に関し専門的学識を有する者、保険診療に精通した者、臨床試験・生物統計に精通した者、医療経済学的な評価に精通した者、法律学の専門家等により構成する。

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001bu83.html

 

2011/05/20(金) 15:11

武田薬品がスイスNycomed社を買収

武田薬品工業は、519日、スイスのチューリッヒに本社を置くNycomed A/S96億ユーロ(株式価値+純負債ベース)で買収することについて、同社の株式保有者と株式譲渡契約を締結し、発表しました。

発表の内容は次の通り(要旨)です。

 

Nycomed社の買収(子会社化)について―グローバルでのさらなる成長に向けて 

 

 当社は、本日、スイスのチューリッヒに本社を置くNycomed A/S96億ユーロ(株式価値+純負債ベース)で買収することについて、同社の株式保有者と株式譲渡契約を締結しました。本買収は、両社の取締役会において全会一致で承認されたものであり、今後、必要な規制当局の承認を受け、当社はNycomed社の株式100%を取得し、90日から120日の間に同社を子会社化する予定です。

 

 本買収は、「11-13中期計画」における、持続的成長の実現に向けた当社の基本戦略を大きく前進させるものです。本買収によって、当社が高いプレゼンスを有する日本および米国の事業に、Nycomed社が広く自社販路を有する欧州および高い成長を続ける新興国の事業基盤が加わり、当社の開発力・販売力が強化され、当社の製品・パイプラインのポテンシャルが一段と高まることになります。さらに、当社は、将来の成長の源泉となり得るファーストインクラスの慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬「Roflumilast」(一般名、欧州製品名:Daxas)を獲得します。

 

Nycomed社は、業績を牽引するブランド品を中心とした医療用医薬品と、新興国でニーズが高い一般用医薬品を事業の柱に、各国・地域の市場環境や医療ニーズに合った多様な製品の提供を強みとして成功を収めています。同社の2010年の年間売上高は28億ユーロ(買収対象外である米国皮膚科事業を除く)であり、欧州での事業強化と新興国での事業拡大に加え、買収初年度から安定的なキャッシュフローを当社にもたらします。

 

 当社は、Nycomed社のチャレンジ精神溢れる新しい企業文化を、創業以来200年以上の歴史の中で培ってきた当社の企業文化に融合することで、新たなタケダへと変革し、多様な人材が世界中でダイナミックに活躍する真のグローバル製薬企業として、引き続き、「優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献する」という経営理念の実現に向けて邁進してまいります。

 

     買収による当社への貢献

     当社の成長戦略(Growth)に大きく貢献

 ・欧州全域における事業基盤の強化

 ・医薬品市場の成長を牽引する新興国における事業拡大

 ・欧州および新興国における開発の専門性や販売力の強化による当社製品・パイプラインの価値向上

 COPD治療薬Daxas(欧州製品名)をドライバーとした力強い成長

     当社の業績に買収直後から貢献

 ・年間売上高を30%強改善

 ・買収に伴う特殊要因除きの営業利益を40%強改善

 ・買収に伴う特殊要因除きのEPS30%強改善

     グローバルでかつ多様な人材が加わることによる企業文化の変革推進

 

http://www.takeda.co.jp/

 

2011/05/20(金) 11:11

東日本大震災に伴う一部負担金免除でQ&A 厚生労働省

厚生労働省は、518日、東日本大震災による被災者に係る医療保険の一部負担金等(窓口負担)免除に関するQ&Aをまとめ、事務連絡を発しました。

 東日本大震災による被災者に係る医療保険の一部負担金等(窓口負担)免除に関しては、「東日本大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律等における医療保険関係の特例措置について」(平成2352日付)等において、特例措置の趣旨及び内容について通知するとともに、周知徹底を要請しましたが、今般、東日本大震災により被災した被災者に係る医療保険の一部負担金等の免除に関するQ&Aを作成したもので、保険局国民健康保険課・高齢者医療課が都道府県民生主管部()国民健康保険主管課()・後期高齢者医療主管課()及び都道府県後期高齢者医療広域連合事務局に対して、保険局保険課が全国健康保険協会に対して、それぞれ通知し、保険者や被保険者などへの周知を要請しています。

 なお、Q&Aは近日中に厚生労働省ホームページに掲載する予定です。

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001cn29.html

 

2011/05/19(木) 14:40

甲状腺ホルモン薬供給再開への取組等で発表 日本医師会

日本医師会は、ホームページで東日本大震災関連情報を随時更新していますが、517日、医薬品関連の情報を更新しました。

 517日付の情報は、「甲状腺ホルモン薬供給再開への取組等について(8)」で、日本内分泌学会、日本甲状腺学会、日本内分泌外科学会、日本甲状腺外科学会、日本小児内分泌学会の関連5学会から、レボチロキシンナトリウム製剤(チラージンS錠等)の供給について、学会員、医療機関、患者家族に周知するものです。

内容は、1.レボチロキシンナトリウム製剤の在庫状況、2.新たな供給ルートの開発の進捗状況、3.長期処方の自粛の部分的解除のお願い、で、あすか製薬とサンドの社内在庫の合計は約2.25か月分となっていること、「有事」に際して承認品の国内生産だけで現時点で直ちにカバーすることはできないが、緊急輸入による供給も合わせれば、供給不足に陥らずにつないで行ける見通しになってきたことを明らかにして、次の通り「長期処方の自粛の部分的解除のお願い」を示しています。

 

◇長期処方の自粛の部分的解除のお願い

 第7(428日付)の時点よりも、2社の社内在庫量が約0.8か月分増加し、2.25か月分となりました。多くの方々のご協力により、さしあたりの供給不足は回避されましたので、3月中旬以来継続してお願いしてきた長期処方の自粛について、再検討すべき時期が来たと考えられます。

 約2か月間にわたる長期処方の自粛の結果、患者宅の家庭内在庫は減少しています。また、受診間隔も短くなっていますので、今後の1か月間には多くの方が受診される予定であると推測されます。この状況で長期処方を全面的に解禁しますと、一挙に大量の処方が行われ、短期間に在庫が底をつく恐れがあります。これを回避するためには、段階的な解除が適切と考えられます。

 すなわち、

 

518日以降のレボチロキシンナトリウム製剤の処方に関するお願い】

 学会員をはじめとする医療従事者は、被災地以外では2か月間(60日間)を限度として処方してくださいますよう、お願い申し上げます。

 

 長期処方の自粛については、厚生労働省からの指導を受けて開始していますが、今回の自粛方法の変更について、当局においても了解をいただいています。

 この先の見通しですが、1か月余り経過したのちに在庫が十分に確保されているようであれば、その時には長期処方の完全解除に進めると期待されます。

 なお、これまで、「学会員をはじめとする医療従事者は、出来る限り必要最小限の最適な処方・調剤に努めて下さい」と繰り返しお願いしてきました。もし、必要量よりも少ない投与量の処方で維持して来られたケースがありましたら、最適な量に復帰していただくようにお願い申し上げます。

 

http://www.med.or.jp/

 

2011/05/18(水) 17:24

テバと大洋薬品工業が戦略的資本提携で合意

世界最大手のジェネリック医薬品メーカーであるテバファーマスーティカル・インダストリーズ(イスラエル)と大洋薬品工業が戦略的資本提携で合意に達し、516日に発表、両社がホームページ上で明らかにしました。「グローバルな経営資源と日本の経営基盤との融合による新たな成長段階へ」と強調しています。テバが、非上場会社の大洋薬品工業の株式の過半数を取得するものです。

両社の発表の概要は次の通りです。

 

本戦略的資本提携により、テバは、大洋薬品工業に対して、テバの原薬(API)、バイオシミラー、その他の製品ポートフォリオならびにグローバルの経営資源を活用出来るように致します。一方、大洋薬品工業は、国内の販売網、生産設備、研究開発、その他の経営基盤についてテバと融合を進めていくことになります。両社は、日本における企業価値を最大化し、共に日本のジェネリック市場をリードすることを目指します。

 

 テバの社長兼CEOであるシュロモ・ヤナイは、今回の戦略的資本提携に関して次のように述べています。

 「今回の戦略的資本提携により、テバは、急成長している日本のジェネリック市場においてリーダー的役割を果たすという、自社の戦略的目標を達成することが出来ます。実際、日本市場において2015年の売上目標である10億ドルも、当初の予定より前倒しで達成できるものと考えています。大洋薬品工業は、日本全国を広くカバーしているほか、最先端の生産設備、そして幅広い製品ポートフォリオを有しています。これらを、世界最大のジェネリックメーカーであるテバの規模や能力と一体化することにより、確かな品質の多様なジェネリック医薬品を、身近に、日本の多くのお客様に提供できることになります。」

 また、ヤナイは続けて「当社は、大洋薬品工業の歴史を尊重しており、経験豊かな現経営陣をテバに迎え入れることを楽しみにしています。」ともコメントしました。

 

 大洋薬品工業の代表取締役社長である島田誠は、本戦略的資本提携に関して次のように述べています。

 「テバとの戦略的資本提携により、規模の拡大を図ることができ、着実な成長を目指すという当社の戦略を後押しするだけでなく、販売、品質管理、生産を含む全ての事業分野を強化することになると考えています。私達は、この戦略的資本提携によって、ステークホルダーからの信頼を高め、これから、確固たるブランドを確立していくことができるものと確信しています。当社は、今後、テバ・グループでの日本における中核メンバーとして、テバとの強力なシナジーを生み出せるように努力して参ります。」

 

 テバは、総額約370億円(4.6億ドル)の現金を株主に支払うことで、非公開会社である大洋薬品工業の発行済株式総数の約57%を取得することについて最終合意しており、加えて、他の全ての株主からも、上限を定めることなく、株式の取得を進める予定です。大洋薬品工業の企業価値は、負債を含めて約1,040億円(13億ドル)になります。本件の買収資金は、手元資金と銀行借入により調達する予定です。

 なお、島田社長は、本件取引完了後も大洋薬品工業の代表取締役社長を務めます。

 テバは、2011年第3四半期末までに本件取引が完了すると想定しています。本件取引の完了は、大洋薬品工業の株主総会における承認と、一般的なクロージング条件の充足を前提としています。

 

 テバ:全世界における従業員は約40,000人、201年純売上高は161億ドル

 大洋薬品工業:従業員は約900人、20113月期売上高は約514億円(見込み)

 

http://www.taiyo-yakuhin.com/

http://www.teva.jp/

 

 

2011/05/17(火) 17:38

お薬手帳の活用も効果 日本薬剤師会が東日本大震災にかかる2ヶ月間の救援活動を公表 

日本薬剤師会は、513日、ホームページに、プレスリリース「東日本大震災に係る薬剤師会の救援活動について」を掲載しました、

 日本薬剤師会では、東日本大震災が発生した311日、直ちに児玉孝会長を本部長とする災害対策本部を立ち上げるとともに、都道府県薬剤師会との連携のもと、被災地における医薬品の安全・安心な供給と使用を確保するため、継続的に薬剤師の派遣等を行っています。今回は、第2報として、2ヶ月間の活動状況の概要を、511日現在でまとめ、発表したものです。

 主な内容は次の通りです。

     派遣した薬剤師数

(1)   派遣薬剤師数

     岩手県:実人数220人、延べ人数 992

     宮城県:実人数843人、延べ人数3,450

     福島県:実人数403人、延べ人数1,417

     茨城県:実人数  4人、延べ人数   13

合計  実人数1,470人、延べ人数5,872

(2)   参加都道府県薬剤師会数

     44都道府県(被災3県を除く)

(3)   派遣種類別の人数

     薬剤師会の支援活動としての派遣(自県対応分を除く):実人数1,149人、延べ人数4,417

     都道府県医師会との連携に基づく派遣(JMATへの参加等):実人数124人、延べ人数521

     都道府県等、自治体からの支援要請に基づく派遣:実人数137人、延べ人数675

     その他による派遣:実人数60人、延べ人数259

この他に、日本病院薬剤師会にも57日現在で、228人の病院薬剤師から派遣協力申出があり、派遣先と活動開始の日程調整が済んだ者から順次、被災地の医療機関に向けて派遣されている。

また、日本チェーンドラッグストア協会および日本保険薬局協会等の関係団体からも、薬剤師派遣や医薬品・衛生用品等の提供がなされている。

     派遣先での活動内容例

(1)   医薬品集積所等での医薬品の仕分け・管理、並びに救護所・避難所への払い出し業務

(2)   救護所・仮設診療所等における被災者に対する調剤および服薬説明

(3)   派遣された医療チームに同行して、処方支援・医薬品の識別・代替医薬品の選択、それに伴う服薬説明等を通じた安全・適正使用の確保

(4)   各避難所を巡回し、避難された被災者からの医薬品に関する相談・服薬説明に加えて、一般用医薬品(OTC薬)の適切な使用とその相談(OTC薬で対応が可能と考えられる被災者に対しては、救護所等での診察の前に薬剤師が症状等を聞き、適切なOTC薬を供給している。これにより、医療チームは多くの患者への対応の診察が可能になっている)

(5)   避難所等における衛生管理並びに防疫対策への協力(ノロウイルス対策としての手指消毒など)

(6)   避難所生活の長期化に伴う、栄養バランスの悪化に対する総合ビタミン剤の供給

     お薬手帳等の服薬情報の活用

今回、救護所で活動している薬剤師は、避難所等へ避難されている糖尿病や高血圧等の慢性疾患の被災者から被災前に使用していた薬を聞き取り、「お薬手帳」に薬剤名等を記載する取り組みを行っている。これにより、医療チームの医師は効率的な診察を行うことができ、多くの患者の診察が可能となっている。

また、医療チームの一員として派遣された薬剤師が、救護所で処方された薬剤名等を「お薬手帳」に記載して配付することで、被災者の方々は処方薬を自己管理し、間違うことなく服用でき、さらにその後別の避難先で診療を受けた場合にも、継続した薬物療法を受けることが可能となっている。

このように、今回の震災では「お薬手帳」の活用が医薬品の安全な使用に効果を挙げているが、こうした実績を踏まえ、日本薬剤師会に対しては厚生労働省より「お薬手帳の配付」について依頼がなされた。

日本薬剤師会では、これまで約1万冊の「お薬手帳」を被災地の救護所などへ提供した。また、都道府県薬剤師会からは約5万冊の「お薬手帳」が提供されており、派遣薬剤師が被災地へ「お薬手帳」を持参し、配布している。その他、日本病院薬剤師からも約7,000冊の「お薬手帳」が提供されている。

日本薬剤師会等では今後も、被災地のニーズに合わせ、継続的に「お薬手帳」を提供する予定である。

 

 なお、発表では、今後の活動予定、被災地における機能的・総合的な医療・介護の復興の必要性も示されていますが、「今回の震災で、医療・介護における薬局・薬剤師の必要性が再認識されたものと認識している。したがって、そのスキームには、必ず薬局を組み込むことが不可欠である」と強調しています。

 

http://www.nichiyaku.or.jp/

 

2011/05/16(月) 15:06