厚生労働省は、10月8日、「平成24年度国民医療費の概況」を発表しました。
結果の概要は次の通りです。
1. 国民医療費の状況
平成24年度の国民医療費は39兆2,117億円、前年度の38兆5,850億円に比べ6,267億円、1.6%の増加となっている。
人口一人当たりの国民医療費は30万7,500円、前年度の30万1,900円に比べ1.9%増介している。
国民医療費の国内総生産(GDP)に対する比率は8.30%(前年度8.15%)、国民所得(NI)に対する比率は11.17%(同11.05%)となっている。
2. 制度区分別国民医療費
制度区分別にみると、公費負担医療給付分は2兆8,836億円(構成割合7.4%)、医療保険等給付分は18兆5,826億円(同47.4%)、後期高齢者医療給付分は12兆6,209億円(同32.2%)、患者等負担分は4兆9,296億円(同12.6%)となっている。
対前年度増減率をみると、公費負担医療給付分は3.2%の増加、医療保険等給付分は1.3%の増加、後期高齢者医療給付分は3.0%の増加、患者等負担分は1.6%の減少となっている。
3. 財源別国民医療費
財源別にみると、公費は15兆1,459億円(構成割合38.6%)、うち国庫は10兆1,138億円(同25.8%)、地方は5兆321億円(同12.8%)となっている。保険料は19兆1,203億円(同48.8%)、うち事業主は7兆9,427億円(同20.3%)、被保険者は11兆1,776億円(同28.5%)となっている。また、その他は4兆9,455億円(同12.6%)、うち患者負担は4兆6,619億円(同11.9%)となっている。
4. 診療種類別国民医療費
診療種類別にみると、医科診療医療費は28兆3,198億円(構成割合72.2%)、そのうち入院医療費は14兆7,566億円(同37.6%)、入院外医療費は13兆5,632億円(同34.6%)となっている。また、歯科診療医療費は2兆7,132億円(同6.9%)、薬局調剤医療費は6兆7,105億円(同17.1%)、入院時食事・生活医療費は8,130億円(同2.1%)、訪問看護医療費は2956億円(同0.2%)、療養費等は5,597億円(同1.4%となっている。
対前年度増減率をみると、医科診療医療費は1.8%の増加、歯科診療医療費は1.4%の増加、薬局調剤医療費は1.2%の増加となっている。
5. 年齢階級別国民医療費
年齢階級別にみると、0~14歳は2兆4,805億円(構成割合6.3%)、15~44歳は5兆2,068億円(同13.3%)、45~64歳は9兆4,384億円(同24.1%)、65歳以上は22兆860億円(同56.3%)となっている。
人口一人当たり国民医療費をみると、65歳未満は17万7,100円、65歳以上は71万7,200円となっている。そのうち医科診療医療費では、65歳未満が12万2,400円、65歳以上が53万5,100円となっている。歯科診療医療費では、65歳未満が1万7,900円、65歳以上が3万1,800円となっている。薬局調剤医療費では、65歳未満が3万900円、65歳以上が12万1,000円となっている。
人口一人当たり国民医療費の対前年度増減率をみると、65歳未満は1.3%の増加、65歳以上は0.5%の減少となっている。
また、年齢階級別国民医療費を性別にみると、0~14歳の男は1兆3,657億円(構成割合7.2%)、女は1兆1,148億円(同5.5%)、15~44歳の男は2兆3,458億円(同12.4%)、女は2兆8,609億円(同14.0%)、45~64歳の男は5兆422億円(同26.8%)、女は4兆3,962億円(同21.6%)、65歳以上の男は10兆930億円(同53.6%)、女は11兆9,930億円(同58.9%)となっている。
人口一人当たり国民医療費をみると、65歳未満の男は17万9,200円、女は17万4,900円、65歳以上の男は76万6,000円、女は68万800円となっている。
6. 傷病分類別医科診療医療費
医科診療医療費を主傷病による傷病分類別にみると、「循環器系の疾患」5兆7,973億円(構成割合20.5%)が最も多く、次いで「新生物」3兆8,120億円(同13.5%)、「筋骨格系及び結合組織の疾患」2兆1,647億円(同7.6%)、「呼吸器系の疾患」2兆1,507億円(同7.6%)、「腎尿路生殖器系の疾患」2兆144億円(同7.1%)となっている。
年齢階級別にみると、65歳未満では「新生物」1兆5,479億円(同13.1%)が最も多く、65歳以上では「循環器系の疾患」4兆4,065億円(同26.7%)が最も多くなっている。
また、性別にみると、男では「循環器系の疾患」(同21.5%)、「新生物」(同15.0%)、「呼吸器系の疾患」(同8.3%)が多く、女では「循環器系の疾患」(同19.5%)、「新生物」(同12.0%)、「筋骨格系及び結合組織の疾患」(同9.8%)が多くなっている。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-iryohi/12/index.html