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病理診断報告書(上部消化管内視鏡検査)の確認忘れで医療安全情報 日本医療機能評価機構

公益財団法人日本医療機能評価は、515日、医療事故情報収集等事業 医療安全情報No.150「病理診断報告書の確認忘れ-上部消化管内視鏡検査-」を提供しました。「病理診断報告書を確認しなかったことにより治療が遅れた事例が再び報告されている」ことを明らかにしています。

「病理診断報告書の確認忘れ」を医療安全情報No.71201210月)で取り上げましたが、その後類似の事例が35件報告されています。そのうち26件は上部消化管内視鏡検査の生検組織診断の事例です(集計期間:201291~2019331日)。今回の情報は、第55回報告書「再発・類似事例の分析」の内容をもとに作成しました。

事例1:大腸癌の術前検査のため消化器内科医師は上部消化管内視鏡検査を施行し、生検を行った。外科に転科後に病理診断所が作成され、消化器内科医師は結果を確認しなかった。外科医師は、生検が行われていたことを把握していなかった。両診療科間では病理診断報告書の確認や患者への説明について取り決めがなかった。大腸癌の手術から4年後、貧血の精査のため、上部消化管内視鏡検査が行われた。その際、4年前の病理診断報告書に胃癌と記載されていることに気付いた。

事例2:喉頭癌の患者に重複癌の検査目的で上部消化管内視鏡検査を施行し、生検を行った。病理診断報告書が作成されると、病理検査を依頼した内視鏡検査担当医に通知が出される。しかし、内視鏡検査を依頼した主治医には通知されず、病理診断報告書を確認しなかった。4年後、患者から物が飲み込みにくいという訴えがあり、上部消化管内視鏡検査を行った。検査結果を確認した際、4年前の病理診断報告書に食道癌と記載されていることに気付いた。

<事例が発生した医療機関の取り組み>

・病理診断報告書を誰が見て誰が患者に説明するかを明確にする。

・病理検査を行ったことと後日結果を説明することを患者に伝えておく。

<総合評価部会の意見>

・病理診断報告書の確認と説明の手順を決めて実施しましょう。

2019/05/15(水) 15:47