令和4年度調剤医療費の動向を公表 厚労省
厚生労働省は、9月1日、令和4年度調剤医療費(電算処理分)の動向を公表しました。
厚生労働省では、毎月、調剤医療費の動向及び薬剤の使用状況等を迅速に把握するため、電算処理分のレセプトを集計した「調剤医療費(電算処理分)の動向」を公表しています。
このたび、令和4年度の集計結果がまとまったため公表しました。
【調査結果のポイント】
〇令和4年度の調剤医療費(電算処理分に限る)は7兆8,332億円(伸び率+1.7 %)であり、処方箋1枚当たり調剤医療費は9,392円(伸び率▲2.7 %)であった。
その内訳は、技術料が2兆1,264億円(伸び率+5.8%)、薬剤料が5兆6,908億円(+0.2%)、特定保険医療材料料が161億円(伸び率+2.8%)であり、薬剤料のうち後発医薬品が1兆1,256億円(伸び率▲1.2%)であった。
〇処方箋1枚当たりの調剤医療費を年齢階級別にみると、年齢とともに高くなり、最も高い80歳以上85歳未満では10,922円と、0歳以上5歳未満の3,414円の約3.2倍であった。
〇後発医薬品割合は、令和3年度末の数量ベース(新指標)で83.7%(伸び幅+1.6%)、数量ベース(旧指標)で60.0%(伸び幅+0.8%)、薬剤料ベースで20.8%(伸び幅+0.6%)であり、後発医薬品調剤率が80.3%(伸び幅+1.6%)であった。
〇内服薬の処方箋1枚当たり薬剤料の伸び率は▲4.9%となっており、この伸び率を「処方箋1枚当たり薬剤種類数の伸び率」「1種類当たり投薬日数の伸び率」「1種類1日当たり薬剤料の伸び率」に分解すると、各々0.0%、▲0.4%、▲4.5%であった。
〇令和4年度の調剤医療費を処方箋発行元医療機関別にみると、医科では病院が3兆2,948億円(+0.3%)、診療所が4兆5,095億円(+2.6%)であり、令和4年度末の後発医薬品割合は、数量ベース(新指標)で、病院が83.9%(伸び幅+1.6%)、診療所が83.7%(伸び幅+1.7%)であった。また、制度別にみた場合、最も高かったのは公費の90.0%(伸び幅+1.0%)、最も低かったのが国保組合で82.0%(伸び幅+1.5%)であった。
〇令和4年度末の後発医薬品割合を、数量ベース(新指標)の算出対象となる医薬品について、薬効大分類別にみると、薬効大分類別の構成割合が最も大きい循環器官用薬は87.3%、次いで大きい中枢神経系用薬は77.8%であった。
https://www.mhlw.go.jp/topics/medias/year/22/gaiyou.html