matsuda's blog

グラセプターとタクロリムス普通製剤の取り違えで注意喚起 アステラス製薬

アステラス製薬は、111日、「グラセプターとタクロリムス普通製剤(後発医薬品含む)との取り違え」に関して注意喚起を発しました。

同社では、202010月に同社製品であるグラセプターカプセル(タクロリムス徐放性製剤)とプログラフ(タクロリムス普通製剤)の取り違えによる医療事故の防止を目的とし、「グラセプターとプログラフとの取り違え注意のお願い」を通じて注意喚起を実施しましたが、その後も国内において徐放性製剤と普通製剤を誤って処方・調剤した事例が引き続き報告されています。

これら新たに発生した取り違え事例の背景を確認したところ、処方医に切り換え意図がないにもかかわらず、調剤時における薬剤師の判断や患者本人からの後発医薬品への切り替え要望を契機に、グラセプターカプセルがタクロリムス普通製剤の後発品へ切り替えられた事例がありました。

また、移植患者において、グラセプターカプセルとタクロリムス普通製剤の取り違え後の拒絶反応が発現した事例も報告されています。

これらの状況を踏まえ、同社では、グラセプターカプセルを処方・調剤する際には、下記の内容を確認し、施設内でも周知するよう、また、後発医薬品への切り替え要望を受けた際には患者への指導も併せて要望しています。

■グラセプターカプセルはタクロリムス徐放性製剤であり、タクロリムス普通製剤(後発医薬品含む)とは製剤的特徴及び服薬後の体内動態が異なります。

■これらの薬剤が取り違えられて投与された場合、十分な薬効が得られないおそれ、あるいは副作用の発現につながるおそれがあります。

202311月時点で、グラセプターカプセルの後発医薬品は販売されていません。

2023/11/01(水) 16:39