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令和4(2022)年社会医療診療行為別統計の概要を公表 厚生労働省

厚生労働省は、621日、令和4社会医療診療行為別統計の概要を公表しました。

社会医療診療行為別統計は、医療保険制度における医療の給付の受給者に係る診療行為の内容、傷病の状況、調剤行為の内容、薬剤の使用状況等を明らかにし、医療保険行政に必要な基礎資料を得ることを目的な毎年作成しているもので、全国の保険医療機関及び保険薬局から社会保険診療報酬支払基金支部及び国民健康保険団体連合会に提出され、令和46月審査分として審査決定された医療保険制度の診療捕集明細書及び調剤報酬明細書のうち、レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)に蓄積されている全てを集計対象としています。

今回公表する結果は、医科82,962,796(病院21,094,738件、診療所61,431,167件)、歯科18,902,659件、保険薬局53,747,600件のレセプトについて集計したものです。令和4年の集計対象のレセプト件数は前年比で約5%増加しています(令和3年の同前年同比は16.5%の増加)

[結果のポイント]

1. 医科入院の診療の状況

 ・1件当たり点数は59,304.4点(対前年1.8%増)

 ・1日当たり点数は3,851.7点(同3.8%増)

2. 医科入院外の診療の状況

 ・1件当たり点数は1,481.5点(対前年1.8%増)

 ・1日当たり点数は1,010.6点(同2.3%増)

3. 歯科の診療の状況

 ・1件当たり点数は1,278.3点(対前年0.5%増)

 ・1日当たり点数は796.3点(同2.3%増)

4. 薬局調剤の状況

 ・1件当たり点数は1,070.5点(対前年2.6%減)

 ・受付1回当たり点数は909.7点(同2.1%減)

5. 後発医薬品の使用状況(薬剤種類数に占める割合)

 ・総数では78.2%(対前年0.3ポイント上昇)

 ・入院では73.2%(同1.1ポイント上昇)

 ・院内処方(入院外・投薬)では66.7%(同0.3ポイント低下)

・院外処方(薬局調剤)では80.7%(同0.4ポイント上昇)

 

薬局調剤については以下の通りです。

 [薬局調剤]

◇調剤行為の状況

薬局調剤の1件当たり点数は1,070.5点で、前年に比べ29.0点、2.6%減少している。受付1回当たり点数は909.7点で、前年に比べ19.2点、2.1%減少している。調剤行為別にみると、「薬剤料」657.5点(構成割合72.3%)が最も高く、次いで「調剤技術料」126.6点(同13.9%)となっている。1件当たり受付回数は1.18回で、前年に比べ0.01回減少している。

一般医療-後期医療・年齢階級別にみた調剤行為の状況

薬局調剤の1件当たり点数は、一般医療974.8点、後期医療1,289.9となっている。受付1回当たり点数は、一般医療845.2点、後期医療1,048.5点となっている。年齢階級別にみると、階級が高くなるにつれて受付1回当たり点数が高くなっている。1件当たり受付回数は、一般医療.1.15回、後期医療1.23回となっている。

「薬剤の使用状況」

[医科診療及び薬局調剤]

◇薬剤点数の状況

診療報酬明細書(医科入院外)及び調剤報酬明細書1件における使用薬剤の薬剤点数について、院内処方、院外処方別に薬剤点数階級別の件数の構成割合をみると、ともに「500点未満」が最も多く、それぞれ74.0%66.3%となっている。年齢階級別にみると、院内処方、院外処方ともに階級が高くなるにつれて500点以上の割合が高くなっている。

◇薬剤種類数の状況

診療報酬明細書(医科入院外)及び調剤報酬明細書1件における使用薬剤の薬剤種類数について、院内処方、院外処方別に薬剤種類数階級別の件数の構成割合をみると、ともに「1種類」「2種類」が多くなっている。年齢階級別にみると、院内処方、院外処方とも「75歳以上」で「7種類以上」の割合が高くなっている。1件当たり薬剤種類数は、院内処方で3.23種類、院外処方で3.66種類となっている。

◇薬効分類別にみた薬剤の使用状況

使用薬剤の薬剤点数について、入院、院内処方、院外処方別に薬効分類別の薬剤点数の構成割合をみると、入院では「腫瘍用薬」27.7%が最も多く、次いで「中枢神経系用薬」12.2%、「生物学的製剤」10.2%の順となっている。院内処方では「腫瘍用薬」24.3%が最も多く、次いで「その他の代謝性医薬品」16.3%、「循環器官用薬」7.9%、院外処方では「その他の代謝性医薬品」17.5%が最も多く、次いで「循環器官用薬」13.6%、「中枢神経系用薬」11.8%の順となっている。

◇後発医薬品の使用状況

入院、院内処方、院外処方別に薬剤点数に占める後発医薬品の点数の割合をみると、総数19.0%、入院14.5%、院内処方16.4%、院外処方19.6%となっている。また、薬剤種類数に占める後発医薬品の種類数の割合をみると、総数78.2%、入院73.2%、院内処方66.7%、院外処方80.7%となっており、前年に比べ総数0.3ポイント上昇、入院1.1ポイント低下、院内処方0.3ポイント低下、院外処方0.4ポイント上昇している。後発医薬品の薬効分類別の薬剤点数について構成割合をみると、入院では「抗生物質製剤」23.7%、院内処方では「循環器官用薬」23.3%、院外処方では「循環器官用薬」25.7%が最も多くなっている。

◇薬剤料の比率

薬剤料の比率について、入院は9.0%で前年に比べ横ばい、入院外は39.1%で前年に比べ1.0ポイント低下している。「投薬」「注射」についてみると、入院では「投薬」よりも「注射」の比率が高く、入院外では「注射」よりも「投薬」の比率が高くなっている。

 

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/sinryo/tyosa22/

 

2023/06/22(木) 13:50