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薬剤の投与経路間違い(第2報)で医療安全情報 日本医療機能評価機構

公益財団法人日本医療機能評価機構は、1215日、医療事故情報収集等事業 医療安全情報No.193薬剤の投与経路間違い(第2報)」を提供しました。

医療安全情報No.101「薬剤の投与経路間違い」(20154月)で、添付文書上に記載された用法とは違う経路で薬剤を投与した事例を採り上げましたが、その後、類似の事例が15件報告されているため、再度情報提供するものです。(集計期間:201531~20221031日)。この情報は、第62回報告書「事例紹介」で取り上げた内容をもとに作成しました。「用法の指示があったにもかかわらず、薬剤の投与経路を間違えた事例が再び報告されています。」

<薬剤の投与経路間違い(第2報)>

事例1患者が腸瘻チューブを自己抜去したため、全ての内服薬を注射薬に変更する指示が出ていた。担当看護師A 2年目)は吸入を実施した経験がなく、メプチン吸入液0.01%の吸入の指示が出た際、他の薬剤と同様に静脈注射すると思い込んだ。看護師A は、メプチン吸入液0.3Lを注射器に準備した。看護師B と指示画面を見て投与量は確認したが、投与経路の確認はしなかった。普段から吸入薬は注射器に準備していたため、看護師B は、看護師A が静脈から投与するつもりでいることに気付かなかった。その後、看護師Aはメプチン吸入液を静脈注射した。

事例2:当該病棟では、水薬を準備する際、注射器で計量し、薬杯に入れて患者に渡していた。看護師A は指示画面を確認し、インクレミンシロップ5%を注射器で5L計量した。看護師A は、注射器のまま他の錠剤と一緒に看護師B に渡し、投与を依頼した。看護師B は指示画面を確認せず、注射器に入った薬液は静脈注射すると認識した。患者が錠剤を内服後、看護師B は注射器に入ったインクレミンシロップを静脈注射した。その直後、患者に嘔気・嘔吐がみられ、モニタ上頻脈となった。

<事例が発生した医療機関の取り組み>

・薬剤を準備する前や投与する前に、指示に記載された投与経路を確認する。

・液体の内服薬や吸入薬は、静脈ラインに接続できないスポイトや薬杯、カテーテルチップ型シリンジなどに準備する。

 

https://jcqhc.or.jp/

2022/12/20(火) 13:52