平成2年(2020年)医師数は339,623人 厚生労働省が医師数・歯科医師・薬剤師統計の概況を公表
厚生労働省は、3月17日、令和2年(2020年)医師・歯科医師・薬剤師統計の概況を公表しました。医師数は下記の通りです。
<医師>
令和2年12月31日現在における全国の届出医師数は339,623人で、男262,077人(総数の77.2%)、女77,546人(同22.8%)となっている。
令和2年届出医師数を前回(平成30年)と比べると、12,413人、3.8%増加している。また、人口10万対医師数は269.2人で、前回に比べ10.4人増加している。
(1) 施設・業務の種別にみた医師数
主に従事している施設・業務に種別をみると、「医療施設の従事者」は323,700人(総数の95.3%)で、前回に比べ11,737人、3.8%増加している。「介護老人保健施設の従事者」は3,405人(同1.0%)で、前回に比べ17人、0.5%増加し、「医療施設・介護老人保健施設・介護医療院以外の従事者」は9,419人(同2.8%)で、88人、0.9%増加している。
(2) 医療施設に従事する医師数
1)性・年齢階級別にみた医師数
医療施設(病院・診療所)に従事する医師を性別にみると、男が249,878人で、前回に比べ6,211人、2.5%増加し、女は73,822人で、5,526人、8.1%増加している。
年齢階級別にみると、「50~59歳」が67,525人(20.9%)と最も多く、次いで「40~49歳」が67,406人(20.8%)、「30~39歳」66,210人(20.5%)となっている。
また、男女の構成割合を年齢階級別にみると、すべての年齢階級で男の占める割合が多くなっているが、女の割合は年齢階級が低くなるほど高く、「29歳以下」では36.3%となっている。
2)施設別にみた医師数
施設の種別にみると、病院(医育機関附属の病院を除く)158,993人が最も多く、診療所107,226人、医育機関附属の病院57,481人となっており、これを年次推移でみても、昭和61年以降病院(医育機関附属の病院を除く)が最も多い。
施設の種別に年齢階級をみると、病院(医育機関附属の病院を除く)、医育機関附属の病院では「30~39歳」、診療所では「60~69歳」が最も多い。
平均年齢をみると、病院(医育機関附属の病院を除く)では47.2歳、医育機関附属の病院39.3歳、診療所60.2歳となっている。
平均年齢の年次推移をみると、病院では上昇傾向が続いている。また、診療所では平成22年から引き続き上昇している。
3)診療科別にみた医師数
①主たる診療科別にみた医師数
従事する主たる診療科別にみると、臨床研修医を除くと、内科が61,514人(19.0%)と最も多く、次いで整形外科22,520人(7.0%)、小児科17,997人(5.6%)となっている。
主たる診療科の構成割合を性別にみると、男は内科(20.2%)が最も多く、次いで整形外科(8.5%)、消化器内科(胃腸内科)(5.1%)となっており、女は臨床研修医を除くと内科(14.8%)が最も多く、次いで小児科(8.8%)、眼科(7.2%)となっている。
また、主たる診療科別に平均年齢をみると、肛門外科が60.3歳と最も高く、臨床研修医を除くと救急科が41.8歳と低くなっている。
主たる診療科を施設の種別にみると、病院では臨床研修医を除くと内科が21,950人(10.1%)と最も多く、次いで整形外科14,419人(6.7%)、精神科12,163人(5.6%)となっている。主たる診療科の構成割合を性別にみると、男女とも内科が最も多い。
一方、診療所では内科39,564人(36.9%)が最も多く、次いで眼科8,612人(8.0%)、整形外科8,101人(7.6%)となっている。主たる診療科の構成割合を性別にみると、男女とも内科が最も多い。
主たる診療科が小児科と産婦人科・産科及び外科の医師数をみると、小児科は17,997人となっており、産婦人科は11,219人、産科は459人(あわせて11,678人)となっている。また、外科は27,946人となっている。
②診療科(複数回答)別にみた医師数
従事する診療科(複数回答)別にみると、内科が91,242人(28.2%)と最も多く、次いで消化器内科(胃腸内科)30,207人(9.3%)、小児科27,928人(8.6%)となっている。
また、診療科(複数回答)の割合を施設の種別にみると、病院では臨床研修医を除くと内科(17.2%)
が最も多く、次いで整形外科(7.0%)、外科(7.0%)、となっており、診療所では内科(50.3%)が最も多く、次いで小児科(15.1%)、消化器内科(胃腸内科)(14.5%)となっている。
4)取得している広告可能な医師の専門性に関する資格及び麻酔科の標榜資格(複数回答)別にみた医師数
専門性資格及び麻酔科の標榜資格(複数回答)別にみると、総合内科専門医が33,119人(10.2%)と最も多く、次いで外科専門医が22,312人(6.9%)、消化器病専門医19,811人(6.1%)となっている。
専門性資格及び麻酔科の標榜資格の割合を性別にみると、男女とも総合内科専門医(男10.6%、女9.0%)が最も多くなっている。
専門性資格及び麻酔科の標榜資格の割合を施設の種別にみると、病院では総合内科専門医(10.8%)が最も多く、次いで外科専門医(8.8%)、消化器病専門医(6.1%)となっており、診療所では総合内科専門医(9.0%)が最も多く、次いで消化器病専門医(6.2%)、眼科専門医(6.2%)となっている。
5)都道府県(従業地)別にみた人口10万対医師数
医療施設に従事する人口10万対医師数は256.6人で、前回(246.7人)に比べ9.9人増加している。
これを都道府県(従業地)別にみると、徳島県が338.4人と最も多く、次いで京都府332.6人、高知県322.0人となっており、埼玉県が177.8人と最も少なく、次いで茨城県193.8人、新潟県204.3人となっている。
主たる診療科が小児科の医師数を都道府県(従業地)別にみると、鳥取県が182.4人と最も多く、茨城県が94.4人と最も少ない。
また、専門性資格の小児科専門医は、鳥取県が144.4人と最も多く、宮崎県が64.9人と最も少ない。
主たる診療科が産婦人科・産科の医師数(15~49歳女性人口10万対)を都道府県(従業地)別にみると、鳥取県が67.5人と最も多く、埼玉県が31.8人と最も少ない。
また、専門性資格の産婦人科専門医は、徳島県が66.3人と最も多く、埼玉県が32.5人と最も少ない。
主たる診療科が外科の医師数を都道府県(従業地)別にみると、岡山県が32.1人と最も多く、埼玉県が14.9人と最も少ない。
また、専門性資格の外科の専門医は、京都府が26.1人と最も多く、新潟県が12.2人と最も少ない。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/20/dl/R02_kekka-1.pdf