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PTPシートの誤飲で医療安全情報 日本医療機能評価機構

公益財団法人日本医療機能評価機構は、816日、医療事故情報収集等事業 医療安全情報No.177PTPシートの誤飲(第3報)」及び添付資料「お薬を服用される方へ」を提供しました。

医療安全情報No.5720118月)および医療安全情報No.8220139月)で、PTPシートを誤飲した事例を取り上げていますが、その後、類似の事例が52件報告されており、そのうち、32件は看護師がPTPシートのまま患者に渡した事例です(集計期間:201671~2021630日)。この情報は、第64回報告書「再発・類似事例の分析」で取り上げた内容をもとに作成しました。「看護師が薬剤をPTPシートから取り出さずに渡し、患者が誤飲した事例が報告されています。」

事例1:看護師はイーケプラ錠と酸化マグネシウム錠を渡す際、患者から「薬はもう少ししてから飲む」と言われた。看護師は、薬剤をPTPシートから取り出して渡すことになっていたが、患者は70歳代で受け答えに問題がなかったため、PTPシートのまま容器に入れて渡した。10分後に訪室すると、患者は「シートごと飲んでしまった」と言った。X-CT検査で食道にPTPシートを認め、上部消化管内視鏡で摘出した。

事例2:患者は70歳代で認知機能の低下はなく、いつもは薬剤をPTPシートから取り出して内服していた。準夜帯看護師は、PTPシートのブロチゾラム錠と分包から取り出したニバジール錠を容器に入れて患者に渡した。患者は、容器にはPTPシートから取り出された薬剤が入っていると思い、服用した。翌朝、患者は「喉のあたりがチクチクする」と言った。X-CT検査で食道にPTPシートを認め、上部消化管内視鏡で摘出した。

<事例が発生した医療機関の取り組み>

・切り離したPTPシートは誤飲の危険性があることを院内で周知する。

・看護師は、薬剤をPTPシートから取り出して患者に渡す。

<取り組みのポイント>

PTPシートの誤飲は、年齢や認知機能に関わらず発生している。

 

https://jcqhc.or.jp/

2021/08/17(火) 13:40