ロイコン」と「ロイコボリン」 販売名類似による取り違えで注意喚起 大原薬品工業とファイザー
独立行政法人医薬品医療機器総合機構は、9月14日、「製薬企業からの医薬品の安全使用に関するお知らせ」に、「ロイコンとロイコボリン販売名類似による取り違え注意」を掲載しました。
大原薬品工業のロイコン錠(一般名:アデニン)とファイザーのロイコボリン錠(一般名:ホリナートカルシウム)において、処方オーダリングシステム使用時の薬剤名検索において3文字入力(ロイコ)した場合に、相互に誤って選択してしまう事例が報告されています。
公益財団法人日本医療機能評価機構による収集事業においては、2020年7月末時点でロイコンとロイコボリンの取り違えによる医療事故事例が1件、また、ヒヤリ・ハット事例が6件報告されています。
事例1:メソトレキセートの副作用防止のためロイコボリン錠を処方したつもりで、オーダリングシステムの処方画面に「ロイコ」と入力し、誤ってロイコン錠を処方、1回内服させた。
事例2:ロイコン錠を処方目的としていたが、処方入力ミスによりロイコボリン錠で入力してしまった。薬局側では、患者より薬を変更すると聞いており、メソトレキセートも服用中で添付文書上問題なかったのでロイコボリン錠を調剤・投薬した。
両社では、ロイコンとロイコボリンは適応症がコロナる薬剤であることを周知すると共に、「これら薬剤を処方する際には、処方誤り防ぐために販売名、薬効、用法・用量等を確認、及び処方時に薬剤オーダリングシステム等を使用の場合は先頭4文字による検索を行う」よう要請しています。
また、「処方時だけでなく、調剤・監査・交付時等においても、患者の病状や処方内容に関する聞き取りを適切に行う、処方内容に疑問点がある時は確認するなどの予防策の実施」を検討するよう依頼しています。
2020/09/14(月) 17:20