令和元年度3月の調剤医療費の動向を公表 厚生労働省
厚生労働省は、8月28日、最近の調剤医療費(電算処理分)の動向として令和元年度3月分を公表しました。
(1)
令和2年3月の調剤医療費(電算処理分)は6,777億円(伸び率:対前年度同期比+0.7%)で、処方箋1枚当たり調剤医療費は9,892円(伸び率+11.3%)であった。調剤医療費の内訳は、技術料が1,660億円(伸び率▲5.7%)、薬剤料が5,105億円(伸び率+2.9%)で、薬剤料のうち、後発医薬品が951億円(伸び率▲2.3%)であった。
(2)
薬剤料の多くを占める内服薬の処方箋1枚当たり薬剤料5,912円(伸び率+14.9%)を、処方箋1枚当たり薬剤種類数、投薬日数、1種類1日当たり薬剤料の3要素に分解すると、各々2.77種類(伸び率+2.3%)、27.0日(伸び率+10.8%)、79円(伸び率+1.4%)であった。
(3)
内服薬の薬剤料4,050億円(伸び幅:対前年度同期差+150億円)を薬効大分類別にみると、総額が最も高かったのは「循環器官用薬」の701億円(伸び幅+8億円)で、伸び幅が最も高かったのは「その他の代謝性医薬品」の+63億円(総額658億円)であった。
(4)
処方箋1枚当たり調剤医療費を都道府県別にみると、全国では9,892円(伸び率+11.3%)で、最も高かったのは北海道11,926円(伸び率+12.9%)、最も低かったのは佐賀県8,161円(伸び率+8.4%)であった。また、伸び率が最も高かったのは高知県(伸び率+14.6%)、最も低かったのは島根県(伸び率+4.4%)であった。
後発医薬品の使用状況については、後発医薬品割合は数量ベース(新指標)が80.4%(伸び幅+2.8%)、薬剤料ベースが18.6%(伸び幅▲1.0%)、後発品調剤率が75.7%(伸び幅+2.0%)であった。なお、数量ベース(旧指標)では55.4%(伸び幅+1.5%)であった。数量ベース(新指標)は、「後発医薬品の数量」/「後発医薬品のある先発医薬品の数量」+「後発医薬品の数量」で算出。
後発医薬品の都道府県別状況をみると、処方箋1枚当たり後発医薬品薬剤料は全国1,388円で、最高が北海道1,832円、最低が佐賀県1,122円、処方箋1枚当たり後発医薬品薬剤料の伸び率は全国+8.0%で、最高が山梨県+12.7%、最低が島根県+1.2%、新指標による後発医薬品割合(数量ベース)は全国80.4%で、最高が沖縄県88.7%、最低が徳島県74.3%、後発医薬品割合(薬剤料ベース)は全国18.6%で、最高が鹿児島県22.0%、最低が京都府16.3%、後発医薬品調剤率は全国75.7%で、最高が沖縄県82.9%、最低が東京都70.5%、旧指標による後発医薬品割合(数量ベース)は全国55.4%で、最高が沖縄県63.9%、最低が東京都51.3 %となっている。
https://www.mhlw.go.jp/topics/medias/c-med/2020/03/