平成30年度調剤医療費の動向を公表 厚生労働省
厚生労働省は、9月26日、「平成30年度調剤医療費(電算処理分)の動向」を公表しました。
厚生労働省では、毎月、調剤医療費の動向及び薬剤の使用状況等を迅速に把握するため、電算処理分のレセプトを集計した「調剤医療費(電算処理分)の動向」を公表しています。
このほど、平成30年度の集計結果がまとまったため公表するものです。
【調査結果のポイント】
〇平成30年度の調剤医療費(電算処理分に限る)は7兆4,279億円(伸び率▲3.1%)であり、処方せん1枚当たり調剤医療費は8,850円(伸び率▲3.7%)であった。
その内訳は、技術料が1兆9,311億円(伸び率+1.0%)、薬剤料が5兆4,834億円(▲4.5%)、特定保険医療材料が134億円(伸び率+3.8%)であり、薬剤料のうち、後発医薬品が1兆245億円(伸び率+1.5%)であった。
〇処方せん1枚当たりの調剤医療費を年齢階級別にみると、年齢とともに高くなり、75歳以上では10,670円と、0歳以上5歳未満の3,197円の約3.34倍であった。
〇後発医薬品割合は、平成30年度末の数量ベース(新指標)で77.7%(伸び幅+4.7%)、数量ベース(旧指標)では53.9%(伸び幅+3.7%)、薬剤料ベールで19.6%(伸び幅+0.6%)であり、後発医薬品調剤率が73.6%(伸び幅+2.8%)であった。
〇内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料の伸び率は▲5.7%となっており、この伸び率を「処方せん1枚当たり薬剤種類数の伸び率」、「1種類当たり投薬日数の伸び率」、「1種類1日当たり薬剤料の伸び率」に分解すると、各々▲0.3%、+2.3%、▲7.4%であった。
〇平成30年度の調剤医療費を処方せん発行医療機関別にみると、医科では病院が3兆496億円(▲2.8%)、診療所が4兆3,530億円(▲3.4%)であり、平成30年度末の後発医薬品割合は、数量ベース(新指標)で、病院が78.2%(伸び幅+4.8%)、診療所が77.4%(伸び幅+4.6%)であった。また、制度別にみた場合、最も高かったのは公費の88.1%(伸び幅+11.3%)、最も低かったのが後期高齢者で75.4%(伸び幅+4.7%)であった。
〇平成30年度末の後発医薬品割合を、数量ベース(新指標)の算出対象となる医薬品について、薬効大分類別にみると、薬効大分類別の構成割合が最も大きい循環器官用薬は79.8%、次いで大きい消化器官用薬87.2%であった。
https://www.mhlw.go.jp/topics/medias/year/18/dl/gaiyo_data.pdf