医薬品販売制度実態把握調査の結果を公表 厚生労働省
厚生労働省は、9月12日、「医薬品販売制度実態把握調査」の結果を公表しました。
厚生労働省では、薬局・店舗販売業が医薬品の販売に際し、店舗やインターネットで消費者に適切に説明を行っているかどうか等について調査を行っています。平成30年度の調査は、前年度に引き続き、一般用医薬品のインターネット販売の状況や要指導医薬品の店舗での販売状況を含めて調査を行いました。
今回の調査では、店舗での販売においては、「従業員の名札等により専門家の区別ができた」や「要指導医薬品販売時における使用者についての状況の確認がされた」などの項目で、前回に比べて改善されたものの、第一類医薬品における「情報提供された内容を理解したかどうか等の確認があった」が67.0%(薬局66.7%、店舗販売業67.7%、前年度73.6%)、第二類医薬品等における「濫用の恐れのある医薬品を複数購入しようとした時の対応が適切であった」が52.0%(薬局53.4%、店舗販売業51.9%、前年度61.3%)であるなど、遵守率が低下している項目があります。
また、インターネットでの販売においては、特に第二類医薬品等の相談における「相談に対応した者の資格が薬剤師または登録販売者であった」や「濫用の恐れのある医薬品を複数購入しようとした時の対応が適切であった」の項目において、前回に比べて改善されたものの、引き続き遵守率が低い項目があり、薬局・店舗販売業において販売ルールが徹底されていない結果が確認されています。
【主な調査結果】
◎店舗での販売に関する調査
要指導医薬品及び第一類医薬品に係る調査項目の遵守率は前年度と同様であったが、「情報提供された内容を理解したかどうか等の確認があった」、第二類医薬品等における「濫用の恐れのある医薬品を複数購入しようとした時の対応が適切であった」等の一部の項目で遵守率が低下している。
〇要指導医薬品における「情報提供された内容を理解したかどうか等の確認があった」:70.7%
〇第一類医薬品における「情報提供された内容を理解したかどうか等の確認があった」:67.0%
〇第二類医薬品等における「濫用の恐れのある医薬品を複数購入しようとした時の対応が適切であった」:52.0%
◎インターネットでの販売に関する調査
前回に比べ全体的に改善されたものの、「相談に対応した者の資格が薬剤師であった」等の一部の項目では店舗販売の方が遵守されている割合が高く、インターネット販売における販売ルールの徹底に課題がある。
なお、調査は(1)薬局・店舗販売業の店舗販売に関する調査においては、一般消費者である調査員が、全国5,000件の薬局・店舗販売業の店舗(薬局1,754件、店舗販売業3,246件)を訪問し、医薬品の販売ルールに係る事項等に関し店舗での販売状況等について調査(調査期間は平成30年11月~31年1月)。主な調査項目は①従事者の区別状況、②要指導医薬品の販売方法(本人確認、薬剤師による販売)、③一般用医薬品の情報提供、相談対応の状況など。
(2)薬局・店舗販売業の特定販売(インターネット販売)に関する調査においては、特定販売の届け出を行い、インターネットで一般用医薬品を販売しているサイト500件を対象に、医薬品の販売ルールに係る事項等に関しインターネットでの販売状況等について調査(調査期間は平成30年11月~31年2月)。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_00990.html