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セルフメディケーション税制に関する生活者16万人調査発表 日本OTC医薬品協会・日本一般用医薬品連合会

日本OTC医薬品協会・日本一般用医薬品連合会は、624日、セルフメディケーション税制に関する生活者16万人調査について発表しました。認知度は71.3%に向上しているものの、利用意向は11.0%にとどまっており、利用拡大には対象品目拡大と下限引き下げが有効としています。

日本OTC医薬品協会と日本一般用医薬品連合会等の関連団体は、セルフメディケーション税制(セルメ税制)に関する生活者調査を2016年から継続的に実施しています。5回目となる今回は、16万人の規模で確定申告の時期に実施しました。また、同税制の利用者等の健康意識と行動変容、医療費への影響を調査するために、3群(セルメ税制利用群、利用予備群・下限超え、利用予備群・下限未達)に区分した調査も実施しました。

調査の結果、セルメ税制の認知度は、全世代で向上し71.3%に達したことが確認できましたが、一方、セルメ税制を「利用したい」と回答した人は11.0%にとどまり、今後認知が進んでも利用拡大は見込みにくい状況にあることが示唆されました。

セルメ税制を利用する上での改善ニーズとしては、セルメ税制利用群では、「申告対象の製品が全OTC医薬品に拡大すること」が高く、セルメ税制利用予備群では、「下限金額が下がること」でした。現行制度を見直しする場合、これまでの調査と同様に「対象品目の拡大」と「下限金額の引き下げ」の優先度が高いと考えられます。

仮に、対象品目を全OTC医薬品に拡大した場合、セルメ税制利用予備群の利用拡大により、利用者数は167千人増加し、減税規模は73千万円が上乗せされると推計され、更に対象品目の拡大に加えて、下限額を0円にした場合、877千人増加し、減税規模は23億円の上乗せになると見込んでいます。なお、控除する下限額を0円にした上で、12千円超の購入条件を付加した場合、218千人の増加、減税規模127千円の上乗せにとどまると推計されます。

セルメ税制利用群と利用予備群の健康意識と行動レベルは総じて高いことが確認できましたが、反対にセルメ税制を認知していない群では総じて低いことがわかりました。セルメ税制の認知度の向上は利用者増には結びついていないものの、セルフメディケーションの意識を高めることに寄与していると考えられます。

医療費との関係をみると、セルメ税制利用群では、2017年よりも2018年の医療費が減少したと回答した人が多く、OTC医薬品の使用増も確認できました。

日本OTC医薬品協会、日本一般用医薬品連合会等の関連団体では、今回の調査結果を踏まえて、セルメ税制をより使いやすい制度に改善すべく、生活者のニーズである「対象品目の拡大」、「下限金額の引き下げ」等を中心とする税制改正要望を、今夏、厚生労働大臣に提出する予定です。

 

http://www.jsmi.jp/

https://www.jfsmi.jp/

2019/06/25(火) 15:12