新全6年制薬学教育システムをPR 大阪大学薬学部・薬学研究科
大阪大学大学院薬学研究科・薬学部では、平成31年度より、現在の薬科学科(修業年限4年)と薬学科(修業年限6年)の2学科を発展的に融合し、薬学基礎研究力と創薬基盤技術力・臨床力を兼ね備えた研究型高度薬剤師を養成する「新全6年制」として、薬学科(修業年限6年)のみの募集へと変更しますが、ホームページで「新全6年制薬学教育システム」についてPRしています。
薬学教育が改められて10年が経過し、その課題も浮き彫りとなってきましたが、大阪大学薬学部・薬学研究科では、果たすべきミッションを再定義。国際舞台で活躍できる創薬臨床力に優れた「研究型薬剤師」及び、磨かれた創薬基盤技術力で創薬の最先端を担う「Pharmacist-Scientist(薬剤師博士)」を育成することにしました。全国に例を見ない取り組みであり、大阪大学では「ここから次世代のリーダーが生まれること」を期待しています。
そのために、薬学部が持つ知的・人的・環境的な財産と大阪大学が持つ幅広いネットワークを活かしつつ、従来制度の課題にも対応した「新全6年制薬学教育システム」を構築。従来の4年制・6年制学科を発展的に融合させる形で2019年度より導入することになりました。
「新全6年制薬学教育」において薬学科に設定される3コースは次の通りです。
◇先進研究コース:Pharmacist-Scientist(薬剤師博士)とは、国際的に通用する創薬研究者のことで、世界水準を凌ぐ研究力を養成するため、薬学部と大学院が一体となった10年一貫の独自プログラムを新たに導入。薬学部を一旦休学して大学院博士課程に飛び入学することで、核となる研究活動を中断することなく継続できる体制を整えるとともに、薬剤師国家試験の受験資格も取得できるようにスケジュールが組まれています。経済的な負担を軽減するため、大学院博士課程(4年間)在学中は授業料に相当する金額が給付されます。
特徴:創薬研究者としてPharmacist-Scientist(薬剤師博士)を養成。
研究活動を継続できる学部・大学院が一体となった10年一貫体制
大学院修了(博士)と薬剤師国家試験の受験資格を取得
◇Pharm.Dコース:世界に通じる「研究型高度薬剤師」を育成するコースで、「新全6年制薬学教育」に先駆けて2013年度から導入されており、既に豊富な教育実績を有しています。医療や臨床の早期体験を可能にし、3~4年次には医学部や歯学部、附属病院、臨床や医療に特化した薬学部の研究室などに配属して横断的な教育を実施。実務実習が実施される前の3年次から臨床を体験し患者さんと触れ合う機会を設けています。
特徴:医療や臨床の早期体験が可能な独自のプログラム
医学部や歯学部、附属病院、関連病院と連携した教育・研究
研究型高度薬剤師としての職能、Pharm.D(大阪大学)
◇薬学研究コース:基礎薬学研究を通じて社会に貢献する「創薬研究者」を養成することを目的とし、化学薬学や生命薬学、医療・衛生学などの基礎薬学の教育・研究を中心に据えたプログラムを編成。6年間で学会発表や論文発表レベルまでの教育・研究を行い、創薬基盤技術力を養成。大学院博士課程に進んで創薬研究者を目指せるタイムテーブルが用意されています。臨床・医療の第一線にも触れ、薬剤師国家試験の受験資格を取得し、合格することで「薬剤師の資格・職能を持った創薬研究者」としての姿が見えてきます。
特徴:基礎薬学研究や創薬研究を中心とした教育・研究体制
実務実習を遅らせることで研究活動に連続性を確保
薬剤師国家試験の受験資格を取得