平成29年度調剤医療費(電算処理分)の動向を公表 厚生労働省
厚生労働省は、9月21日、「平成29年度調剤医療費(電算処理分)の動向」を公表しました。
厚生労働省では、毎月、調剤医療費の動向及び薬剤の使用状況等を迅速に把握するために、電算処理分のレセプトを集計し、「調剤医療費(電算処理分)の動向」として公表しています。
このたび、平成29年度の集計結果がまとまったため公表したものです。
【調査結果のポイント】
〇 平成29年度の調剤医療費(電算処理分に限る)は7兆6,664億円(伸び率+3.1%)であり、処方せん1枚当たり調剤医療費は9,187円(伸び率+1.9%)であった。
その内訳は、技術料が1兆9,122億円(伸び率+3.4%)、薬剤料が5兆7,413億円(伸び率+2.9%)、特定保険医療材料が130億円(伸び率+1.6%)であり、薬剤料のうち、後発医薬品が1兆92億円(伸び率+16.9%)であった。
〇 処方せん1枚当たりの調剤医療費を年齢階級別にみると、年齢とともに高くなり、75歳以上では11,173円と、0歳以上5歳未満の3,275円の約3.41倍であった。
〇 後発医薬品割合は、平成29年度末で数量ベース(新指標)が73.0%(伸び幅+4.4%)、数量ベース(旧指標)が50.2%(伸び幅+4.8%)、薬剤料ベースが19.0%(伸び幅+3.0%)、後発医薬品調剤率が70.8%(伸び幅+3.4%)であった。
〇 内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料の伸び率は+0.8%となっており、この伸び率を「処方せん1枚当たり薬剤種類数の伸び率」、「1種類当たり投薬日数の伸び率」、「1種類1日当たり薬剤料の伸び率」に分解すると、各々▲1.0%、+2.1%、▲0.4%であった。
〇 平成29年度の調剤医療費を処方せん発行元医療機関別にみると、医科では病院が3兆1,372億円(伸び率+2.0%)、診療所が4兆5,048億円(伸び率+3.8%)であり、平成29年度末の後発医薬品割合は、数量ベース(新指標)で、病院が73.3%(伸び幅+4.3%)、診療所が72.8%(伸び幅+4.4%)であった。また、後発医薬品割合(数量ベース、新指標)を制度別でみた場合、最も高かったのは公費の76.8%(伸び幅+3.4%)、最も低かったのが後期高齢者で70.7%(伸び幅+4.3%)であった。
〇 平成29年度末の後発医薬品割合を、数量ベース(新指標)の算出対象となる医薬品について、薬効大分類別にみると、薬効大分類別の構成割合が最も多い循環器官用薬は74.1%、次いで大きい消化器官用薬は83.6%であった。
https://www.mhlw.go.jp/topics/medias/year/17/dl/gaiyo_data.pdf