血友病患者の母親の体と心のケアに関する意識調査結果を発表 バイエル薬品
バイエル薬品は、7月25日、血友病患者の母親の体と心のケアに関する意識調査結果を発表しました。血友病患者の母親にもケアが必要。その周知とサポート体制が求められることを明らかにしています。
バイエル薬品は、全国の血友病患者の母親54名を対象に、自身の体と心のケアに関する意識調査を実施しました。インターネットによるアンケート調査で、調査時期は2018年5月25日~6月15日です。
血友病は、血栓形成に必要な血液凝固因子の欠乏あるいは活性低下に起因する遺伝性の出血性疾患で、患者のほとんどは男性ですが、患者の家族には、血友病の原因となる遺伝子を持っている女性(保因者)もいます。ほとんどの保因者は日常生活には支障がありませんが、保因者の5人に1人は軽症型血友病患者と凝固因子活性がほぼ変わらない程度となり、月経過多などの出血傾向がみられ、手術や出産の際には特別なケアが必要となります。
【主な調査結果】
・ 血友病患者の母親に起こりうる健康上の問題のうち、女性特有の「過多月経」や「分娩時の出血の多さ」について知っていたのは3割~4割。
・ 7割以上の母親がこれまでに健康上の問題を経験しているが、血友病に関連した健康上の問題である可能性を踏まえた対応をしている母親は3人に1人にとどまる。
・ 母親の9割が、これまでに心の不安や悩みを経験しているが、医療機関のカウンセラーやソーシャルワーカーといった専門家に相談しているのは2割に満たない。
調査結果から、母親自身の「血が止まりにくい」といった健康上の問題の中でも、過多月経などの女性特有の問題について、認知や適切な対応が不十分であることや、母親の精神的サポートについて、カウンセラーなどの専門家によるサポート体制が不足している現状が浮き彫りになりました。