都道府県別処方せん発行元医療機関別の後発医薬品割合を公表 厚生労働省
厚生労働省は、2月1日、「都道府県別処方せん発行元医療機関別にみた後発医薬品割合」を公表しました。
平成29年9月調剤分(平成29年10月審査分)の調剤レセプト(電算処理分)を分析し、保険薬局で調剤された医薬品について後発医薬品割合(数量ベース、新指標)を都道府県別(薬局所在地別に集計)、処方せん発行元医療機関別に集計しました。また、地方区分別の集計を行いました。合わせて、薬剤料、後発医薬品薬剤料、後発医薬品割合(薬剤料ベース)についても同様に集計しました。
◇都道府県別、医科病院・診療所別にみた後発医薬品割合(数量ベース)
〇都道府県別に医科病院・診療所の後発医薬品割合(数量ベース、新指標)をみると、
・岩手、秋田、神奈川、福井、兵庫、愛媛などでは、診療所より病院の方が後発医薬品割合が高い。
・一方、青森、新潟、和歌山などでは、病院より診療所の方が後発医薬品割合が高い。
◇都道府県別、医科病院・診療所別にみた後発医薬品割合(薬剤料ベース)
〇都道府県別に医科病院・診療所の後発医薬品割合(薬剤料ベース)をみると、
・全ての都道府県で、病院より診療所の方が後発医薬品割合が高い。
・岩手、東京、神奈川、山梨、高知などは比較的病院と診療所の差が小さく、青森、山形、新潟、富山、三重、滋賀、和歌山、鳥取、島根、山口、福岡、熊本などは比較的差が大きい。
◇都道府県別、歯科病院・診療所別にみた後発医薬品割合(数量ベース)
〇都道府県別に歯科病院・診療所の後発医薬品割合(数量ベース、新指標)をみると、
・多くの都道府県では、診療所より病院に方が後発医薬品割合が高いが、宮城、和歌山、愛媛は特にその差が大きい。
・一方、新潟、岐阜、京都、徳島、佐賀は差が小さい。
◇都道府県別、歯科病院・診療所別にみた後発医薬品割合(薬剤料ベース)
〇都道府県別に歯科病院・診療所の後発医薬品割合(薬剤料ベース)をみると、
・和歌山県を除いた全ての都道府県で、病院より診療所の方が後発医薬品割合が高い。
・都道府県によって、病院・診療所毎の後発医薬品割合及びその差にばらつきが見られる。
・徳島、佐賀の病院で特に低く、石川、長野、滋賀、沖縄の診療所は比較的高い。
◇病院種別別にみた後発医薬品割合
〇(医科)病院種別別に後発医薬品割合をみると、
・大学病院では、数量ベース、薬剤料ベースのいずれも他の病院種別より後発医薬品割合が低い。
・公的病院では、数量ベースの後発医薬品割合が高いが、薬剤料ベースでは法人病院や個人病院よりも低い。
◇診療科別にみた後発医薬品割合
〇(医科診療所)診療科別に後発医薬品割合をみると、
・産婦人科、耳鼻咽喉科では数量ベース、薬剤料ベースのどちらも高く、小児科、整形外科、皮膚科ではどちらも低い。
・各都道府県の値で変動係数(標準偏差÷平均値、値が高いほどばらつきが大きい)を算出すると、数量ベースでは小児科、皮膚科、眼科が、薬剤料ベースでは小児科、産婦人科、眼科が高い。
◇地方区分別、病院種別別にみた後発医薬品割合
〇地方区分別に(医科)病院種別別に後発医薬品割合をみると、
・関東や近畿の大学病院で数量ベースの後発医薬品割合が低く、個人病院で高い。北海道、東北、九州では公的病院、法人病院が高く、大学病院、個人病院が低い。
・薬剤料ベースの後発医薬品割合は、概ねどの地方でも大学病院が低く、個人病院が高いが、北海道、九州では個人病院が低い。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/database/zenpan/cyouzai_doukou_topics_h29.html