平成28年度調剤医療費の動向を公表 厚生労働省
厚生労働省は、9月15日、「平成28年度調剤医療費(電算処理分)の動向」を公表しました。
厚生労働省では、毎年、調剤医療費の動向及び薬剤の使用状況等を把握するため、電算処理分のレセプトを集計し、「調剤医療費(電算処理分)の動向」として公表しています。
このたび、平成28年度分の集計結果がまとまりましたので公表したものです。
【調査結果のポイント】
〇 平成28年度の調剤医療費(電算処理分に限る)は7兆4,395億円(伸び率(対前年同期比)▲4.9%)であり、処方せん1枚当たり調剤医療費は9,015円(伸び率▲5.6%)であった。
その内訳は、技術料が1兆8,490億円(伸び率+1.1%)、薬剤料が5兆5,778億円(▲6.7%)、特定保健医療材料が128億円(+0.9%)であり、薬剤料のうち、後発医薬品が8,636億円(+1.6%)であった。
〇 処方せん1枚当たりの調剤医療費を年齢階級別にみると、年齢とともに高くなり、75歳以上では10,948円と、0歳以上5歳未満の3,250円の約3.37倍であった。
〇 後発医薬品割合は、平成28年度末で数量ベース(新指標)が68.6%であり、年度平均でみると、数量ベース(新指標)が66.8%(伸び幅+6.8%)、薬剤料ベースが15.5%(+1.3%)、後発医薬品調剤率が67.0%(+3.9%)であった。
〇 内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料の伸び率は▲8.6%となっており、この伸び率を「処方せん1枚当たり薬剤種類数の伸び率」、「1種類当たり投薬日数の伸び率」、「1種類1日当たり薬剤料の伸び率」に分解すると、各々▲0.9%、+1.5%、▲9.1%であった。
〇 平成28年度の調剤医療費を処方せん発行元医療機関別にみると、医科では病院が3兆0,766億円(▲6.6%)、診療所が4兆3,389億円(▲3.5%)であり、平成28年度末の後発医薬品割合は、数量ベース(新指標)で、病院が69.0%(伸び幅+5.9%)、診療所が68.4%(+5.3%)であった。また、制度別でみた場合、最も高かったのは公費の73.4%(+5.5%)、最も低かったのが後期高齢者で66.4%(+5.9%)であった。
〇 平成28年度末の後発医薬品割合を、数量ベース(新指標)の算出対象となる医薬品について、薬効大分類別にみると、薬効大分類別の構成割合が最も大きい消化器官用薬は80.3%、次いで大きい循環器官用薬は69.3%であった。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177612.html