小学校学習指導要領案にくすり教育追加を要望 くすりの適正使用協議会が文科省のパブリックコメント募集で
くすりの適正使用協議会は、3月22日、文部科学省のパブリックコメント募集に対して「小学校学習指導要領(案)にくすり教育の追加」を要望したことを発表しました。
2月14日に文部科学省から公示された小学校学習指導要領案にくすり教育が含まれていなかったことに対し、くすり教育の追加を要望するパブリックコメントを提出したものです。
くすりの適正使用協議会は、2002年からくすり教育のサポートを続けており、教材開発や貸出、パワーポイント教材の無料提供と、保健体育教諭や養護教諭、学校薬剤師へのくすり教育の出前研修を行っています。
前回の学習指導要領改訂では、それまで高校で扱われていた医薬品の内容が中学校に移行し(2012年)、高校の内容もレベルアップしました(2013年)。これにより、現在の中学生・高校生は、医薬品には主作用・副作用があり、使用回数・使用時間・使用量を守る必要があること、医療用医薬品と一般用医薬品の種別や、承認制度・販売制度などについての理解を深め、生涯に亘って自ら健康を管理するための基礎となる医薬品の知識と判断力が培われつつあります。
一方、協議会の調査によれば、お茶やコーラで薬を服用した経験を持つ児童は49%に達します。小学校に薬を持参する児童は20%、さらに自己判断で薬を服用した経験がある児童も18%にのぼっています。
このように、現実的には小学校のうちから医薬品を使用する機会が多い中で、病気や怪我の備えとして、小学生のうちから医薬品の役割を知り、正しい使用法を身に付けるためのくすり教育が必要と協議会は考えています。
2017/03/23(木) 11:30