保健医療2035実行プラン公表 厚生労働省
厚生労働省は、9月24日、第2回保健医療2035推進本部を開催し、「保健医療2035実行プラン(工程表)」を公表しました。
厚生労働省は、急激な少子高齢化や医療技術の進歩など医療を取り巻く環境が大きく変化する中で、2035年を見据えた保健医療政策のビジョンとその道筋を示すため、国民の健康増進、保健医療システムの持続可能性の確保、保健医療分野における国際的な貢献、地域づくりなどの分野における戦略的な取り組みに関する検討を行うことを目的として、本年2月から「保健医療2035」策定懇談会を開催し、6月に提言書を取りまとめました。
厚生労働省としても、今後の保健医療制度の検討を重ねる中で、新たな視点に立ったこの提言書を真摯に受け止め、出来るものから着実に進めていくべきと考えており、本年8月6日に第1回保健医療2035推進本部を開催しました。そして、提言された施策について、保健医療2035提言書の内容を施策単位毎に以下の分類に基づき整理し、工程表を作成しました。実行プランは、「保健医療2035」の提言にある120項目の施策の実施計画です。
①
提言に沿って直ちに実行に着手するもの:提案内容の実現を目指し、直ちに必要な予算要求、制度改正、その他必要な検討を行う(97項目)
②
実行のため具体的な検討を進めるもの:提案内容の実現に当たっての課題を確認し、実現可能性、妥当性を含め、施策の内容の具体的な検討を行う(22項目)
③ 直ちに実行することは難しいが検討を深めるもの:直ちに実現は難しいが、代替案による対応など提言の趣旨の実現を目指す(1項目)
以下の5つの施策について、短期的かつ集中的に議論を行うため、保健医療2035推進本部の下に、省内検討チームを設置。保健医療2035策定懇談会の構成員を参与として任命し、各検討チームの進捗や検討状況について助言をいただく。
○総合的な診療を行うかかりつけ医の普及・確立
○患者の価値やアウトカムを考慮した診療報酬体系・インセンティブの設定
○たばこフリーを進めるとともに、効果が実証されている予防、特に重症化予防の積極的推進
○情報基盤の整備と活用の推進(保健医療・介護の関連データの連結、NCD(National
Clinical Database)の全疾患への対象化など)
○グローバル・ヘルスを担う人材の育成体制の整備と官民一体となって人材をプールする仕組みの創設)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000098329.html