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地域包括ケアに向けたかかりつけ連携手帳を提案 日本医師会

日本医師会は、915日、「地域包括ケアに向けたかかりつけ連携手帳の提案」を発表しました。

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在宅医療・介護連携推進事業は、市区町村を実施主体として平成274月より順次実施され、平成304月には全市区町村で実施されるものです。

厚生労働省より発出された通知には、「事業実施に係る検討段階から、郡市区医師会等の地域における医療・介護の関係団体等と協議するなど、本事業の円滑な実施に向けた、地域における医療・介護関係者との連携が重要」と記載されています。

地域包括ケアシステム構築の具体的な取り組み内容として、「医療・介護関係者の情報共有の支援」があり、「情報共有の手順等を含めた情報共有ツールを整備し、地域の医療・介護関係者間の情報共有の支援を行う。」とされています。

健康・医療・介護分野における情報連携のICT化も進められてはいますが、現在は基盤の整備段階であり、その普及には10年以上の時間が必要となると考えています。

日本医師会はORCAプロジェクトや日医認証局を通じ、医療情報のICT化を推進すると共に、平成26年から、日本歯科医師会、日本薬剤師会と共に、アナログ的に情報を共有するための「かかりつけ連携手帳」を考案し、実証を行ってまいりました。

「かかりつけ連携手帳」には、患者基本情報を記載する欄があり、医療連携に必要な持病やアレルギー歴、要介護度等の情報を把握できるようになっています。また、オプションページとして、介護予防項目を表したページデザインも用意いたしました。お薬手帳と同様に、医療機関受診時や介護サービスを受ける際に、患者が持ち歩くことを想定しています。

93日には改正個人情報保護法案が成立いたしました。これにより、診断情報など医療情報は要配慮個人情報となり、本人の同意がなければ第三者に開示することが出来なくなります。

従来のICTを用いた地域医療連携は、同意を得た患者の情報のみ閲覧可能にしていますが、かかりつけ連携手帳は、提供する情報を本人が把握した上で提供するかどうかを判断することになるので、患者の意志は尊重されることになります。

三師会は「健康・医療・介護分野におけるICT化」の連携基盤の構築・環境整備事業推進と並行して、アナログ連携用の「かかりつけ連携手帳」の活用を提唱いたします。

 

日本医師会では、「項目は限定するものではなく、運用される地域の実情に合わせて、内容等をバージョンアップして、より豊かな地域医療を推進していただくことを望んでいます。本デザインは、三師会に帰する物ですが、地域の実情にあわせて『健康・医療・介護分野における情報連携』に携わる方々に活用していただくため、フリー素材として公開いたします」としています。

 

http://www.med.or.jp/

2015/09/16(水) 14:33