再生医療に関する広告等への対応で通知 厚労省が都道府県等に
厚生労働省は、6月11日、医政局総務課長名で、各都道府県・保健所設置市・特別区の衛生主管部(局)長に対して、「再生医療に関する広告等への対応」について通知しました。
通知の概要は次の通りです。
現在自由診療で行われている再生医療については、安全性や有効性が確認されていないものが多くあり、その広告によって不当に誘引された結果、国民に健康被害が生じるおそれもあるため、利用者保護の観点から、先進医療で認められている治療法等を除き、医療法上、広告することはできません(医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関して広告し得る事項等及び広告適正化のための指導等に関する指針:医療広告ガイドライン)。
しかしながら、本年3月19日に開催された「第6回厚生科学審議会科学技術部会再生医療の安全性確保と推進に関する専門委員会」において、自由診療を行う医療機関が再生医療に関する広告を行っているとの指摘があり、本年4月18日に取りまとめられた報告書では、「医療法上の広告規制の順守を推進することにより、国民が適切な情報を入手できるよう促すことも必要である」とされています。
また、本年5月24日には、再生医療の安全性の確保を図ることなどを目的として、「再生医療等の安全性の確保等に関する基準」が国会へ提出されたところです。
このような中、各自治体において違反広告に対する行政指導等が十分に行われていないとの指摘もなされていることから、貴職におかれましては、国民に対して必要な情報が正確に提供され、適切な医療機関の選択が促されるよう、関係者に対し改めて医療広告ガイドラインについて周知徹底していただくとともに、医療法を遵守していない事例に対しては、適切な対応を講じていただきますようお願いいたします。
また、医療機関のホームページ上にある再生医療に関する表現等に対しても、「医療機関のホームページの内容の適切なあり方に関する指針(医療機関ホームページガイドライン)」に従い、行政指導を実施していただきますようお願いいたします。