薬局検索・処方内容のFAX送信サービスで通知 日本薬剤師会
日本薬剤師会は、2月27日の記者会見で、「薬局検索および処方内容のファクシミリ送信サービス」に関する対応について都道府県薬剤師会会長宛ての通知を発表しました。
これは、薬局検索および処方内容のファクシミリ送信サービス「ヨヤクスリ」に関する対応を2月20日付で通知したもので、要旨は次の通りです。
「薬局検索および処方内容のファクシミリ送信サービス」(「ヨヤクスリ」)は、薬局で調剤を受ける際の患者の利便性向上を目的として、平成26年2月6日から運用が開始することが公表されました。同サービスは、利用者(患者)がスマートフォン等で撮影した処方せんの画像を、利用者が選択した薬局へファクシミリ送信を行うことができるというもので、すでに運営会社(ケンコーコム株式会社)から東京都内及び神奈川県内の薬局へ、案内文書がファクシミリにより送信されたとのことです。
しかし、同サービスの運用にあたっては、改善を求めるべき問題点が認められるのも事実です。たとえば、①個人情報の利用目的の対象情報に処方せんの内容まで含まれているが、個人情報の取り扱いに関する利用者同意を得るためのプロセスが簡便であるため、同サービスの利用者が正しく認識せずに利用してしまう危険性があること、②同サービスにおける薬局の情報(データベース)は、個々の薬局の希望に基づいて登録されているものではないため(いわゆる「手挙げ方式」ではない)、ファクシミリの送信側(利用者)と受信側(薬局)におけるトラブルを誘発する危険性が高いこと、③同サービスにおける薬局の情報は薬局機能情報提供制度に基づく公表データから作成されているため、登録されているのは必ずしも保険薬局であるとは限らないこと-など、いくつかの懸念事項が存在しています。
これらをはじめとする問題点につきましては、今後、本会から同サービスを提供する当該運営会社に対して改善を図っていただくよう求めていく予定ですので、その旨ご理解賜りますとともに、貴会会員から問い合わせを受けた場合などには、よろしくお取り計らい下さいますようお願い申し上げます。