matsuda's blog

日本薬剤師会が診療報酬・調剤報酬改定で見解

日本薬剤師会は、1226日、1220日に確定した平成26年度診療報酬・調剤報酬等の改定について見解を発表しました。

 

平成251220日、平成26年度の診療報酬本体の改定率+0.73%(消費税の引き上げに伴う対応分として+0.63%)が公表されました。また、薬価等については▲0.63%(消費税対応分+0.73%)となり、診療報酬本体と薬価改定等をあわせた全体の改定率は+0.1%(消費税対応分を除くと▲1.26%)となります。

これまで本会としては、国民に提供する安心・安全な医療のさらなる充実・強化のため、消費税引き上げ対応分を除いた全体でのプラス改定は必須であると主張してきましたが、消費税引き上げに伴う課税仕入れにかかるコスト増への対応分として+1.36%が確保されたことは評価するものの、保険薬局及び保険医療機関にとって実質マイナス改定になったことは、誠に残念であります。一方、診療報酬本体のうち、消費税対応分を除いた調剤報酬の改定率については、平成24年度診療報酬改定に引き続き、医科診療報酬の改定率に対して10.3という比率が堅持されたことは、感謝申し上げたいと思います。

しかし、調剤医療費に占める薬剤費の割合が7~8割を占めていることを考慮すると、1.36%の薬価等の引き下げが行われることは、備蓄医薬品の資産価値の減少や売り上げの減少につながり、資金繰り等、保険薬局の経営に対して大きく影響することとなります。

今後は、後発医薬品のさらなる使用促進に向けた取り組みはもちろん、地域包括ケアシステムの確立に向けた在宅医療の体制整備や、かかりつけ機能の強化などは不可欠であります。調剤報酬・診療報酬の具体的な改定内容につきましては、今後中医協で検討されることとなりますが、限りある財源を効率的かつ効果的に地域医療のために配分されるよう関係各方面にお願いしていきたいと考えています。

日本薬剤師会としましては、厳しい環境の中にあっても、持続可能な地域完結型の医療提供体制の構築に向けて、医療費をご負担いただく国民への安心・安全な薬物治療の確保のために、医薬品の供給拠点としての役割を一層果たすべく、引き続き努力あしていく所存であります。

 

http://www.nichiyaku.or.jp/

2014/01/07(火) 15:39