matsuda's blog

高血圧症治療薬の臨床研究事案で会長声明 日本製薬工業協会

日本製薬工業協会は、101日、厚生労働省の高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会の報告書が公表されたのを受けて会長声明を出しました。イベント・メディア向け情報の「ニュースリオリース」に掲載しています。

内容は次の通りです。

 

厚生労働省の高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会の報告書(中間とりまとめ案)が昨日公表された。その骨格は、今回の事案については、当協会の会員企業であるノバルティス社の元社員一個人が関与したというよりは、実態としてはノバルティス社として関与していたと判断すべきとした上で、ノバルティス社については、資金提供等についての透明性や社内のガバナンスに問題があるとする内容となっている。

医療用医薬品という極めて公共性の高い製品を扱う産業の特性を踏まえ、企業行動憲章の策定やコンプライアンスの徹底等を通じて、会員企業の綱紀の粛正、規範意識やモラルの向上に継続的に取り組んできた当協会にとって、今回の事案が一企業に関わる得意な事例とは言え、誠に残念かつ遺憾なことと深く憂慮しているところである。

もとより、医学、薬学等の学界と産業界が相互に連携し、イノベーションの進展や新薬の創出等を通じて人類や社会に貢献していくことは大いに推奨されるべきことではあるが、そのためには、産学間における高い規範意識の共有や、資金提供等に関する高度の透明性の確保等が極めて重要であると認識している。

当協会としては、本年度より、医療関係者への資金提供に関する透明性確保のための情報公開を開始したところであるが、今後ともこの制度の理解の促進、定着に努力を傾注するとともに、今般の報告書(中間とりまとめ案)において指摘されている産業側へのいくつかの要請等についても、今後速やかに検討に着手し誠意をもって取り組んでいく所存である。

 

http://www.jpma.or.jp/

2013/10/03(木) 12:11