一般薬インターネット販売で記者会見 日本薬剤師会
日本薬剤師会は、6月4日、「一般用医薬品のインターネット販売等の新たなルールに関するこれまでの議論の取りまとめ(報告書)と今後の対応」について発表しました。
また、日本薬剤師会をはじめとして、全国薬害被害者団体連絡協議会、全日本医薬品登録販売者協会、日本漢方連盟、日本医薬品登録販売者協会、日本チェーンドラッグストア協会の合計6団体は、6月4日に共同記者会見を行い、意見等を発表しました。
<日本薬剤師会としての考え方、今後の対応について>
本会としては、今後も引き続き、次のような考え方に基づいてあらゆる対応を行っていく所存です。
①国民に対する一般用医薬品の安全な供給という観点から、過去の死亡症例から見ても特にリスクの高い第1類・指定第2類医薬品は、従来どおり対面販売のみとし、インターネット販売の対象とすべきでないという主張を続けていく。
②検討会でも構成員から指摘されていた、インターネット販売を踏まえたリスク区分の見直しの必要性については、医薬品の専門家(薬学者等)による検討会、また、細部のルール作りにおいては現場の意見を踏まえた検討会で議論されるものと考えており、特に安全性が担保され、偽薬が混入しないシステムを作ることが重要である。
③最高裁判決において薬事法の不備が指摘された以上、当然ながら、薬事法の再改正がなされるべきと考える。
④国には、国民の生命や健康に関する事項について、時代に応じた規制の見直しと社会的規制の両面から考慮する必要性を理解していただきたい。
⑤薬剤師は、地域の健康づくりの拠点である薬局・店舗等において、地域住民によるセルフメディケーションを推進するとともに、その重要なツールである一般用医薬品を国民に安心・安全に使用するため、さらなる努力をしていく。
<一般用医薬品のインターネット販売について>(意見)(6団体)
①インターネット販売において、第1類医薬品を解禁することは、絶対に受け入れられない。
②万一、全面解禁によりインターネット販売による事故が生じた場合には、一般用医薬品のインターネット販売を推進した者などの責任の所在を明らかにすべきである。
③これまでの状況や経過を見ても、インターネット上の悪質業者を排除することは非常に困難である。
④国民の安全をないがしろにしてまで政策を進めることは、後世に禍根を残すことになる。