matsuda's blog

医薬品医療機器総合機構がイグラチモドとワリファリンとの相互作用で緊急安全性情報

独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)は、517日、医薬品医療機器情報提供ホームページで、「緊急安全性情報(イエローレター)・安全性速報(ブルーレター)に、「ケアラム錠25mg/コルベット錠25mg(イグラチモド)とワルファリンとの相互作用が疑われる重篤な出血について」、「ケアラム錠25mgまたはコルベット錠25mgを服用されている患者様とご家族の皆様へ」を掲載しました。

また、関連して使用上の注意の改訂指示(医薬品関連情報)517日付で厚生労働省より発出されました。

これは、今般、イグラチモド(ケアラム錠およびコルベット錠、抗リウマチ剤)とワルファリンとの併用により、ワルファリンの作用が増強され、重篤な出血が起きた症例(肺胞出血による死亡例)が報告されていることから、「緊急安全性情報(イエローレター)・安全性速報(ブルーレター)」を発したものです。

ワルファリンは、血液を固まりにくくし、血栓ができるのを防ぐ薬剤(抗凝固薬)で、通常、心筋梗塞、脳梗塞などの治療や予防に用いられます。

ケアラム錠・コルベット錠(イグラチモド)は、2012912日の販売開始から2013517日までの間に、ワルファリンとの相互作用が疑われる出血又は血液凝固能検査値の異常変動(PT-INR増加)が9例〔うち、重篤3(死亡例を含む)〕報告されています (販売開始以降の使用患者数2660) 。そのうち、専門家の評価によりイグラチモドとワルファリンの相互作用の可能性が否定できないとされた症例は6例〔うち、重篤3(死亡例を含む)〕とされています。

このような状況を考慮し、イグラチモド(ケアラム錠・コルベット錠)とワルファリンとの併用を「禁忌」とすることとしました。

 

安全性速報では、

1.現在ファルファリンを併用している患者については、イグラチモド(ケアラム錠・コルベット錠)の服用中止を検討してください。

2.ワリファリンの治療を必要とする患者には、イグラチモド(ケアラム錠・コルベット錠)を投与しないでください。

 

また、緊急安全性情報では、

       ワリファリンを服用されている場合は、自分の判断で服用を止めたり、薬の量を加減したりすると、心筋梗塞や脳梗塞が起こる危険性が高まりますので、ワルファリンの服用を止めたり、量を加減したりせず、直ちに医師または薬剤師にご相談ください。

       他の医療機関や、他の診療科でワルファリンが処方されている場合もありますのでご注意ください。

       他の医療機関を受診する場合は、本剤を服用している旨、必ず医師または薬剤師に申し出てください。

 

http://www.info.pmda.go.jp/

2013/05/20(月) 16:00